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法務大臣閣議後記者会見の概要

平成22年3月23日(火)

北海道教職員組合の違法献金事件等に関する質疑

【記者】
 民主党の小林議員の関係でお尋ねします。北海道教職員組合の違法献金事件につきまして,昨日議員が会見をされまして,辞職も離党もせず,このまま職責を全うしたいというような発言がありました。政治と金を巡る問題の身の処し方として,そのような判断に至ったわけですが,どのように受け止められますでしょうか。
【大臣】
 政治と金ということについては,私も大変重く受け止めなければならないと感じています。小林議員につきましては,適切な御判断をこれからされていかれるものと思います。私からそれ以上コメントすることはありません。
【記者】
 今年夏の参議院議員選挙についてどのような影響を与えそうか,与えないのかということをお願いできますか。
【大臣】
 個々の問題は私からコメントを差し控えさせていただきたいと思いますが,やはり,全体として今,民主党に対する大変厳しい見方があることは事実だと思っています。そのような意味では,参議院議員選挙については,これまで以上に,そして今後も大変厳しい状況の中で行われるということを認識しなければいけないと思います。
【記者】
 今回の事件では,労働組合丸抱えの選挙というのも問題になりましたが,今の民主党の,連合に頼るような選挙のあり方はこのままでよいのかということについて,どのようにお考えになっていますか。
【大臣】
 労働組合に頼るとか,丸抱えとかよく言われますが,本当にそれが実態であろうかということは,いささか異なる認識を私は持っています。ただ,やはり一人一人,あるいは党として自立した活動と力をきちっとこれから,より一層身に付けていかなければいけないということは確かであろうと思っています。

事業仕分けに関する質疑

【記者】
 事業仕分けの第二弾ですが,公益法人等を対象としまして,来月から実施される見通しということで,法務省の案件では,民事法務協会が対象となる見通しになっています。これについて,事業仕分けのときにどのように対応していくお考えでしょうか。
【大臣】
 民事法務協会については,今も重要で必要な事業を適切に展開をしていると受け止めています。ただ,事業仕分けに関わるいくつかの要件に該当するということも承知をしていますので,業務内容等をきちっと御理解いただくと同時に,事業仕分けの際に,いろいろ御指摘をいただく部分もあれば,それを受け止めて対応をとってまいりたいと思っています。
【記者】
 そのときには,必要な団体であるという認識で対応されるということでよろしいのでしょうか。
【大臣】
 基本的にはそのように考えています。

性同一性障害の親のもとに生まれた子に関する質疑

【記者】
 性同一性障害のために戸籍を変更して,性別を変えた方で,お子さんを人工授精で出産したという当事者の方がおられました。大臣も1月に,その関係で早急に改善に取り組むというような御発言がありまして,当事者の方と面会されましたが,それからもう2か月強が経っています。その発言についての対応責任ということも出てくるかと思いますが,その間,どのような検討をされてこられたかということと,これからどうしていかれたいかと,その辺についてお願いします。
【大臣】
 私も,行政的に,あるいは法的に何とか対応しなければならない事案ではないかと考えて発言もさせていただきました。この間,例えば法的な措置をとらずに行政的に措置をすることができないのか,あるいは,最小限どのような法律の整備が必要なのか等含めまして,政務三役で検討させていただいてきました。今の段階では,行政的な運用等で対応するというのは難しい問題であるということを改めて認識をしています。大きくいえば,生殖補助医療について考え方がまだ固まっていません。それが,最も大きな基本的な問題点であろうと思います。必ずしも性同一性障害の方であるから特別に差別的な扱いをしているということではなく,生殖補助医療によって生まれたお子さんについての親子関係をどのように定めていくかという,大変根幹に関わる問題であろうと認識をしています。そのような意味で,行政としての何らか救済というか,対応できないものかと考えてまいりましたが,今は,なかなかそれだけではかなわないのではないかと考えています。法的な措置等も含めて,それから生殖補助医療について,厚生労働省の検討が中途になっています。そのようなこともできるだけ何とか早く議論を進めていただき,そのこともあわせて更に検討をしていきたいと考えています。
【記者】
 運用での対応ということでは限界があって,生殖補助医療の議論をまず進めてもらったり,検討したりといったことを踏まえて,立法での対応が必要であるとお考えなのでしょうか。
【大臣】
 結局は,戸籍の問題であり,窓口において形式的に審査せざるを得ないということもありますので,具体的な事実関係等のことを窓口で対応するというのは,困難なところがあると思います。そのような意味では,明確な基準といいましょうか,そのようなことが定まらないとなかなか難しいのではないかと考えています。
【記者】
 そうなると,早急な改善というのには及ばないということになるのかと思いますが,当事者の方にそのような方向性をお伝えになったりとか,そのようなことをこれからされたり,既にしたりというのはありますか。
【大臣】
 今も,お子さんを戸籍にきちっと届けていただくという道は全くないわけではありません。子供に戸籍がないということは大変心配なことでもありますので,まずは戸籍の手続きをとっていただけるようにお願いをしたいと思いますし,それから抜本的に解決できるような道を,今,一生懸命検討しているところだということも,何らかの形でお分かりいただけるようにしていかなければいけないと思っています。
【記者】
 性同一性障害の関係について,当初の状況からは特に変わっていないと思います。当初もう少し積極的な運用でも何とか,という形に聞こえたのですが,ずっと状況が変わらない中で,判断が変わられた理由というのは何でしょうか。つまり,運用ではどうしてできないのか,もう少し詳しく何か新たな認識があればおっしゃっていただきたいのですが。
【大臣】
 当初,私もちょっと認識が足りないところもあったのかもしれません。そこは大変申し訳なく思っていますが,行政的な運用で可能な部分もあるのではないかと認識はしていました。しかし,検討をする中で,これが決して性同一性障害の方のみの問題ではなく,他の生殖補助医療による出産の場合の親子関係そのものと同じ問題なのであり,そのような意味では,そこをはっきりさせないことには,やはり解決はし得ず,それから,窓口でそれを対応することができるかどうかということを考えますと,形式的な届けですので,窓口でこのようなケースだけ何らかの対応するということは難しいのではないかと,逆な不公平が出るということにもなりかねないのではないかと思うようになりました。そのような意味では,当初の私の認識がまだまだ十分でなかったということもあったかと思いますので,そこについては改めて反省はしているところです。
【記者】
 そうしますと,基本的には厚生労働省の生殖補助医療の研究の方がしっかりした結論を出してもらわないと,法務省としてはなかなか法的には対応しづらいという御認識でよろしいでしょうか。
【大臣】
 少なくとも何らかの方向性みたいなものがないと,それがないままに法的な親子関係の議論だけを進めた結果,それが覆されるような形になっても困りますので,そのような意味では,両方が相まっていかないとなかなか難しいのではないかと思います。できるだけ方向性なりをつけていただけると大変ありがたいとは思います。
【記者】
 戸籍のないお子さんがいるということで,きちんと戸籍を届けていただく道とか,まず手続きを取っていただけるようにお願いしたいというのは,嫡出でない子としてとりあえず届けを出して,例えば養子縁組をするとか,まずそのように暫定的に手続きをしていただきたいという趣旨でしょうか。
【大臣】
 今取れる道は,そのような届けの仕方ということになります。そのように届けていただいている方もいらっしゃいますし,いずれにしても,お子さんに戸籍がないということは何とか避けなければならないと思いますので,そのような道をとっていただくことができないだろうかという思いを,私は持っています。
【記者】
 逆の不公平とはどのような意味なのか,もう少し噛み砕いて説明いただけるとありがたいのですが。
【大臣】
 要するに,性同一性障害ということだけではなくて,生殖補助医療によって生まれたお子さんについては,本来はこれも嫡出でない子として届け出て,そして養子縁組を行うというような形での届けをしていただくことが基本になってはいて,それが取れる道なのですが,窓口で対応するので,嫡出子として直接届けられているものもあるのではないだろうかと思われます。そのようなことを考えると,今度は,きちっと取れる道を選択して,嫡出でない子として届けをして,そして養子縁組などをされておられる方については,これまで何だったのだろうかということにもなりかねないわけで,やはりどのようなお子さんでも,きちっと届けていただけるような基準というものを統一的に設ける必要があるのではないかと考えています。
【記者】
 厚生労働省の検討でこのような場合は生殖補助医療はよいだろうと認められた場合については親子関係を認める,という方向で法整備を進めるのか,それともそこの部分についてもこれから更に検討が必要なのか,法整備の方向性についてはいかがでしょうか。
【大臣】
 今,最終的な結論を申し上げる状況にはありませんが,親子関係を認めてよろしいといいますか,そのようなケースの基準がきちっと定められれば,できるだけ親子関係を認めるという方向にすることが必要なのではないかと思いますが,それはこれからいろいろな検討もしなければいけないと思います。

子ども手当に関する質疑

【記者】
 子ども手当の関係で,少年院に収容中の少年については子ども手当てが支給されないことになっているようですが,そのことについてはどうお考えでしょうか。
【大臣】
 子ども手当については,いろいろなケースで誰に支給するか,あるいは支給できないのかという問題が,いくつかあるように受け止めています。少年院というのもそのような意味では一つの課題ではないかと思います。少年院に収容中の少年が全く除外されてしまうということは,いささか私の立場から言うとどうなのかと思いますが,今後いろいろな問題点をもう一度きちっと改めて検討していくという長妻大臣の話もありますので,そのような中でも少年院のような場合にはどうあるべきかということは,いろいろな御意見として申し上げていかなければならないと思っています。

入国管理局の問題等に関する質疑

【記者】
 入国管理の問題で何点か質問があります。一つは,昨日もニュースで報道されましたが,強制送還されるはずだったガーナ人の男性が,入国管理局職員の制圧を受けて成田空港で死亡する事件が起きたり,入国管理センターでも,男性が自殺するといったようなことが最近ありました。それから,先日3月16日の参議院の法務委員会でも,今野東議員が西日本入国管理センターの大規模なハンガーストライキの件について質問されたと思うのですが,こういった問題に対して,どのような緊急対応,それから今後の調査,報告を行うと考えていらっしゃるのかという点が一点と,それに対して,昨年の7月の出入国管理及び難民認定法の改正では,入国者収容所等視察委員会の設置というものが盛り込まれているのですが,こういった事件にも対応できるのかどうかと,今どのような進捗状況なのかということを伺いたいのですが。
【大臣】
 ガーナの方の件ですが,これは今,警察の方で死因等を含めて捜査をされておられるということですので,それに協力をさせていただきながら,きちっと事案の調査,解明をさせていただきたいと思っています。まだ,どのような原因で,あるいはどのようなことで亡くなられたかということは必ずしも明確ではありません。それから,入国管理センターの自殺の件については,自殺をされたということではなく,自殺をしようとしてすぐに発見をされて対応がされたというようなことではなかったかと思います。それから,西日本センターの官給食の拒否については,いろいろな説得などもさせていただいた結果,現状では官給食の拒否という状況は解消されたという現状です。それぞれ原因はこれから調査をしなければいけませんが,それぞれに別々な問題があるのかもしれません。いずれにしても,きちっと事実や背景等を調査をして,それに適切な改善策や対応をとっていかなければならないと思っているところです。
【記者】
 入国者収容所等視察委員会というのは,こういった問題にも対応できるようにするとお考えでしょうか。
【大臣】
 入国者収容所等視察委員会が,施設のいろいろな問題点等に御意見を出していただけるということはあろうと思いますが,個別にこのような問題に,対応をしていただくという仕組みではないと思っています。つまり,全体として問題点があれば,いろいろな御意見,あるいは視察結果等を御提起をいただけるものだとは思いますが,個別の問題に対処するという体制ではないと思います。ただ,視察委員会の方でも,全体としての施設のあり方等,いろいろと御提言いただければというふうには思います。
【記者】
 3月16日の参議院法務委員会での今野東議員の質問に関連することですけれども,在日歴が16年で,小学校4年生の子供がいる親御さんが在留特別許可を求めていたのですが,ペルー人の母子が東京入国管理局に収容されて,翌日強制送還されてしまったというケースが取り上げられました。このような在留特別許可の不許可や,難民不認定と同時に収容されて,翌日に国費送還されてしまうというケースが特に年度末になると増えるのですが,そういったことに対して,今後どのような対策を考えていらっしゃるのか,何か執行の仕方や,検証を行う御予定があるのかどうかということについてお伺いしたいのですが。
【大臣】
 年度末になると多くなるという御指摘でしたが,必ずしもそういうことはないと私は承知をしています。この問題は個々のケースを見ながら在留特別許可等の運用,出頭をいただいて,できるだけ在留特別許可に該当するかどうかということを慎重に判断をさせていただく等で対応をしていくということでして,今直ちに全体として何か厳しくなったとか,そのような傾向にあるということはないと思っています。在留について,あるいは仮放免や在留特別許可の付与について,どうあるべきかということは,不断にチェックをしていかなければならないとは思っています。改めて何か今,特別な検討の場を作るとかということは考えていませんが,問題点はその都度検証し,適切に対処をしていくことが必要だとは思っています。
【記者】
 昨日から人権理事会の特別報告者のホルヘ・ブスタマンテさんという方が来日されて,31日まで日本に公式訪問されて,移住者の人権についていろいろ調査をされます。多分大臣にもお会いになると思いますし,在留特別許可の問題についてもテーマに取り上げられると思うのですが,最近,中学生,高校生であっても,子供がいても強制送還されるというケースが出てきていたり,在留特別許可が同じようなケースでも出ないというばらつきがあるのですが,そういったことに対して,再審査情願で改めて柔軟に対応されるといったことは検討されているのかどうか,特に送還間近の家族もいますので,再審査情願についてどのように考えていらっしゃるのかというのをお伺いしたいのですが。
【大臣】
 基本的に,個別の状況を具体的に検討して,そして結論を出すということです。再審査情願が出されれば,それをきちっとまた受け止めて検討させていただくということに尽きると思います。

(以上)

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