CONTENTS
《特集記事》
- 7月は「再犯防止啓発月間」です!
- 第69回“社会を明るくする運動”について
- ラオス法制度整備支援20周年及び民法典成立について
- 出入国在留管理庁における取組について
- 「島ぜんぶでおーきな祭(第11回沖縄国際映画祭)」における広報啓発活動について
- 裁判員制度10周年記念シンポジウム「裁判員制度のこれまで,そしてこれから」を開催しました
- 成年年齢引下げ動画コンテストを開催しました
- 国際テロリズム要覧(Web版)の紹介
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新たに「法務省で働くひと・しごと紹介」の連載を開始します。普段なかなか知ることのできない法務省で働く人たちの様々な仕事内容を,毎回一人の人に焦点を絞り,エピソードとともにお伝えしていきます!
法務省で働く人が,どのような仕事をしているのか,皆さんに知っていただければ幸いです。ぜひご愛読ください。
氏 名:首席専門官 高橋 哲(平成11年採用)
所 属:東京西法務少年支援センター
心理技官ってどんな仕事?
事件が起きると,多くの方が,なぜ犯罪が起きるのだろう,どうすれば非行や犯罪のない社会を作ることができるのだろうと考えると思います。
心理技官は,非行少年や受刑者に面接や心理検査を行い,非行・犯罪の原因を分析する心理職です。最近では,受刑者に対する性犯罪や薬物犯罪等の教育プログラムの開発や実施,効果検証のための調査研究のほか,少年鑑別所では,一般の方のご相談に応じる「地域援助」にも力を入れています。
同僚と打ち合わせ
最近のトピックスは?
私が勤務する少年鑑別所は,4月に昭島市に移転しました。「もくせいの杜心理相談室」という名称で,悩みを抱える方,家族,学校の先生から,非行や問題行動の相談に応じています。地域の方と顔の見える関係を作るため,小中学校での講演や高校に足を運び,心理相談に積極的に応じています。
市民向け講座
どのようなときにやりがいを感じますか?
心理アセスメントは,非行少年のこころを理解し,立ち直りの方策を考えるものです。正解が分からない中で,正解を追い求めるところに難しさとやりがいがあります。なぜ非行をしたのだろう,どうすれば立ち直れるだろうと同僚と議論をし,その子らしい像が浮かび上がると「ああそういうことか」と腑に落ちて,立ち直りに向けた方策も具体的に提案できます。一般の方からのご相談では,継続的に関わり,より良い変化に立ち会えるところにやりがいがあります。依頼が増えており,地域からの期待とともに責任の重さも感じています。
心に残っているエピソードがあれば教えてください。
若い頃に,地域援助(当時は外来相談と呼んでいました)を担当していて,相談が終結する際に温かい手紙をもらいました。日々の仕事に追われる中で,自分のしてきたことが役に立っていると感じられ,私が支えられたように感じました。あれから時が過ぎて,今では地域援助が大きな広がりを見せていることに感慨があります。先輩技官が蓄積してきた非行・犯罪の防止に関する知見が,今,役に立っていることを実感しています。