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ウィズ・コロナ,ポスト・コロナにおける新しい“社会を明るくする運動”について

本年,“社会を明るくする運動(社明運動)”~犯罪や非行を防止し,立ち直りを支える地域のチカラ~は,第70回の節目を迎えました。そのため,本年7月の強調月間においては,例年以上に盛り上がりのある運動の展開が期待されていたところですが,この度の新型コロナウイルス感染症の影響により,予定していた企画の多くを断念せざるを得ない状況となりました。
 “社明”はこれまで,全国津々浦々で草の根の広報活動を展開してきました。更生保護ボランティアの方々,地方公共団体や民間団体の方々にご協力いただきながら,街頭広報活動やシンポジウム等,人に直接会って思いを伝えることを大切に活動を行ってきました。私たちは,今回のような新型コロナウイルス感染症の影響下にあってもなお,運動を途絶えさせることなく,「広がり,つながる未来の輪。」のキャッチコピーのもと,“社明”への思いを未来につないでいくため,今回の強調月間において,ウィズ・コロナ,ポスト・コロナを意識した2つのイベントを行いました。ここではそのイベントの模様と込められたメッセージをご紹介します。

第70回“社会を明るくする運動”―広がり,つながる未来の輪。―
キックオフイベント

“社会を明るくする運動”強調月間のキックオフイベントとして,令和2年7月1日(水),法務省内において,マスコミ関係者向けのイベントを開催しました。
 このイベントは,例年,7月1日に行っていた東京・有楽町駅前の街頭広報活動が中止になったことを受けて,これに代わる形で,新型コロナウイルス感染症拡大防止に最大限の配慮をしながら行ったものです。

【第1部】
義家弘介前法務副大臣×社明フラッグアーティスト谷村新司さん

第1部は,義家前法務副大臣の挨拶の後,“社明”のフラッグアーティスト(運動の旗振り役)である谷村新司さんが登場し,義家前法務副大臣と「立ち直り支援」をテーマにトークセッションを行いました。

挨拶する義家弘介前法務副大臣

挨拶する義家弘介前法務副大臣

谷村新司さんが,“社明”に関わるようになったきっかけや,更生保護の現場を訪問する「こころをつなぐプロジェクト」等について紹介され,お二人で,大人が子どもたちの立ち直りを見守る大切さなどについて語り合いました。

トークセッションの様子

トークセッションの様子

【第2部】
法務省×吉本興業コラボ企画制作発表

第2部では,昨年の7月に「よしもと社明アンバサダー」に任命されたバッドボーイズの佐田正樹さん,清人さんが司会者として登場しました。

バッドボーイズのお二人

バッドボーイズのお二人

その後,宮﨑政久前法務大臣政務官が登場し,昨年参加された沖縄国際映画祭を振り返ると,引き続いて「よしもと社明アンバサダー」の「キム兄」こと木村祐一さん,横澤夏子さんが登場し,今回制作した本格ショートムービーをお披露目しました。

「保護司」役を演じた木村祐一さん

「保護司」役を演じた木村祐一さん

「更生保護女性会員」役を演じた横澤夏子さん

「更生保護女性会員」役を演じた横澤夏子さん

「あなたは,ひとりじゃない。」 法務省×吉本興業 本編ショートムービー
法務省×吉本興業 本編ショートムービー

「よしもと社明アンバサダー」の木村祐一さん,バッドボーイズさん,横澤夏子さんが更生保護ボランティア役となり,立ち直りの一場面を描いた本格ショートムービーです。
https://www.youtube.com/watch?v=kR6_XOwVZJA

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続いて,漫画「大家さんと僕」が大ヒット中の矢部太郎さんが登場し,コラボCMとLINEスタンプをお披露目しました。

矢部太郎さん(左)とCM動画に登場する「保護司さん」のモデルの柴田保護司(右)

矢部太郎さん(左)とCM動画に登場する
「保護司さん」のモデルの柴田保護司(右)

矢部さんにはコラボCMの制作に当たって,更生保護施設「ステップ押上」と,その施設内にある「更生保護サポートセンターすみだ」を訪問していただきました。そこでの更生保護ボランティアとの出会いから,本作品である「保護司さんと僕」が生まれました。

矢部太郎「保護司さんと僕」法務省主唱“社会を明るくする運動”コラボCM
“社会を明るくする運動”コラボCM

漫画「大家さんと僕」が大ヒット中の矢部太郎さんが,実際に保護司さんに会ったことで生まれた作品です。
https://www.youtube.com/watch?v=zEZy1yVukpY

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最後に,森まさこ前法務大臣が登場し,第70回“社会を明るくする運動”の強調月間のスタート宣言をしました。

第70回“社会を明るくする運動”の強調月間のスタート宣言

森まさこ前法務大臣も登場

首相官邸イベント「ミライの出会い」
~ウィズ・コロナ,ポスト・コロナにおける新しい「出会い」と「立ち直り」~

イベントの概要

7月21日(火)には,首相官邸イベント「『ミライの出会い』~ウィズ・コロナ,ポスト・コロナにおける新しい『出会い』と『立ち直り』~」を行いました。出席されたのは,安倍晋三前内閣総理大臣,森まさこ前法務大臣,“社明”フラッグアーティストの谷村新司さん,保護司の本堂雄大さん,BBS(※)会員の古門華子さんです。

冒頭,森前法務大臣が本イベントの趣旨を説明

冒頭,森前法務大臣が本イベントの趣旨を説明

ソーシャル・ディスタンスを保った語り合い

ソーシャル・ディスタンスを保った語り合い

出席者のメッセージ
■保護司:本堂雄大さん

「私が保護司になったのは28歳の時です。保護司の一般的な年齢から比べると非常に若く,大きな挑戦でした。これまで様々な保護観察対象者と出会い,信頼関係の維持に努めてきました。保護観察終了後も本人から連絡を受けて,直接会って話を聞くこともあります。息の長い支援は大切です。コロナ禍においても色々なツールやチャンネルを用意して,今後も出会いの場を作り続けていきたいと思います。」

現在36歳。若手保護司の本堂さん

現在36歳。若手保護司の本堂さん

古門さんのともだち活動の様子をスライドで上映

古門さんのともだち活動の様子をスライドで上映

■BBS(※)会員:古門華子さん

「大学入学と同時にBBS会員としての活動を始めました。少年と同じ目線に立って物を見て,一緒に考えることができるのがともだち活動です。少年に,少しでも広い世界を見てほしい,私といるときは安心できる時間を過ごしてもらいたいという思いで活動をしてきました。コロナ禍では,インターネットを使ったコミュニケーションなどで人との出会いを大切に,幅を広げて活動を続けていきたいです。」

■“社明”フラッグアーティスト:谷村新司さん

「世界中がコロナと戦っています。この苦難の中からどのように立ち直っていくか。今日はこの若い二人と出会って,活動を聞くことができて,希望の光が見えてきた,そんな気がしています。歌は心の親友です。その思いのもと,全国各地にいらっしゃる更生保護ボランティアの皆さんを応援しつつ,“社明”に携わるすべての皆さんにエールを送りながら,一緒に歩いていきたいです。」

更生保護施設で製作した指輪を見せる谷村さん

「こころをつなぐプロジェクト」において
 更生保護施設で製作した指輪を見せる谷村さん

安倍晋三前内閣総理大臣からのメッセージ

「社会は支え合いであります。一度罪を犯した方,あるいは一度非行を行った子供たちが再び社会の輪の中に受け入れられ,そして責任ある社会人として,またそれぞれの道を歩んで行けるような,そういう日本にしていきたいと思います。
 誰にでもいろんな失敗はあります。RE:スタート,やり直しができる,再チャレンジができる社会をつくっていく,これが安倍政権の基本的な方針でありますが,そのためにもフラッグアーティストとしての谷村さんのご活躍,そして保護司の皆さん,またBBS(※)の会員の皆さんを始め,たくさんのボランティアの皆さんにご活躍いただいて,そういう社会をつくっていきたいと,こう思っています。
 我々,政府としても更生保護をしっかりと進めていく上においても,地方自治体や関係者の皆さまと,しっかりと手を携えて明るい社会をつくっていきたいと思います。」

 更生保護は,“社会を明るくする運動”を通じて,ウィズ・コロナ,ポスト・コロナの時代にあっても,立ち直りにつながる多様性のある出会いを生み出していきます。
 “社明”を次の世代に。引き続き,皆さまのご協力をよろしくお願いいたします。

メッセージを語られる安倍前内閣総理大臣

メッセージを語られる安倍前内閣総理大臣

新しい「出会い」をミライへ

新しい「出会い」をミライへ

これらのイベントの様子は,法務省YouTubeチャンネルで配信中です。
ぜひご覧ください!
BBSとは?[アイコン]ペン

BBS(Big Brothers and Sisters Movementの略)は,様々な問題を抱える少年と,兄や姉のような身近な存在として接しながら,少年が自分自身で問題を解決したり,健全に成長していくのを支援するとともに,犯罪や非行のない地域社会の実現を目指す青年ボランティア団体で,全国で約4,500人の会員が参加しています。
 近年では,児童福祉施設における学習支援活動や児童館における子どもとのふれあい行事等も実施しています。
 BBSの趣旨に賛同し,誠意と熱意のある方ならどなたでも参加できます。入会等に関するお問い合わせは,保護観察所までお願いいたします。

BBS会の活動風景

BBS会の活動風景

YouTube法務省チャンネルで動画を公開中!!
「YouTube 法務省チャンネル(MOJ channel)」にて,
更生保護ボランティアの広報用動画を公開中です!
広報用動画01

保護司,更生保護女性会,BBS会,協力雇用主といった更生保護ボランティアの方々に集まっていただき,立ち直りを支える大切さについて語っていただきました。
 更生保護ボランティアが罪を犯した人の立ち直りを支えるために,大切にしていることとは?
 活動をしていて嬉しかったこととは?第一線で活動する方々のリアルな意見をぜひ,ご覧ください!

広報用動画02

18歳の頃,少年院に入った過去のある男性。
 男性の現在の生活に密着し,自身の経験や現在の仕事を通して感じていること,また,保護司を始めとする支えてくれた人との出会いについて語ってもらいました。

広報用動画03

犯罪や非行をした人が,立ち直りを地域で支える「保護司」というボランティアとの出会いをきっかけに,前を向いて歩き始め,愛おしい家族や心を許せる友人に支えられながら,立ち直っていく様子を描いたショートムービーです。