平成15年商法改正に伴う商法施行規則の改正に関する意見募集
改正法においては,定款授権に基づく取締役会決議による自己株式の取得が認められたほか,中間配当限度額の計算方法が見直されましたので,その施行に伴い,商法施行規則(平成14年法務省令第22号)の一部を改正する必要が生じました。
その内容は,後記5のとおりですので,これに対する皆様の御意見をお寄せください。
なお,いただきました御意見につきましては,当参事官室において取りまとめた上,商法施行規則の改正の際の参考にさせていただきますが,その内容を公開する可能性があること,個々の御意見に直接回答することはないことをあらかじめ御了承願います。
1 意見募集期間
平成15年8月8日(金)から同年9月7日(日)まで
2 意見送付要領
住所(市区町村までで結構です。),氏名,年齢,性別,職業を記入の上(差し支えがあれば,一部の記載を省略しても構いません。),電子メール,郵送又はファックスにより意見募集期間の最終日必着で送付して下さい。
なお,電話による御意見には対応することができません。
3 あて先
法務省民事局参事官室
・郵送:〒100−8977
東京都千代田区霞が関1−1−1
・FAX:03−3592−7039
・電子メール:minji36@moj.go.jp
4 問い合わせ先
法務省民事局参事官室
TEL:03−3580−4111
5 改正案(新旧対照表)【PDF】
6 改正案の要点等
(前注)条文の番号について法令名を記載していないものは,改正案の条文の番号です。
(1)営業報告書の記載事項(103条関係)
ア 商法211条ノ3第4項に対応する記載事項の整備(1項9号)
定款授権に基づく取締役会決議により買い受けた自己株式について,商法211条ノ3第4項の規定により当該取締役会決議後最初に開催される定時総会において報告すべきこととされる事項を記載しなければならないこととしています。
イ ストック・オプションに係る記載事項の見直し(2項)
(ア)子会社(連結特例規定適用会社については,計算書類作成会社の親会社以外の関係会社)の取締役・執行役については,全員の氏名等を記載することを改め,計算書類作成会社・子会社の使用人と併せて上位10名以内の者(2項3号イ)及び計算書類作成会社の取締役等のうち割当株式数が最も少ない者以上の割当てを受けた者(同号ロ)の氏名を記載しなければならないこととしています。
(イ)計算書類作成会社の使用人,子会社・関連会社の取締役,使用人等の類型に該当するものについては,その類型毎に,付与の総数等を記載しなければならないこととしています。
(2)中間配当財源の見直し(125条)
商法293条ノ5第4号及び第7号の規定により省令委任されたものを定めるものです。本条の改正は,期中の資本取引により生じた剰余金の増加分が中間配当限度額に算入されることとなったことに伴い,期中に行われた資本取引により生じる剰余金の増減につき,これを適切に中間配当限度額に反映させることが必要となったことに伴う所要の措置を講ずるものです。
ア 自己株式の取扱いに関する事項(1項4・5号)
(ア)期中に取得したすべての自己株式(定時総会決議又は定款授権に基づく取締役会決議に基づいて買い受けたものを除きます。)について,その取得額を控除することとしています(1項4号)(現行は,財源規制の係る特定の取得に限定)。
(イ)商法210条・211条ノ3の規定による取得に関しては,当期に決議がされた取得枠に加え,前期の決議に基づき当期に取得した額をも控除することとしています(1項5号)(現行は,当期分のみ)。
イ 人的分割に伴う変動に関する事項(1項6号)
人的分割に際して減少する純資産額を控除することとしています(現行は,手当てをしていません)。
ウ 欠損てん補に充てた額に関する事項(2項1号)
中間配当限度額の計算上,期末の欠損額は控除されることとなることにかんがみ,期中に法定準備金又は資本を使用し,又は減少して資本の欠損のてん補に充てた額は,加算すべきことしています(現行は,手当てをしていません)。
エ 期中の組織再編行為による配当限度額の変動に関する事項(2項2・3号)
合併又は分割により,消滅会社又は分割会社から承継した留保利益の額を中間配当限度額に加算することとしています(現行は,手当てをしていません)。