| 出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の基準を定める省令の一部改正に関する意見募集結果について |
|---|
| 第 | 1 意見募集期間 平成17年12月5日(月)〜 平成18年1月5日(木) |
| 第 | 2 有効意見数 102件(匿名等により有効意見数として計上しなかった6件を除く。) |
| 第 | 3 有効意見の内訳 文面上賛否が明示されているもの及び内容の趣旨から賛否が明確に判別できるものについては「賛成」・「反対」に,それ以外のものを「その他」に,それぞれ計上すると,その内訳は次のとおりです。 賛 成:16件 反 対:64件 その他:22件 |
| 第 | 4 有効意見の概要 |
| 1 | 賛成意見 法務省令案(要綱)の「1 契約機関・出演施設の要件の厳格化」については,「改正案は悪質な業者や不法就労外国人の対策として効果的である」,「改正案は最低限のことであり,これすら満たせない業者には確固たる措置をとるべき」という趣旨の意見がほとんどでした。また,「報酬を実際には支払っていないのに,一律20万円に設定した納付書を整え,実際の支給額との差額を収益として会社に戻すという会計処理をしている業者が大半である」,「芸能業界では暴力団が関係しているところが多くみられる」という趣旨の,興行の在留資格による外国人受入れの実情を具体的に述べた上での意見が,招へい業関係者からも寄せられました。 法務省令案(要綱)の「2 不法就労等のおそれが少ない興行に係る基準の緩和」については,「クラシックコンサートの招へいに携わる立場から評価する」という趣旨の意見がありました。 |
| 2 | 反対意見 反対意見は,全て法務省令案(要綱)の「1 契約機関・出演施設の要件の厳格化」に関するものであり,「2 不法就労等のおそれが少ない興行に係る基準の緩和」に関する反対意見はありませんでした。 改正案の内容に直接関係する意見としては,「改正案では甘い(もっと厳格化すべき)」という趣旨の意見もありましたが,ほとんどは厳格化に反対するものであり,その理由として,「改正案は内容が不明確であり,どのような場合に基準に適合しないのかがよく分からない」,「改正案では人身取引対策としての効果に疑問がある」という趣旨の意見が多く見られました。その他,「業界からも意見を聞いて検討すべき」という趣旨の手続に関する意見や,必ずしも改正案の内容そのものについてではない一般的な意見として,「入管当局の審査が不適切である」,「フィリピン人芸能人は人身取引とは無関係。フィリピンだけをねらい打ちにするのはおかしい」,「日本人による売春や中国人・韓国人による犯罪のほうがもっと問題」,「ささやかな楽しみを奪わないでほしい。大衆芸能を理解してほしい」,「興行の在留資格で接客行為はよくないが,ならば他の就労の道を開いてやるべき」,「外国人労働者の受入れが必要になるという時代の流れに逆行する」という趣旨の意見もありました。 |
| 3 | その他 招へい業を許可制にするなど,興行の在留資格による外国人受入れのための新制度の創設を提案する意見などがありました。 |
| 第 | 5 意見に対する考え方 提出された意見は,上記第4において紹介したものに限らず,最終的な意思決定の参考にさせていただきます。なお,主な意見に対する当局の考え方は次のとおりです。 |
| 1 | 賛成意見・反対意見ともに,「悪質な業者を排除すべき」という基本的な認識は一致していますが,今回の改正案は,まさに「悪質な業者を排除する」ための内容であると考えています。反対意見の中には,「この改正案ではほとんどの業者が仕事を失う」という趣旨の意見もありましたが,本改正案は,法令を遵守し,適正に外国人の受入れを行っている業者を排除するものではありません。 |
| 2 | 「改正案の内容が不明確である」という趣旨の意見では,併せて個々の項目に対する質問がありました。改正案の具体的な内容は,意見募集に際して,【別添法務省令案(要綱)】としてかなり詳細に掲載していたところですが,以下,質問に対する回答を兼ねて補足的に説明します。なお,上記「要綱」ではなく,概要に過ぎない<主な改正内容>の記載から,「内容が不明確」とした意見が散見されましたが,このような誤解が生じないよう,今後の省令改正に関する意見募集においては,改正内容の掲載方法を更に工夫したいと考えております。 |
| @ | 「要綱」の「1(1)興行契約の当事者・内容の明確化」について,新たに「興行契約」という概念を導入する趣旨に関する質問がありました。当該改正は,「要綱」にあるとおり,契約の当事者・内容を明確化するためのものですが,これにより,外国人に対する報酬の支払いが確保され,金銭搾取による人身取引の発生を防止すると共に,悪質な契約機関を排除することが可能となると考えています。 |
| A | 「要綱」の「1(2)契約機関・出演施設の経営者・常勤職員の人的欠格事由の厳格化」について,欠格事由に該当すると判断する方法に関する質問がありました。この点は,在留資格認定証明書交付申請等の審査において,前科・裁判や退去強制手続の記録,各種申請・実態調査等において提出・収集された資料等,当局として入手し得る証拠・資料に基づいて,欠格事由に該当する事実の存否を判断することとなります。 また,「要綱」の1(2)ロの「入管法第73条の2第1項各号に規定する外国人の不法就労活動に関与する行為」についても質問がありましたが,これは, |
| ア | 事業活動に関し,外国人に不法就労活動をさせる行為 |
| イ | 外国人に不法就労活動をさせるためにこれを自己の支配下に置く行為 |
| ウ | 業として,外国人に不法就労活動をさせる行為又はイの行為に関しあっせんする行為 |
| のことです。 | |
| B | 最も多かったのは,「要綱」の「1(3)契約機関の報酬支払に関する要件の新設」に対する質問で,「改正省令施行前に遡って,過去3年間に締結した全ての契約について報酬の支払状況を調査するのか」という趣旨のものでした。この点については,「興行契約」という概念は今回の改正案において新たに導入されるものであることから,提出された意見も踏まえ,改正省令の施行日以後に締結された「興行契約」に基づいて支払義務を負う報酬について,その支払状況を審査する方向で考えています。 |
| 3 | 「フィリピン芸能人だけをねらい打ちにしている」という趣旨の意見については,改正案は国籍を問わず,興行の在留資格により演劇等の興行活動を行おうとする外国人に関する上陸許可基準を改正するものであり,かつ,厳格化されるのは契約機関・出演施設の要件ですので,若干誤解があると思われます。また,「タレントと会話をしてなぜいけないのか。ささやかな楽しみを奪わないでほしい」という趣旨の意見も,興行の在留資格により入国した外国人が接客行為を行っても違法ではないという誤解に基づいているものと思われます。 |