CONTENTS

「更生保護行政における組織理念」の制定について

法務省保護局総務課人事係

犯罪者や非行少年の社会内処遇を担う更生保護行政は,国民が願う安全・安心な社会の実現を目指しています。そのためには,国民の皆さまの信頼と協力を得ることが不可欠であり,更生保護行政が果たすべき役割は何かということをご理解いただくことが大切と考えています。

これまで更生保護制度は,様々な改革を経てまいりましたが,今後とも社会の変化に即応し,新たな課題に適切に取り組んでいけるよう,令和3年1月,「更生保護行政における組織理念」が制定されました。

今後は,職員一人一人がこれを日々の業務の礎とし,皆さまの信頼に応えられるよう努めてまいりますので,少しでも多くの方々にこの組織理念について知っていただき,更生保護へ一層のご理解をいただきますようお願いいたします。

「更生保護行政における組織理念」

使命

私たちは,犯罪や他害行為をした人の再犯・再他害を防止し,その改善更生・社会復帰を支援するとともに,人が人を支える地域のネットワークを更に広げ,安全・安心な地域社会,そして,「誰一人取り残さない」共生社会の実現を目指します。

行動指針

  1. 1 私たちは,法令を遵守するとともに,個人の尊厳と人権を尊重し,地域社会における処遇の主宰者であるという自覚の下,常に自己研鑽に努めるとともに,組織としての使命を全うするため,個々の持てる力を結集して職務を遂行します。

  2. 2 私たちは,犯罪や他害行為をした人が,いずれは地域社会の一員として社会復帰できるよう,一人ひとりと真剣に向き合い,粘り強く処遇します。

  3. 3 私たちは,事件によって被害を受けた方々の実情を真摯に受け止め,再犯・再他害によって新たな被害を生まないよう取り組むことはもとより,あらゆる職務の遂行が,被害からの回復に資するものとなるように努めます。

  4. 4 私たちは,刑事司法関係機関と緊密な連携を図り,責任を持って刑事司法手続の一翼を担うとともに,保護司を始めとする民間の更生保護関係者への感謝と敬意を持ち,充実した協働態勢を構築し,共に行動します。

  5. 5 私たちは,地域社会の関係機関・団体と信頼によりつながり,これら機関・団体との行動連携において自らの役割と責任を果たすとともに,安全・安心な地域社会の実現のため,より多様かつ広範なネットワークの構築に努めます。