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法務省で働くひと・しごと紹介 Vol.4
~登記官~

職 名:登記官
氏 名:大澄陽介
採用年:平成12年
所 属:東京法務局民事行政部不動産登記部門

1 登記官ってどんな仕事?

執務席にて仕事をする様子の画像

執務席にて仕事をする様子

不動産登記部門の登記官は,私たちの大切な財産である土地や建物の所在及び面積などの物理的状況のほか,所有権や抵当権などの権利について,民法や不動産登記法等の各種法令に基づき,独任制の国家機関として自らの判断によって登記簿に登記事項を記録し,これを公開することで,国民の皆様の権利の保全を図り,不動産の取引の安全と円滑を図っています。

2 最近のトピックスは?

相続登記が放置され,所有者の把握が困難となり,まちづくりのための公共事業が進まないなどのいわゆる所有者不明土地問題が社会的関心を集めています。また,相続登記の未了は,適切な管理がされていない空き家の増加の要因の一つとの指摘もあることなどから,法務局においては,相続登記の促進を図るために創設された「法定相続情報証明制度」の運用を開始し,また,既に長期間相続登記がされていない土地等の解消を図るため,「長期相続登記等未了土地解消作業」及び「表題部所有者不明土地解消作業」などの各種施策に取り組んでいます。さらに,本年7月10日からは遺言の利用を促進し,相続をめぐる紛争を防止する観点から創設された「自筆証書遺言の遺言書保管制度」の運用を始めます。

3 登記官のやりがいって何?

登記官は,国民の皆様の生活のすぐそばで登記簿という社会的インフラを支えている「縁の下の力持ち」ではないかと思っています。映画やドラマの主人公になるような派手さはないかもしれませんが,社会の一員として,経常業務や自己研さん等によって得た法律知識及び実務経験をいかして,様々な課題に取り組むことができるのがやりがいだと思います。

4 心に残っているエピソードがあれば教えてください。

法定相続情報証明について手続の案内をする様子の画像

法定相続情報証明について手続の案内をする様子

登記手続を御案内する窓口では,時として民法や不動産登記法に関する複雑で困難な御説明をしなければならない場面がありますが,そのような時,「よく分かったよ。ありがとう。」とお声がけをいただいたり,「お父さんが亡くなってずっと気になっていた名義変更(所有権の移転の登記)が終わって本当に良かったです。安心しました。」とおっしゃっていただくことができた時には,お役に立つことができて良かったと身をもって感じます。