| 情報処理の高度化等に対処するための刑法等の一部を改正する法律案における修正点について | ||||
| 平成17年提出法案 | 主な意見 | サイバー刑法の概要 | ||
| いわゆるコンピュータ・ウィルスの作成・供用等の罪 | 人の電子計算機における実行の用に供する目的で,人が電子計算機を使用するに際してその意図に沿うべき動作をさせず,又はその意図に反する動作をさせるべき不正な指令を与える電磁的記録等を作成・提供・供用・取得・保管する行為を処罰することとし,法定刑は,作成・提供・供用については3年以下の懲役又は50万円以下の罰金,取得・保管については2年以下の懲役又は30万円以下の罰金とする。 | ○ アンチウィルスソフトの開発や試験といった正当な行為も処罰対象に含まれる可能性があるのではないか。 ○ いわゆるバグも含まれる可能性があるのではないか。 |
○ 「正当な理由がないのに」との要件を付する。 | |
| 接続サーバ保管の自己作成データ等の差押え | 差し押さえるべき物が電子計算機であるときは,当該電子計算機に電気通信回線で接続されている記録媒体であって,当該電子計算機で処理すべき電磁的記録を保管するために使用されていると認めるに足りる状況にあるものから,その電磁的記録を当該電子計算機等に複写した上,当該電子計算機等を差し押さえることができる。 | ○ 複写の対象となる記録媒体の範囲が広くなり過ぎるのではないか。例えば,差押対象物たる電子計算機の使用者が単に閲覧し得るだけの電磁的記録を保管している記録媒体も含まれてしまうのではないか。 | ○ 対象となる記録媒体を「当該電子計算機で作成若しくは変更をした電磁的記録又は当該電子計算機で変更若しくは消去をすることができることとされている電磁的記録を保管するために使用されていると認めるに足りる状況にあるもの」とする。 ※ 単に閲覧できるだけの電磁的記録に係る記録媒体は含まれない。 |
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| 保全要請 | 捜査については,電気通信を行うための設備を他人の通信の用に供する事業を営む者等に対し,その業務上記録している通信履歴の電磁的記録のうち必要なものを特定し,90日を超えない期間を定めて,これを消去しないよう求めることができる。 | ○ 必要性の要件を規定しないと,捜査機関による濫用のおそれがあるのではないか。 | ○ 保全要請の主体を「検察官,検察事務官又は司法警察員」に限定(司法巡査を主体から除く)。 ○ 「差押え又は記録命令付差押えをするため必要があるときは」との要件を付する。 |
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| ○ 保全期間の上限が90日だと,プロバイダ等の負担が大きいのではないか。 | ○ 保全要請の期間は原則として30日以内とし,特に必要があるときは30日以内の延長を認めるものとする(保全要請期間は,通じて60日以内)。 | |||
| ○ 口頭による要請を許容すると,捜査機関による濫用のおそれがあるのではないか。 | ○ 要請は書面で行うものとする。 | |||