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平成19年中に救済措置を講じた具体的事例

別紙

事例1 息子による母親に対する虐待事案ー富山地方法務局

 デイサービスを利用していた被害者が自宅に戻ると相手方息子から虐待を受けるので自宅に帰りたくない旨話していると,市の福祉部門から富山地方法務局に通報があり,調査を開始した事案である。
 調査の結果,母親は,引き続き息子と一緒に生活したい気持ちがある旨供述し,相手方息子も母親に暴力を振るったことを反省している態度が認められたため,同局が,母親と息子の双方の間に入って親子関係を調整したところ改善が図られた。(措置:「調整」)

事例2 フィットネスクラブによる障害のある人に対する施設利用拒否事案ー京都地方法務局

 下肢に障害があり,歩行補助のため「杖」を常時利用している被害者が,フィットネスクラブに会員登録した後で施設の利用を拒否されたとして,京都地方法務局に被害申告した事案である。
  調査の結果,同施設は,被害者が杖を常用していることを承知しながら会員登録を認めたものの,その後に施設内での杖の使用を禁止し,会員利用規約についてもその旨を付加する改訂を行うなど,一律に施設の利用を拒否する差別的取扱いを行ったことが認められた。
 京都地方法務局長は,当該施設を経営する法人に対して,障害のある人の社会参加促進のために特段の配慮をするよう説示した。(措置:「説示」)


事例3 知的障害者更生施設における入所者に対する身体的及び経済的虐待事案ー長崎地方法務局

 知的障害者更生施設の職員が,入所者に対して虐待を行っているとの情報提供を受けた長崎地方法務局が,福岡法務局,法務省人権擁護局及び長崎県と共同して調査を行った事案である。
 調査の結果,同施設職員が,複数の知的障害者に対して,頭部等を殴打する虐待や不当な身体拘束を行っていたことが認められたほか,同施設を運営する法人の理事長が,施設入所者からの預かり金を不正に使用する経済的虐待を行っていることも判明した。
 長崎地方法務局長は,身体的虐待を行った職員及び同職員を指導監督する立場にある施設長に対して,再発防止に努めるよう勧告した。また,法人の理事長を業務上横領罪で刑事告発するとともに,同法人に対して,同種事案の再発防止に努めるよう勧告した。(措置:「勧告」「告発」)


事例4 民間の無認可介護施設における入所者に対する不当な身体拘束事案ー千葉地方法務局

 介護施設において入所者に対する不当な身体拘束が行われているとの報道を端緒として,千葉地方法務局が,東京法務局と法務省人権擁護局と共同して調査を行った事案である。
 調査の結果,同施設の管理者である事務長は,事故防止のためとして,職員らに指示し,入所者に対して,夜間一律に金属製の金具を両手首に取り付けるなどして不当に拘束する虐待を行ったほか,別の入所者に対しても,一律にベットの周りを金属製のペット用の柵で囲い,かつ,夜間は柵の扉を固定するなどして行動を制限する身体的虐待を行っていたことが認められた。
 千葉地方法務局長は,同施設を運営する法人及び施設の管理者である事務長に対して,同種事案の再発防止に努めるよう勧告した。(措置:「勧告」)

事例5 「いじめ」に起因する自殺事案ー福岡法務局

 男子生徒が「いじめ」を苦にして自殺したとの報道を端緒として福岡法務局が調査を行った事案である。
 調査の結果,同生徒が入学当初から深刻な精神的苦痛を受けていたことに加え,同校教諭が「いじめ」を招きかねない不適切な言動・対応を行うなどしていたにも係わらず,学校は「いじめ」の存在を認知することなく,また「いじめ」防止を学校全体で取り組む体制を十分に整備していないことが認められた。
 福岡法務局長は,相手方教諭に対して説示し,当時の学校長に対しても再発防止に努めるよう説示するとともに,現校長及び町教育委員会に対しては,再発防止についての実効ある措置を要請した。(措置:「説示」「要請」)


事例6 保育所職員による園児虐待事案ー松江地方法務局

 保育所職員が園児に虐待を行っているとの報道を端緒として,松江地方法務局が調査を行った事案である。
 調査の結果,同保育所の職員らが,園児に対し,リレー競技用のバトンで頭部を殴打したほか,平手で両頬を殴打するという虐待を行ったことが認められたので,同人らに対して「説示」した。
 また,同保育所の管理者である所長自身も,園児を突き飛ばし転倒させる虐待を行っていたことが認められたので,松江地方法務局長は,同所長に対して,自らの行為の不当性を認識し自戒するとともに職員に対する指導・監督を徹底し,同種事案の再発防止に努めるよう勧告した。(措置:「説示」「勧告」)


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