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トップページ > 政策・施策 > 国民の基本的な権利の実現 > 人権擁護 > 人権擁護局フロントページ > Q&A(人権委員会設置法案等について) > Q26 人権委員会は,公権力による人権侵害行為のみを取り扱えばよく,私人間の人権侵害行為まで取り扱う必要はないのではありませんか。(設置法案第2条,第21条関係) > 法務省の人権擁護機関が平成19年以降に取り扱った私人間の人権侵犯事件の例

法務省の人権擁護機関が平成19年以降に取り扱った私人間の人権侵犯事件の例

(暴行・虐待事案)

 (親の幼児に対する虐待の疑い事案,平成22年)

 幼児が長時間にわたって大声で泣いているとの近隣住民からの通報を受けた事案。

 調査の結果,親と幼児(4歳)の関係は良好で,虐待は行われていないことを確認したが,両親が幼児の育児について悩みを抱えていたことから,市役所や児童相談所に情報を提供して育児支援を依頼することにより,見守り体制を構築した。(措置:「援助」)

 

(夫による妻に対する暴行事案,平成22年)

 聴覚障害のある妻が夫から再三暴力を受けているという申告があった事案。

 人権擁護委員が,妻の求めに応じ,夫との関係の調整を試みたが,夫が反省の態度を示さず,妻は,夫から離れて生活することを希望した。

 そこで,法務局が自治体の福祉相談センターに妻の一時保護を要請し,その一方で,人権擁護委員が妻の避難に適した借家を見つけ,賃貸手続にも協力した。その結果,妻はその借家に避難することができた。(措置:「援助」)

 

(実父による娘に対する虐待事案,平成22年)

 中学生が実父から性的虐待を受けているという情報を得た事案。

 生徒の安全を第一に考え,直ちに学校及び児童相談所に対して情報提供を行い,児童相談所とともに同生徒との面談を行ったところ,性的虐待の事実が確認された。その結果,同生徒は速やかに児童相談所に保護されるに至った。(措置:「援助」)

 

(実父による養育放棄事案,平成19年)

 中学生が,学校における「いじめ」を苦に自殺をほのめかすとともに,援助交際をしているとの情報を得た事案。

 学校に情報提供するとともに同生徒の現況を聴取したところ,実父は同生徒の養育を放棄していることが認められたので,学校と協議の上,児童相談所に通報し,併せて関係機関ネットワーク会議の開催を申し入れ,同会議で協議した結果,同生徒は児童相談所に保護された。なお,援助交際の相手方は,県青少年保護育成条例違反により警察に検挙された。(措置:「要請」)

 

(プライバシー関係事案)

(インターネット掲示板におけるプライバシー侵害事案,平成22年)

 インターネット上の掲示板に,何者かが被害者自身が書き込んだかのように,その氏名及び住所地域を特定し,私生活について不実の内容を掲載したという申告があった事案。

 調査の結果,当該書き込みは,被害者のプライバシーを著しく侵害するものと認められたことから,当該掲示板を開設しているプロバイダに対して当該情報の削除を要請した。なお,プロバイダへの削除要請は「プロバイダ責任制限法 名誉毀損・プライバシー関係ガイドライン」(プロバイダ責任制限法ガイドライン等検討協議会作成)に定められた方式に則って行ったところ,対象情報は速やかに削除された。(措置:「要請」)

 

(学校におけるいじめ関係事案)

(いじめに起因する不登校事案,平成21年)

 私立小学校の児童が同級生から仲間はずれにされるなどのいじめを受けたことにより不登校の状態となったという申告があった事案。

 調査の過程で,児童の母親と学校との間で意思の疎通がうまく図られていないため,母親が学校に対して強い不信感を抱いていることが認められた。

 そこで,学校と母親が話し合う場を設けて信頼関係の回復を試みたところ,母親は学校側のいじめへの対応に理解を示し,双方の間に良好な関係が構築され,児童の不登校が解消されるに至った。(措置:「調整」)

 

(セクシュアル・ハラスメント事案)

(会社経営者による従業者に対するセクシュアル・ハラスメント,平成22年)

 女性従業員が会社経営者からセクシュアル・ハラスメントを受けたという申告があった事案。

 調査の結果,会社経営者は,健康診断結果を通知するに当たり,同社従業員らが在席する事務室内において,女性従業員の意に反して,他の従業員に知られないよう配慮することなく,同人に関する医師の所見及び身体的特徴を口頭で指摘するなどした事実が認められた。

 そこで,会社経営者に対して,当該行為が女性従業員への配慮を欠くものであったことについて説示した。(措置:「説示」)

 

(差別待遇等に関する事案)

(身体障害を理由とする不当解雇事案,平成23年)

 身体障害を有する被害者が勤務先の会社から障害を理由に不当に解雇されたという申告があった事案。

 調査の結果,同社は,身体障害により業務に具体的な支障が生じていないにもかかわらず,被害者が採用面接の際に障害を有していることを告げなかったことを理由として,被害者を解雇した事実が認められた。

 そこで,同社の代表取締役に対して,合理的な理由のない本件解雇行為を自戒するとともに,障害者の雇用に関する理解を深め,再発防止に努めるよう勧告した。(措置:「勧告」)

 

(外国人に対する理容サービス拒否事案,平成21年)

 外国人が理容店で理容サービスの提供を受けようとしたところ,外国人であることを理由に理容サービスの提供を拒否されたという申告があった事案。

 調査の結果,理容店の店長は,外国人に対しては一律に理容サービスの提供をしないとの方針の下,外国人の利用を拒否したことが認められた。

 そこで,店長に対し,外国人であることのみを理由として一律に利用を拒否することには合理性がないことについて説示した。(措置:「説示」)

 

(色覚障害者に対する不適切な時刻表表示事案,平成20年)

 鉄道会社の時刻表の表示方法について,色覚障害者に配慮していないという申告があった事案。

 調査の結果,同社の時刻表は,特急と準急の区別が赤と緑の色のみで行われているなど,色覚障害者にとって判読が困難な部分があることが認められた。

 そこで,申告者と同社との間の関係の調整を試みた結果,同社は,専門家から意見を聴取し,他の鉄道会社との勉強会を開催するなど,時刻表の改善に向けて積極的に取り組み,申告者との話合いの場において,色覚障害者にも分かりやすい色合いへの変更を検討することを約束した。(措置:「調整」)

 

(賤称語を用いた連続差別落書き事案,平成20年)

 市内の立て看板等の十数か所に賤称語を用いた差別落書きがされていたという通報があった事案。

 調査の結果,同市内に居住する者が,市内の特定の地区を中心とした地域内の立て看板,電柱,道路標識支柱等に不特定多数の者が視認しうる状態で,特定の個人名等と併せて賤称語を用いた落書きを行った事実が認められた。そこで,同人に対して,本件行為の不当性を認識するとともに,同和問題に関する正しい理解と認識を深め,同様の行為を行うことのないよう勧告した。(措置:「勧告」)

 

(社会福祉施設関係事案)

(民間の無認可介護施設における入所者に対する不当な身体拘束事案,平成21年)

 介護施設において,入所者に対する不当な身体拘束が行われている疑いがあるとの情報を得た事案。

 調査の結果,同施設において,(1)一定期間1人又は2人の従業員に入所者らの介護や調理,清掃等施設における日常業務の全部を行わせたため,入所者を約4か月の間,外部から動静を確認できない部屋に閉じ込め,室外から施錠したこと,(2)月に数回シャワーを浴びる際のほか部屋から出さなかったこと,(3)施設外に徘徊したり,異物を口に入れたりする入所者を外部から動静を確認できない部屋に入れて閉じ込めたこと,(4)常時又は断続的に,両手を綿布でベッド柵に縛り付ける身体拘束があったことなどの事実が認められた。

 そこで,同施設を運営する法人に対して,入所者の人権に配慮した業務遂行を行うよう従業員に対する指導・監督を徹底し,同種事案の再発防止に努めるよう勧告した。(措置:「勧告」)

 

(住居生活の安全関係事案)

(市所有の道路における通行妨害事案,平成23年)

 被害者がその近隣に居住する相手方の自宅前の道路に障害物を設置されるなどして,通行を妨害されているという申告があった事案。

 調査の結果,相手方は,自宅前の市所有の道路において,長年にわたり反復継続的にコンクリートブロック等を設置するなどして,近隣住民の通行を妨げている事実が認められた。

 そこで,本件道路を管理する市長に対して,道路管理者として,関係法令に基づき所要の措置を講ずるよう通告した。(措置:「通告」)

 

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