ベトナム最高人民検察院長官一行が日本を訪問しました

1. 日越友好年という記念の年に初来日!

皆さんは，今年が日本とベトナムの国交が樹立してから40周年を迎える記念の年だということを知っていましたか?

日本とベトナムが1973年9月21日に外交関係を樹立してから今年で40年になり，日越友好年と名付けられて，これを祝う各種のイベントが行われています。

この記念の年に，8月5日から8月8日までの間，ベトナム最高人民検察院のグエン・ホア・ビン長官ら7名が日本を訪れました。

これまでにもベトナムからは，数多くの要人が日本を訪れていますが，ベトナム最高人民検察院の長官が来日するのは，今回が初めてのことでした。

2. 法務省とベトナム最高人民検察院とはどういう関係?

ベトナム最高人民検察院は，ベトナムの憲法で定められた司法機関であり，ベトナム政府やベトナム最高人民裁判所(日本でいう最高裁判所)と並ぶ重要な国家機関です。

日本の法務省では，1994年からベトナムに対する法制度整備支援を行っており，1996年からは，主に独立行政法人国際協力機構(JICA)の技術協力プロジェクトという枠組みに基づいて，日本の裁判官や検察官を専門家として派遣するなどしてベトナムに協力してきました。ベトナム最高人民検察院は，そのプロジェクトの協力相手となっている機関の一つであり，これまでも法務省とは緊密な関係にありました(法務省の行う法制度整備支援活動については，法務省法務総合研究所国際協力部のホームページをご覧下さい。

3. 長官一行の訪問内容

ビン長官一行は，谷垣禎一法務大臣や小津博司検事総長との会談，法務省の施設や関係機関の視察などを行いました。

そして，谷垣法務大臣との会談の中で，これまでの日本の協力活動に対して感謝の言葉を述べられるとともに，日本がベトナムにとって，経済面だけではなく，外交面・政治面でも信頼できるパートナーであり，今後，日本とベトナムとの司法分野における関係が， より高いレベルに発展することを希望していると述べられました(谷垣法務大臣とビン長官の会談内容については， 法務省のホームページをご覧下さい。

また，4日間という短い日程ではありましたが，その中で，ビン長官一行は，谷垣法務大臣や小津検事総長との会談等のほか，法務総合研究所，最高裁判所司法研修所及び最高裁判所等の視察や，関係者との意見交換などを精力的に行いました。

そして，このビン長官一行の日本訪問によって，日本とベトナムとの信頼関係をより一層深めることができました。

ベトナムでは，今，司法改革の真っ最中ですが，法務省では，今後，この信頼関係を基に，関係機関と連携しながら，ベトナムの司法改革を後押しするための支援・協力を推し進めていきたいと思っています。