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千葉新法務大臣初登庁後記者会見の概要

平成22年6月8日(火)

大臣あいさつ

 改めまして,法務大臣を拝命いたしました千葉景子です。先般の就任中も大変皆様にお世話になりましたが,また改めてどうぞよろしくお願いしたいと思っています。今日,既に官邸で皆様にごあいさつをさせていただきましたが,改めて申し上げますと,菅総理から二点の指示をいただきました。一点が国民にとって身近で充実した司法を目指し,司法制度の改革を推進するようにと,二点目として国民の人権が保障され,安心して暮らせる社会をつくるようにと。この二点です。これまでの私の在任期間中,基本的にはこの指示と重なり合う課題について,私なりに一定の方向付けや,あるいは,その道筋を作ってきたところです。本当に道半ばではございますが,また再任をいただきましたので,今取り掛かっている課題について,しっかりと成果を,そしてまた実現に向けて歩みを進めていくことが,この二点指示をいただいたことに応えることにつながるのではないかと考えています。そういう意味で,これも申し上げましたように,取調べの可視化,人権救済機関の創設,あるいは個人通報制度導入のための態勢整備,また,司法制度に関わる問題としては,法曹養成制度問題についての改めての検証,検討作業,また,裁判員制度が一年を経過しましたが,更なる発展充実に向けた課題の整理,検証等について,しっかりと仕事をさせていただきたいと思っているところです。もちろん法務行政は,多岐にわたるわけでして,例えば基本的な刑事法,民事法の整備ということもありますし,あるいは犯罪を防止する,再犯を防いで安心安全な社会をつくるという問題も大変大きな課題です。あるいは,これから観光立国等々の大きな課題として入国管理行政,これも窓口という意味では大変重要な任務です。それ以外の法務行政についても,これからも基本的には,誰もが人権を十分に保障される中で,安心安全な社会の基盤とこういうことを念頭において,これからもしっかりと任務を果たさせていただきたいと考えていますので,どうぞよろしくお願いします。以上,改めて再任をいただき,冒頭に当たって,ごあいさつとさせていただきます。

取調べの可視化と民法改正に関する質疑

【記者】
 鳩山内閣の法務大臣としての積み残しとして,取調べの可視化の導入と夫婦別氏の民法の改正があると思いますが,この二点について改めて今後どう取り組まれるのか御決意をお聞かせください。
【大臣】
 取調べの可視化につきましては,この間,勉強会を立ち上げ,そして,副大臣を中心にして,もう間もなく,論点といいましょうか,一定のこの間の議論の中間的なまとめをさせていただこうと考えて準備をしていたところです。そういう意味ではこれを踏まえながら,また,改めてこれも再任をされました中井大臣とも十分にまた協議をさせていただき,しっかりとこの目標達成に歩みを進めていきたいと考えています。それから民法ですけれども,これは,この国会に法案を準備をさせていただいている問題です。私のまだまだ,力ちょっと足りぬところもあったかと思いますけれども,多くの皆さんから,何とかまた引き続いて今後もしっかりと進めるようにという御意見も頂戴しています。そういう意味ではこれまで足りなかった様々な御説明や,また協議なども続けさせていただいて,是非何とか国会で御議論をいただける環境をつくっていきたいと改めて考えています。
【記者】
 夫婦別姓を盛り込んだ民法改正について,まだ国会の会期が残っていますが,この国会で成立に至らなかった大きな要因というのは国民新党の存在だと思います。鳩山内閣に続いて,菅政権でも国民新党との連立を組むことになりましたけれども,郵政法案を見ても国民新党に対する配慮というのは並々ならぬものがある中で,国民新党と連立を組んでいる状況下でも法案の提出にはその意欲というのは変わらないのでしょうか。そして,早ければ秋の国会には提出したいというお考えをお持ちということでよろしいのでしょうか。
【大臣】
 はい,そのとおりです。それは確かに国民新党,亀井大臣もこれについての反対意見を表明なさっておられるということもありますけれども,これ一点をもってなにか,連立がどうとかということではないと思いますので,是非,より一層,御理解をいただけるか,まあ,そういうことも必要だと受け止めていただけるか,また引き続いて努力をしながら,是非,法案の提出するため,引き続いて努力をし続けていきたいというふうに思っています。
【記者】
 念のための確認ですけれども,まだ微妙に会期が残っていますが,民法改正案について,今国会は,もう断念したというお考えでよろしいのでしょうか。それとも,まだ今国会,タイミングが合えば成立を目指すのでしょうか。
【大臣】
 はい,決して断念したということではありません。引き続いてずっと,これは,私の中ではつながっている,そして準備をしてこの国会へと法案もまとめてきたというもので,まだ会期は残されていますので,厳しい状況であることは承知しておりますが,最後まで努力したいと思います。
【記者】
 取調べの可視化の件でお伺いしたいのですが,近々,中間の取りまとめというのが出るということですが,勉強会での最終的な案をいつ頃までにまとめて,それを法案という形でいつ頃までに出そうとお考えなのかということと,一般に検察への警察からの抵抗があるということはいわれていますけれども,マニフェストでも書かれていますし,参院選のマニフェストでも盛り込まれるということを聞いています。改めて時間的なことと御決意をお伺いして,抵抗はいろいろとあると思いますけれども,その中でやり遂げるという決意をお聞かせください。
【大臣】
 これは,マニフェストに掲げてきたということがございます。ただ,マニフェストというのは前回の衆議院の選挙で,政権政策ということで掲げさせていただいているということで考えれば,その時にいただいた政権としての任期というのでしょうか,そこが一つの大きな最終的な,そこまでには実現しなければいけないという最終的なゴールだというふうに思っています。ただ,それまで,時間は必要とするのかどうかということですけれども,これは今,進めている中間的なまとめ,そしてそれを具体化していく手順,こういうものを踏まえていずれにしてもその期間内に最終的な実現を図っていくという方向で今は考えています。その間,できるだけ早く関係の中井大臣とも協議をさせていただいて,お互いの立地点,あるいは問題点があればそれぞれ解消をする努力をしていきたいというふうに思っています。

死刑執行に関する質疑

【記者】
 先ほど裁判員制度が一年を経過したという御発言がありました。官邸での記者会見の際にも質問があったのですけれど,裁判員裁判で今後死刑が求刑されるような事案が出てきて,おそらく国民である裁判員が死刑という苦渋の選択をしなければいけないことになるかと思います。それを受けまして大臣が執行されるかどうかという問題なのですが,この点からしますと先ほど大臣は,官邸での記者会見で,命を奪う刑罰なので慎重に考えていきたいと言われましたが,もう少し踏み込んだお考えを聞かせていただけたらと思います。
【大臣】
 申し上げていることに尽きるというふうには思っていますが,常々,申し上げてまいりましたように,やはり今の制度がございますし,そして,私の責務ということはそれはそれとしても,やはり裁判員裁判で死刑を選択せざるを得ないと,こういう問題も出てくる中で,これまで,あまりにもこの死刑という制度の内容とか,あるいは在り方というのでしょうか,そういうことが,きちっと情報として知らされたり,議論をしていただくようなことがなかなかなかったのではないかというふうに思います。そういう意味では私の責務は当然のことながら,それとはまた別の観点で十分にこの死刑制度の在り方,あるいは,内容,死刑確定者の処遇の在り方を含めて,少しいろいろな観点から御議論いただいたり,あるいは多くの皆さんの議論というか,そういう場をつくっていかなければいけないと思っています。この間,なかなかそこまで至らなかったということはございますけれども,是非そういうことを私の方からもできる限り御提供させていただいたり,あるいはまた,いろいろな部分でこういう御議論があれば私も拝聴させていただくなりしていきたいというふうには思っています。
【記者】
 先般,退任の際の記者会見の時に,死刑制度についての国民的な議論を喚起,引き起こすという点についてなかなか道筋をつけられなかったと,心残りだということをおっしゃっていました。今回再任に当たって,改めてこの問題にどのように取り組まれていくのかと,具体的には大臣の方から積極的にそういった議論の場を提示していく方向なのか,あるいはそういった議論が巻き起こっていくのを見守るというか,どういった姿勢で取り組まれるのか教えてください。
【大臣】
 私もまた改めて再任をいただきました。この間,なかなかそこまでできなかったことではございますけれども,いろいろな議論をきちっと受け止めると同時に,私の方からもできるだけ皆さんにいろいろな角度から議論をしていただくと,そういうことを積極的にやっていかなければいけないと,今回,再任いただいて,やらなければいけないことの一つではないかと自覚をしているところです。
【記者】
 死刑制度に関する情報公開を少し進めていくというお考えを,退任会見の時からおっしゃっていたと思うのですが,具体的にどのような情報を国民に提起するべきだとお考えでしょうか。
【大臣】
 これは,なかなか,どういう形でというのは大変センシティブな問題でもあります。そういう意味では簡単ではありませんけれども,少なくとも例えば,日本の死刑の制度というのは,どういう形で行われているのかということを十分に御存知ない方もいらっしゃると思いますし,それから,どういう形で処遇をされているのかということなども,どれほど情報をきちっとお伝えをしているのかということもあります。よく皆さんからは,刑場の公開をきちっとすることも必要ではないかという御指摘もいただいているところであり,それも含めてできるだけ,情報公開,制度の具体的な中味を知っていただいて,これはいろいろな御意見だと思いますけれども,参加をいただいたり,意見を求めていただくということが,何も前提がないままで議論しろと,あるいは意見をといっても,結局,大変抽象的なことだけに終わってしまうのではというふうに思いますので,どういう形でというのは,いろいろと知恵を絞らなければいけないと思いますけれども,正確な,透明度をもってというのがこの内閣の方針でもありますので,どういう形でかそれは考えながらやっていきたいというふうに思っています。
【記者】
 刑場の場所であるとか,どのように執行をされているのか,どのような処遇をされているのかということについての情報公開が進まないと,それを進めたいというお考えだということですけれども,なぜ情報公開が進まないとお考えですか。法務大臣として,例えば情報公開しましょうということでもできないものなのか,何がネックとなって情報公開が進んでいないというふうに思われますか。
【大臣】
 それはなかなか難しい御質問でもあろうかと思うのですけれども,やはり,非常にプライバシーといいましょうか,関係の方々もおいでですし,それからそういう処遇に携わっている皆さんの心情等,そういうこともあろうというふうに思います。決して何か秘匿をしようということで,この間なかなか正確なものが伝わっていないということではないというふうに思います。むしろ,いろいろな方々の置かれている心情とか立場,こういうものを非常におもんばかってというか考えて,なかなか十分な情報を御提供するということになりにくい状況だったのではないか,そして,それは今でも大変難しい問題であろうとは思っています。
【記者】
 前回の任期8か月間に死刑の執行は一度もなく,大臣自身が死刑廃止議連に以前参加されていたということもあり,あとは国民的な議論についても努力が足りなかったというお話がありましたが,有権者から見れば,大臣はもう死刑を執行する気がないのではないかと思っている方もいると思います。そういう意味で,国民的な議論とは別に,大臣自身はこれから続く任期の中で,死刑執行をするのかどうか,そこをはっきり,改めてお聞かせ願えますでしょうか。
【大臣】
 もうこれは,先ほどから申し上げているとおりです。
【記者】
 それは,なんといいますか,職責をというお話でしたけれども,機会があれば死刑を執行するということでよろしいですか。
【大臣】
 申し上げたとおり,私の職務というか,最終的には私に決定,最終判断をする,そういうものが私の下にあるわけですので,それを十分に認識をしながら,任務を進めていきたいということです。

参議院議員選挙に関する質疑

【記者】
 参議院議員の改選を迎える方々からは会期延長ではなくて,選挙を予定どおり,早く実施してほしいという御意見があります。大臣御自身も改選組のお一人なんですが,大臣はこの会期延長問題をいかがお考えでしょうか。
【大臣】
 これはきちっと仕上げなければいけない課題も当然引き継いで,この内閣が発足しています。これは国会のほうで,あるいは総理としてそれをどう進めていかれるかということになっていくのだろうと,御判断いただくものと思っています。私も改選ですので,参議院の改選にあたる者が少し環境が,雰囲気が良くなってきたなかでやれればという気持ちは,これは当然出てくる気持ちだろうというふうには思います。ただ,参議院議員選挙もそれなりに長丁場の選挙ですし,そこはどういう形で行うのが最もふさわしいのか,むしろ,やはりこの国会をどのようにきちっと締めくくり,そしてまた,新しい内閣がどのような姿勢でこれからきちっと進んでいくのかということなど,見えないままというのも,有権者の皆さんに大変御無礼であると,この辺を十分に検討いただいて,決定していただければと思っています。
(以上)
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