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トップページ > 政策・施策 > 国民の基本的な権利の実現 > 人権擁護局フロントページ > 人権侵害を受けた方へ > 平成23年中の「人権侵犯事件」の状況について(概要) > 平成23年中に法務省の人権擁護機関が救済措置を講じた具体的事例(別添1)

平成23年中に法務省の人権擁護機関が救済措置を講じた具体的事例(別添1)

平成24年3月2日

(暴行・虐待事案)
事例1 夫による妻に対する暴行事案
 夫から暴力を受け,長女とともに着の身着のまま家を出たという相談が人権擁護委員に寄せられ,調査を開始した事案である。
  人権擁護委員は,緊急の対応が必要であると判断し,直ちに被害者と面談し,救急病院での受診や警察への通報,当日の宿泊場所の確保等について援助を行った。
  その後,被害者の夫が警察に逮捕され,また,裁判所からは,被害者の申し立てにより,「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」に基づく接近禁止命令が出されたところ,被害者から人権擁護委員に対し,夫と離婚したいが離婚後の生計について不安であるとの相談があった。そこで,同委員は,被害者とともに市役所に出向き,生活保護や市営住宅への入居等の申請に付き添い助言するなどしたところ,生活保護の受給,市営住宅への入居手続が円滑に進むに至った。(措置:「援助」)

事例2 実父による娘に対する虐待事案
  精神科病院から相談があり,調査を開始した事案である。内容は,精神疾患で入院中の男性について,症状が安定したため通院治療への切替を検討すべき時期にあるが,入院前に実の娘である女児に対して性的虐待を行っていた疑いがあることから,その再発が憂慮されるというもの。
  法務局は,児童養護施設に入所している当該女児に対する性的虐待の再発防止を図るため,精神科病院,児童相談所,精神保健福祉センター,社会福祉事務所等の関係機関を集めて連絡会議を開催し,同会議において,男性の退院後は,(1)社会福祉事務所が,同人の救護施設への入所手配を担当し,安定した生活が送れるように配意すること,(2)女児については,引き続き児童養護施設に入所させ,男性からの面会要求については,性的虐待の危険を見極め,女児の居所を知らせないなど慎重に対処すること等を話し合い,関係機関が連携して地域における見守り体制を構築することとなった。(措置:「援助」)

事例3 義父の子に対する性的虐待事案
 女子中学生から「子どもの人権SOSミニレター」(※)が送付され,調査を開始した事案である。内容は,義父から性的虐待を受けているというもの。
 法務局は,同生徒の安全を第一に考え,速やかに通学先の学校に在籍等の確認を行った上,児童相談所とともに同生徒及びその母親と面談したところ,同生徒は義父と離れて暮らしたいと希望したことから,母親とともに祖父母宅に避難することとなった。(措置:「援助」)

 ※「子どもの人権SOSミニレター」
 全国の小中学校の児童・生徒を対象に,便せん兼封筒付きのミニレターを配布している。便せん部分に悩みごとを記入し,切り取った封筒の中に便せんを入れポストに投函すると,法務局・地方法務局に郵送される。SOSミニレターを受け取った法務局・地方法務局では,人権擁護委員と法務局職員が,子ども達の抱える様々な悩みごとに対し,一通一通返事を書いている。

(プライバシー関係事案)
事例4 インターネット掲示板における名誉毀損事案
 被害者から被害の申告を受け,調査を開始した事案である。内容は,インターネット上の掲示板に,被害者の氏名及び被害者の交際関係に関して事実らしく受け取られるおそれのある中傷的な書き込みが掲載されたというもの。
 調査の結果,当該書き込みは,被害者の名誉及びプライバシーを著しく侵害するものと認められたことから,法務局は,当該掲示板を開設しているプロバイダに対して当該情報の削除を要請した。なお,プロバイダへの削除要請は「プロバイダ責任制限法 名誉毀損・プライバシー関係ガイドライン」(プロバイダ責任制限法ガイドライン等検討協議会作成)に定められた方式にのっとって行い,その結果,対象情報は速やかに削除された。(措置:「要請」)

(学校におけるいじめ関係事案)
事例5 いじめに関する学校の対応事案
 小学校の女子児童から「子どもの人権SOSミニレター」が送付され,調査を開始した事案である。内容は,女子児童が複数の男子児童からいじめを受けているというもの。
 調査の過程で,女子児童に対するいじめが継続していること,また,女子児童の母親が学校の本件いじめへの対策に不満を抱いていることが認められた。
 そこで,法務局は,学校に対し,いじめ防止に向けた具体的な対策を講じるよう要請するとともに,女子児童の両親と学校との協議の場を設けて信頼関係の回復を試みたところ,両親は,学校側のいじめへの対策に理解を示し,双方の間で,良好な関係が構築された。その後,法務局では,学校からの依頼に基づき,人権擁護委員による「人権教室」(※)を実施するなど,アフターフォローに努めた。(措置:「調整」)

 ※「人権教室」
 人権擁護委員が講師となって,主に小学生,幼稚園児などを対象に,啓発ビデオや人権擁護委員が作成した手作り紙芝居などを利用して,子どもたちが「いじめ」等について考える機会を作り,思いやりの大切さなどを伝えるもの。

(差別待遇事案)
事例6 身体障害を理由とする不当解雇事案
 身体障害を有する被害者から被害の申告があり,調査を開始した事案である。内容は,勤務していた会社から障害を理由に不当に解雇されたというもの。
 調査の結果,同社は,被害者の有する障害により業務に具体的な支障が生じていないにもかかわらず,被害者が採用面接の際に障害を有していることを告げなかったことを理由として,同人を解雇した事実が認められた。
 そこで,法務局は,同社の代表取締役に対して,合理的な理由のない本件解雇行為を深く自戒するとともに,障害者の雇用に関する理解を深め,再発防止に努められたい旨勧告した。(措置:「勧告」)

事例7 商業施設における身障者用トイレの不備事案
 車椅子を使用する被害者から被害の申告があり,調査を開始した事案である。内容は,商業施設内に設置された身障者用トイレの扉の開閉に不備があり,安心して利用できないので,同施設に対し改善を申し入れたが,何ら対策を講じてもらえないというもの。
 調査の結果,本件施設は,「高齢者,障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」に照らしても,直ちに当該トイレを改修する義務があるとまではいえないが,同施設も身障者用トイレの改善の必要性については認識していることが認められた。
 そこで,法務局から,同施設に対して,障害者が安心して利用できるよう改善を求める旨要請したところ,同施設からは,当該トイレの改善を早急に検討するとの意向が示され,被害者も施設の意向に理解を示すに至った。(措置:「調整」)

(社会福祉施設関係事案)
事例8 知的障害児施設における入所児童に対する行動制限事案
 新聞報道を端緒に調査を開始した事案である。内容は,知的障害児施設において,入所児童に対する不適切な隔離が複数年にわたり行われていたというもの。
 調査の結果,同施設において,複数の入所児童について,緊急やむを得ない場合ではないのに,室内に閉じ込めて,その行動を不当に制限していた事実が認められた。
 そこで,法務局は,施設長に対して,その反省を促すため,上記行為が児童らの権利を侵害するものであることについて説示した。(措置:「説示」)

(強制強要事案)
事例9 交際解消の意思表示に対する不当な脅迫
 被害者から人権擁護委員に相談があり,調査を開始した事案である。内容は,交際相手の男性から日常的に暴行を加えられ,これを理由に交際の解消を申し出たところ,男性から「お前を殺して,おれも死ぬ。」と脅迫されたというもの。
 人権擁護委員は,緊急の対応が必要であるとの判断から,直ちに被害者とともに警察署を訪れ相談したところ,同署の担当官から,男性の行為が「ストーカー行為等の規制等に関する法律」に定めるつきまとい等に該当する可能性があること,同法に基づく警察の一般的な対応,相手方が接してきた場合の対処方法について説明を受けた。
 その後,被害者は被害者弟宅で同居することとなり,また,警察署において,不測の事態に対応できるような体制を整えることとなった。(措置:「援助」)


(住居生活の安全関係事案)
事例10 市所有の道路における通行妨害事案
 被害者から被害の申告があり,調査を開始した事案である。内容は,被害者の近隣に居住する相手方がその自宅前の道路に障害物を設置するなどし,被害者の通行を妨害しているというもの。
 調査の結果,相手方は,自宅前の市所有の道路において,長期間にわたり反復継続的に,自宅軒下から道路中央部にかけてコンクリートブロックや植木鉢を設置するなどし,近隣住民の通行を妨げている事実が認められた。
 そこで,法務局は,本件道路を管理する市長に対して,道路管理者として,関係法令に基づき所要の措置を講ずるよう通告した。(措置:「通告」)
 

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