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平成20年における「人権侵犯事件」の状況について(概要)〜人権侵害に対する法務省の人権擁護機関の取組〜

○新規救済手続開始件数 21,412件(対前年比0.4%減少)
○処理件数 21,298件(対前年比1.7%減少)

【新規救済手続開始件数からみた特徴】
(1)女性・児童・高齢者・障害者に対する暴行・虐待に関する人権侵犯事件の増加 4,317件(対前年比 2.3%増加)
(2)社会福祉施設における人権侵犯事件の増加 128件(対前年比12.3%増加)
(3)インターネットを利用した人権侵犯事件の増加 515件(対前年比23.2%増加)


 法務省の人権擁護機関(以下「人権擁護機関」という。)は,人権侵犯事件調査処理規程(平成16年法務省訓令第2号,以下「処理規程」という。)に基づき,人権侵害を受けた者からの申告等を端緒に人権侵害による被害の救済に努めている。
 平成20年(暦年)における人権侵犯事件に対する取組状況は,以下のとおりである。

1 平成20年中に取り扱った人権侵犯事件数の動向

 平成20年は,平成19年(以下「前年」という。)に比べ,新規開始件数は0.4%,処理件数は1.7%とそれぞれ僅かながら減少した。
(1)開始件数(図1
 平成20年中に,新規に救済手続を開始した人権侵犯事件数は21,412件であり,対前年比で94件(0.4%)減少した。このうち,公務員・教育職員等による人権侵犯事件数は3,457件で,対前年比で372件 (9.7%)減少し,私人間の人権侵犯事件数は17,955件で,対前年比で278件(1.6%)増加した。
(2)処理件数(図2
 平成20年中に処理した人権侵犯事件数は21,298件であり,対前年比で374件(1.7%)減少した。このうち,公務員・教育職員等による人権侵犯事件数は3,482件で,対前年比で381件(9.9%)減少し,私人間の人権侵犯の事件数は17,816件で,対前年比で7件(0.03%)増加した。
 処理区分別にみると,「援助」(注1)が19,914件(全処理件数の93.5%)で最も多く,次いで「要請」(注2)が168件(0.8%),「説示」(注3)が147件(0.7%),「調整」(注4)が125件(0.6%),及び「措置猶予」(注5)が38件(0.2%)となっている。
 また,特に重大・悪質な事案に関して,文書をもって是正を求める「勧告」をした事件が6件となっている。
 このほか,「侵犯事実不存在」が402件(1.9%),「侵犯事実不明確」が340件(1.6%)となっている。
 なお,上記の措置に併せて,事案に応じて「啓発」を行ったものが220件(1.0%)ある。
(注1)法律上の助言を行ったり,関係行政機関や関係ある公私の団体を紹介すること。
(注2)被害の救済又は予防について実効的な対応ができる者に対し必要な措置を執るよう求めること。
(注3)相手方の反省を促し善処を求めるため事理を説き示すこと。
(注4)被害者と相手方との話合いを仲介すること。
(注5)事案の軽重や反省の程度,懲戒の有無等を考慮して措置を講じないこと。
(3)特別事件
 平成20年中に,新規に救済手続を開始した人権侵犯事件数のうち,特別事件(処理規程第22条に規定されている重大な人権侵犯事件)の件数は1,315件で,前年に比べて86件(7.0%)増加している。

2 人権侵犯事件の種類別にみた新規救済手続開始件数の動向

(1)暴行・虐待事案(図3
 平成20年中における暴行・虐待事案は5,269件で(対前年比6.7%増加),全事件種別の中で最も多く全事件数の24.6%を占め,依然として憂慮すべき状況で推移している。
 このうち,いわゆる社会的に弱い立場にあるとされる女性,児童,高齢者,障害者を被害者とする割合は81.9%(4,317件)を占めており,配偶者からの暴行・虐待事案は2,832件で,前年に比べ4.0%増加している。
 また,親子間についてみると,親の子に対する暴行件数は806件で,前年に比べ6.8%増加し,子の親に対する暴行件数は509件で,前年に比べ9.9%増加している。
(2) 住居・生活の安全関係事案(図3
 平成20年中における住居・生活の安全関係事案は4,133件で(対前年比0.3%増加),全事件数の19.3%を占めている。
 このうち,相隣間における騒音等の小公害に関する事案は574件で,前年に比べ10.0%増加している。
(3) 強制・強要事案(図3
 平成20年中における強制・強要事案は3,983件で(対前年比0.9%増加),全事件数の18.6%を占めている。
 このうち,女性に対するセクシュアル・ハラスメント事案は419件であり,前年に比べ11.8%減少したが,女性に対するストーカーに関する事案は281件で,前年に比べ13.8%増加している。
(4) 学校における「いじめ」事案(図3
 平成20年中に新規に開始した学校における「いじめ」に関する人権侵犯事件数は1,923件(対前年比10.6%減少)であり,過去最高であった前年の2,152件を下回ったものの,依然として高い水準にある。
 この中には,学校におけるいじめの対応について,学校と保護者の信頼関係構築のための調整を行った事案も多く含まれている。(別添事例1
(注) 学校における「いじめ」とは,いじめに対する学校側の不適切な対応等の事案であり,学校長等を相手方とするものであって,いじめを行った加害児童・生徒を相手方とするものではない。
(5) プライバシー関係事案(図3
 平成20年中におけるプライバシー関係事案は1,627件であり,前年に比べ3.8%減少しているが,インターネットを利用した人権侵犯事件は,前年の418件を大きく上回る515件(23.2%増加)と引き続き大幅な増加傾向を示している。

3 特徴的な動向

(1)女性・児童・高齢者・障害者に対する暴行・虐待に関する人権侵犯事件の増加(図4
 平成20年中に新規に開始した女性・児童・高齢者・障害者に対する暴行・虐待事案に関する人権侵犯事件数は4,317件で,前年に比べ2.3%増加している。
 その内訳は,女性に対するものが3,152件(73.0%),児童に対するものが627件(14.5%),高齢者に対するものが473件(11.0%),障害者に対するものが65件(1.5%)となっている。
 この中には,夫から妻に対する暴行・虐待事案について「調整」を行った事案,養父による児童虐待事案について,被害児童が児童相談所に保護されるに至るなどの「援助」を行った事案が含まれている。(別添事例2,
(2)社会福祉施設における人権侵犯事件の増加(図9
 平成20年中に新規に開始した高齢者施設,知的障害者更生施設等の社会福祉施設における人権侵犯事件数は128件で,前年に比べ12.3%増加となっている。
 その内訳は,高齢者福祉施設におけるものが45件(35.2%),障害者福祉施設におけるものが41件(32.0%),児童福祉施設におけるものが17件(13.3%),その他の施設におけるものが25件(19.5%)となっている。
 この中には,高齢者福祉施設職員による入所者に対する虐待事案について「説示」を行った事案が含まれている。(別添事例4
(3)インターネットを利用した人権侵犯事件の増加(図8
 インターネットの普及により様々な情報に容易にアクセスできるようになった反面,インターネットを利用した人権侵犯事件は,ここ数年急激な増加傾向を示している。
 平成20年中に新規に開始した件数は,前年の418件を大きく上回る515件(23.2%増加)で,大幅な増加となっており,
 このうち,名誉毀損事案が176件,プライバシー侵害事案が238件となっており,この両事案で全体の80.4%を占めている。
 また,特定の地域が同和地区であるとする書き込みがされるなどの差別助長行為事案は19件あった。
 なお,これらのうち,当機関がプロバイダ等に対し削除要請を行ったものは75件である(対前年比47.1%増加)。
 この中には,本人の意に反して実名,住所及び電話番号等がインターネット上の掲示板に掲載されたり,犯罪を犯したとされる少年の顔写真や氏名がインターネット上の掲示板に掲載され,「プロバイダ責任制限法 名誉毀損・プライバシー関係ガイドライン」(プロバイダ責任制限法ガイドライン等検討協議会)に基づきプロバイダ等に対し削除要請を行った事案も含まれている。(別添事例5

4 添付資料

(1)平成20年中に法務省の人権擁護機関が救済措置を講じた具体的事例(別添1
(2)人権侵犯事件統計資料(平成20年1月〜12月)(別添2
(3)女性の人権ホットライン」の利用状況について(別添3
(4)「子どもの人権110番」の利用状況について(別添4
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