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トップページ > 政策・施策 > 国民の基本的な権利の実現 > 人権擁護局フロントページ > 人権擁護委員法の一部を改正する法律案に関するご意見に対する補足説明

人権擁護委員法の一部を改正する法律案に関するご意見に対する補足説明

平成24年12月14日
法務省人権擁護局
 人権擁護委員法の一部を改正する法律案に関し,「現行の人権擁護委員法第7条の欠格条項を削除するのはおかしい。」,「人権擁護委員の推薦及び委嘱における差別的取扱いを禁止する現行の人権擁護委員法第6条第6項を削除すれば,恣意的な委嘱をすることが可能となる。」とのご意見があります。
 しかし,これらのご意見は,本法案を誤解したものと考えられますので,これらを含め,人権擁護委員法の改正案について,補足して説明します。

「現行の人権擁護委員法第7条を削除する理由について」

 本法案による改正では,人権擁護委員が国家公務員としての実質を有していることに鑑み,国家公務員法適用排除規定(現行の人権擁護委員法第5条)を削除して,人権擁護委員を非常勤の国家公務員として位置付けることとしています。
 したがって,法改正後は,人権擁護委員にも国家公務員法が適用されることとなり,同法第38条(注1)の欠格条項も適用されることとなります。そのため,現行の人権擁護委員法第7条(注2)は不要となることから(注3),今回,これを削除することとしたものです。
 このように,人権擁護委員に関しては,法改正後も,引き続き,欠格条項の規定が適用されることに変わりはありません。
 
(注1)国家公務員法第38条
「第三十八条  次の各号のいずれかに該当する者は、人事院規則の定める場合を除くほか、官職に就く能力を有しない。
一  成年被後見人又は被保佐人
二  禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又は執行を受けることがなくなるまでの者
三  懲戒免職の処分を受け、当該処分の日から二年を経過しない者
四  人事院の人事官又は事務総長の職にあつて、第百九条から第百十二条までに規定する罪を犯し刑に処せられた者
五  日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、又はこれに加入した者」

(注2)現行の人権擁護委員法第7条
「第七条  左の各号のいずれかに該当する者は、人権擁護委員になることはできない。
一  禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又は執行を受けることがなくなるまでの者
二  前号に該当する者を除くほか、人権の侵犯に当たる犯罪行為のあつた者
三  日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、又はこれに加入した者
2  人権擁護委員が、前項各号の一に該当するに至つたときは、当然失職する。」

(注3)なお,現行の人権擁護委員法第7条第2号に該当する者については,国家公務員法第38条に規定されていませんが,これに該当する者は,人権擁護委員の要件である「人格識見高く,広く社会の実情に通じ,人権擁護について理解のある者」(改正後の人権擁護委員法第5条第3項)に当たらないと認められるため,人権擁護委員を委嘱しないこととなり,また,委嘱後にこれに該当する事情が発生した場合には,「人権擁護委員たるにふさわしくない非行のあつた場合」(改正後の人権擁護委員法第13条第3号)に当たると認められるため,人権擁護委員を解嘱することが可能であると考えられます。

「現行の人権擁護委員法第6条第6項を削除する理由について」

 現行の人権擁護委員法第6条第6項(注1)は,人権擁護委員の推薦及び委嘱に当たっての差別を禁止しています。
 この規定は,人権擁護委員の推薦及び委嘱の手続を公平・公正に行うという当然のことを確認的に定めたものであり,推薦及び委嘱における不当な差別的取扱いは,憲法第14条第1項(注2)や国家公務員法第27条(注3)で禁止されることとなるため,あえてこの規定を残しておく必要は乏しいことから,本法案による改正で削除することとしたものです。
 したがって,現行の人権擁護委員法第6条第6項を削除したからといって,人権擁護委員を恣意的に委嘱することが可能となるということはありません。
 
(注1)現行の人権擁護委員法第6条第6項
「第六条 1~5(略)
6  人権擁護委員の推薦及び委嘱に当つては、すべての国民は、平等に取り扱われ、人種、信条、性別、社会的身分、門地又は第七条第一項第四号に規定する場合を除く外、政治的意見若しくは政治的所属関係によつて差別されてはならない。」

(注2)憲法第14条第1項
「第十四条  すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」

(注3)国家公務員法第27条
「第二十七条  すべて国民は、この法律の適用について、平等に取り扱われ、人種、信条、性別、社会的身分、門地又は第三十八条第五号に規定する場合を除くの外政治的意見若しくは政治的所属関係によつて、差別されてはならない。」

「現行の人権擁護委員法第12条及び第13条を維持又は削除する理由について」

 現行の人権擁護委員法第12条及び第13条(注1)は,人権擁護委員の服務について規定しています。具体的には,第12条第1項は,人権擁護委員が積極的態度で職務を遂行しなければならないことなどを,第12条第2項は,人権擁護委員が職務を執行するに当たって,関係者の秘密を守らなければならないことと差別的な取扱いをしてはならないことを,第13条第1項は,人権擁護委員がその職務上の地位等を政治的目的等のために利用してはならないことを,第13条第2項は,人権擁護委員がその職務を公正に行うのにふさわしくない事業を営んではならないことなどを,それぞれ規定しています。
 これらの規定については,国家公務員法第96条(注2)によって担保されるとの考え方もあり得るところですが,人権擁護委員の活動は,国民の生活と密接な関わりがあり,実際に国民と接する機会も多いことなどに鑑み,人権擁護委員に対する国民の信頼を確保するため,これらの規定は基本的に維持することとしました。
 ただし,第12条第2項の守秘義務については,法改正後の人権擁護委員には国家公務員法の守秘義務の規定(同法第100条第1項)及びこれに違反した場合の罰則の規定(同法第109条第12号)が適用されるため(なお,現行の人権擁護委員法には,守秘義務違反に対する罰則の規定はありません。),不要となることから削除することとしました。

(注1)現行の人権擁護委員法第12条及び第13条
「第十二条  人権擁護委員は、その使命を自覚し、常に人格識見の向上とその職務を行う上に必要な法律上の知識及び技術の修得に努め、積極的態度をもつてその職務を遂行しなければならない。
2  人権擁護委員は、その職務を執行するに当つては、関係者の身上に関する秘密を守り、人種、信条、性別、社会的身分、門地又は政治的意見若しくは政治的所属関係によつて、差別的又は優先的な取扱をしてはならない。
第十三条  人権擁護委員は、その職務上の地位又はその職務の執行を政党又は政治的目的のために利用してはならない。
2  人権擁護委員は、その職務を公正に行うのにふさわしくない事業を営み、又はそのような事業を営むことを目的とする会社その他の団体の役職員となつてはならない。」

(注2)国家公務員法第96条
「第九十六条  すべて職員は、国民全体の奉仕者として、公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当つては、全力を挙げてこれに専念しなければならない。
2(略)」

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