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トップページ > 広報・報道・大臣会見 > 大臣会見等 > 記者会見要旨 > 令和2年 記者会見要旨 > 法務大臣臨時記者会見の概要

法務大臣臨時記者会見の概要

令和2年1月6日(月)

 昨年12月31日,保釈中のカルロス・ゴーン・ビシャラ被告人が,日本の刑事司法制度を批判するとともに,レバノンにいるとの声明を発表したとの報道がありました。
 事実関係については,現在も確認中ですが,ゴーン被告人は何らかの不正な手段を用いて不法に出国したものと考えられ,このような事態に至ったことは誠に遺憾であります。
 我が国の刑事司法制度は,個人の基本的人権を保障しつつ,事案の真相を明らかにするために適正な手続を定めて適正に運用されており,保釈中の被告人の逃亡が正当化される余地はありません。
 引き続き,関係当局,関係国,国際機関と連携しつつ,我が国の刑事手続が適正に行われるよう,できる限りの措置を講じてまいります。
 また,出入国在留管理庁に対し,関係省庁と連携して,出国時の手続のより一層の厳格化を図るよう指示したところであり,同様の事態を招くことがないよう,今後とも必要な対応を行ってまいります。

カルロス・ゴーン被告人が不法出国したことに関する質疑について

【記者】
 4点お伺いします。まず,出国管理上の問題についてです。保釈中の被告が出国しようとする場合,入管法で最大24時間,出国確認の留保ができると存じますが,今回はそのような措置が取られていません。まず確認ですが,これはゴーン被告が別人の名前の旅券で出国したためと考えてよろしいのでしょうか。また,保釈中のゴーン被告が日本を出国した記録はないとのことですが,今現在判明している事実として,トルコ「MNGジェット」社のプライベートジェットを使って,関西空港から出国したということは法務省として確認されているのでしょうか,お伺いします。

【大臣】
 カルロス・ゴーン被告人の出国方法等の事実関係について御質問がございましたが,これは捜査中の案件でもございますので,具体的なお答えは差し控えさせていただきますが,被告人が日本を出国した旨の記録はないことが判明しておりますので,不正な手段を用いて不法に出国したものと考えております。

【記者】
 プライベートジェットの機内持ち込み荷物は関空でX線検査を受けていなかったと報じられています。ゴーン被告は大きな箱のようなものに隠れて出国した可能性があると指摘されていますが,プライベートジェット機を利用する場合はX線による荷物検査を行わないこともあるというのは,出国管理上問題ではなかったのでしょうか。大臣の御見解をお伺いします。

【大臣】
 出入国管理及び難民認定法でございますが,本邦に入国し,又は本邦から出国する全ての外国人の出入国及び本邦に在留する全ての外国人の在留の公正な管理等を図ることを目的としている法律でございます。お尋ねのカルロス・ゴーン被告人の出国方法の詳細な事実関係については,調査中の案件でもございますので,詳しいお答えは差し控えざるを得ませんし,また,X線による荷物検査についてのお尋ねがございましたが,出入国在留管理庁の所管を超えるところでございますので,私からお答えはできかねるところではございます。他方で,私はこの大晦日,この一報に接してすぐに大臣室にまいったわけでございますが,その場において,出入国在留管理庁の所管から,荷物管理が外れているからといって,これは関係機関で連携して取り組まなければならない問題でございますので,私からは,同様の事態を招くことがないように,直ちに処置をする旨の指示を出したところであり,同様の事態を招くことがないような措置をとっております。

【記者】
 ゴーン被告は8日にベイルートで記者会見すると報じられています。日本の刑事司法制度についての批判を展開する可能性もありますが,世界に誤った認識が広まらないように反論すべきところは徹底的に反論すべきとの識者の声もあります。大臣はどのようにお考えでしょうか。

【大臣】
 昨日のコメントでも申し上げましたが,日本の法制度が正しく認識,理解されることが重要であるということは,共通の認識でございます。我が国の刑事司法制度は,個人の基本的人権を保障しつつ,事案の真相を解明するとともに,適正な刑事裁判を実現する上で,適切な制度となっております。
 また,一般論として申し上げますと,被疑者・被告人の勾留・保釈や,公判における事実の認定においては,捜査機関から独立した裁判所の判断により,刑事訴訟法の規定に基づき,個々の事件における具体的な事情に応じて,適正に運用されているものと考えております。様々な機会を捉えて正確な情報を発信していく必要があると考えておりますが,日本の司法制度に対する様々な御指摘と,今回,不正に出国したということについては,別問題であるというふうに考えておりますので,適正な出国手続を経ずに,不正な手段を使って出国するということは,密出国,すなわち不法出国の罪に当たる犯罪でございますので,逃走したことを正当化する理由にはならないものと考えております。

【記者】
 ゴーン被告人は当初,GPS追跡装置の装着を含むあらゆる条件を受け入れるので保釈してほしいと訴えていました。東京地裁はGPSの装着は義務付けませんでしたが,今回の海外逃亡を受け,識者からはGPSの装着や,保釈中の被告にも適用できる逃走罪の新設,改正など,保釈制度の見直しを求める声も上がっています。法務省では,最近の事例を踏まえ,保釈や収容に関する法制の見直しについて内部的な検討を進めていると伺っていますが,今後この議論を加速させる必要があるかどうか,大臣のお考えをお伺いします。

【大臣】
 保釈中のことについては,11月中の国会でも答弁をしておりますが,現行の制度の見直しを検討しているところでございます。
 近時発生している逃亡事案や各方面からの御指摘も踏まえつつ,速やかに,十分な検討を進めるつもりでございます。

【記者】
 先ほどの方と重なるところもあるかと思いますが,3点お伺いしたいと思います。
 ゴーン氏が入っていたとされる,黒い箱が関西空港からプライベートジェットで発ったということが言われているのですが,関西空港でこの黒い箱を検査をしたのかどうか,X線を通したのかどうかということを改めてお伺いしたいと思います。
 後は,ゴーン氏が自宅を出たのが29日の午後2時30分というふうに報道されているのですが,これは事実なのかどうかということと,ゴーン氏がどのように自宅から関西空港に向かって行ったのかということについて何か教えていただければと思います。途中で協力者と落ち合ったという報道もあるのですが,協力者が誰だったのか,そういったこともお伺いしたいのですが,よろしくお願いします。

【大臣】
 まず,X線による荷物検査の実施についてお尋ねがございました。先ほどもお答えしましたが,出入国在留管理庁の所管を超えるところでもございますし,関係当局において調査中の事柄でございますので,お答えを差し控えさせていただきたいと思います。
 また,その他の詳細な事実についてのお尋ねもございましたが,捜査中の案件であるため,お答えは差し控えさせていただきます。

【記者】
 今回,ゴーン氏はフランスのパスポートでレバノンに入国できたと言われていますが,法務省または日本の政府はその点に関してフランスの政府と連絡を取っていますでしょうか。

【大臣】
 お尋ねの件については捜査中の案件でございますので,お答えを差し控えさせていただきたいと思います。

【記者】
 レバノンと日本の間には犯罪人の引渡しの協定がないということですが,今回起こったことを受けて,日本への引渡しというのを何らかの形で求めていく,あるいは既に求めているということになっていますでしょうか,例えば,それには経済的な圧力みたいなものも含めてですね,そういったお考えもありますでしょうか。

【大臣】
 まず,大晦日に一報を受けてこちら大臣室に来てから,インターポールへの赤手配が動き出しまして,これが現地時間の1月3日,日本時間の1月4日に赤手配が発行された訳でございます。その上で一般論として申し上げますと,レバノン政府との間の犯罪人の引渡しについてのお尋ねでございましたが,相互主義の保証の下で,逃亡犯罪人の引渡しを請求することが可能であるところでございますが,相互主義の保証の可否や,相手国の国内法制等に基づき,慎重に検討する必要がある事柄でございますので,このようにお答えを申し上げておきます。

【記者】
 アメリカの協力は要請したのでしょうか。これが起こったことに対して,辞任を含めて誰が責任を取るのでしょうか。

【大臣】
 先ほどのお答えと同じになりますが,現在捜査中の事案でございますので,具体的な内容についてはお答えは差し控えさせていただきます。

【記者】
 起こったことの責任を取る方は誰かいるのでしょうか。

【大臣】
 責任の追求についても,現在捜査中の事柄ですので,事案の解明をするということでお答えをしておきます。

【記者】
 先ほどの質問の御回答の中で,X線の荷物検査に関連して,「今現在は同様のことができないようにしています」とのお答えがあったと思いますが,これはプライベートジェットに関して荷物検査を,現在は厳しくしているということでしょうか。

【大臣】
 現在,具体的な事案の詳細な逃亡方法等については,捜査機関において捜査中でございますので,その点について,私が申し上げることはできませんが,いずれにせよ同様の事態を招くことがないような措置をとっております。

【記者】
 本件に関してゴーン氏が逮捕されて以来,日本の人質司法に対する批判が強く行われている訳ですが,ゴーン氏は,この後今週にも批判を再開すると思います。法務省としてはそれについてどういうふうにお答えになるとお考えでしょうか。それから入国・出国手続について審査をより厳格にする検討がされているということですが,もう少し具体的にどのようなことを,保釈中の手続について検討されているのか教えてください。

【大臣】
 まず一つ目でございますが,我が国の刑事手続について,様々な御批判があることは承知をしておりますが,各国の刑事司法制度には様々な違いがございまして,それぞれの国において制度全体として機能するように成り立っております。各国の刑事司法手続を見渡しますと,例えば間口が非常に広い国もございますし,日本のように逮捕するときには非常に厳格に,現行犯逮捕などの本当に限定された場合を除いては,裁判所の判断が必要とされる厳格な手続をとっている国もあるわけで,それぞれの国において制度全体として機能するように成り立っているわけでございますので,制度全体の在り方を考慮せずに個々の制度だけに着目して,単純に比較することは適切ではないと考えております。このようなことも含めて,あらゆる機会を捉えて我が国の刑事司法制度について誤解がないように,正確な御理解をいただけるように発信をしてまいりたいと思います。その上で様々な御指摘を謙虚に受け止めて,法律上,政府全体として人権保障に十分配慮をする適切なものになっているとは思いますが,御指摘についてしっかりと受け止めて,不断の見直しを行っていくということは必要であると思います。
 二つ目の御質問について,入国・出国のことと,保釈中の手続について,一緒に御質問なさったと思いますが,別々でございますので別に答えます。まず,入国・出国について,今回の事案を踏まえてより一層厳格にするように指示をして,現在措置をとっているところでございます。また,保釈中の逃亡等については,今後,現在検討中のものを加速させて,検討していきたいと考えております。

【記者】
 どのような。

【大臣】
 近時発生した逃亡事案等も踏まえまして,先ほどGPSという御質問もございましたが,そういったことも議題にしつつ触れながら,様々な観点から検討を進めてまいりたいと思います。
(以上)
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