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法務大臣閣議後記者会見の概要

平成22年7月20日(火)

金賢姫元北朝鮮工作員に関する質疑

【記者】
 本日来日した金賢姫元工作員についてお聞きします。入国にあたり大臣が上陸特別許可をお出しになったと思いますが,その理由についてお聞かせいただけますでしょうか。
【大臣】
 入国をしたということは事実です。上陸特別許可ではなく,出入国管理及び難民認定法の第5条の2に上陸拒否をしないことができる特例があります。上陸拒否をせず入国を認めたと,こういう手続きですので,そこは特別許可とは少し異なるということです。これは,本人のいろいろな安全上のことがありますので,詳細には申し上げるべき段階ではありませんが,政府として来日を認め,そして拉致問題の解決を韓国政府と一体となって進めていくと,それから被害者の御家族にもお会いしたいという強い希望もあり,それから国民の皆様にも改めてこの問題の重要性というのを御理解をいただくということなどもあり,政府として日本に招へいをすることになったと私も承知をしていますので,政府としての考え方に基づいて,今回,上陸拒否をせず,入国を認める判断をさせていただいたということです。
【記者】
 上陸拒否をせずにというところを詳しく教えていただきたいのですけれども,先週の閣議後の会見など,大臣はこれまで元死刑囚が入国する際には上陸特別許可というのが法的にあって,それが基本だとおっしゃっていましたけれども,今回の第5条の2というのはどういう解釈になるのですか。
【大臣】
 これは上陸拒否事由があっても,一定の要件があれば,上陸拒否をしないという規定になっています。それに該当するということで,上陸拒否をせずに上陸を認めたという手続です。条文は詳細を御覧いただければと思います。
【記者】
 第5条の2を使って,上陸を拒否せずに,上陸拒否事由に該当する方を入国させるということはこれまで例はあったのでしょうか。
【大臣】
 私がさせていただいたということはないと承知しておりますが,これまであったかどうかというのは詳細は今,手元にはありません。
【記者】
 上陸を拒否しないということも,上陸特別許可を与えるということも,どちらも入国できると思うのですが,第12条ではなく第5条の2を使ったということの理由について何かありますか。
【大臣】
 昨年,この特例ができました。それの適用ができるかどうかということを検討させていただいて,それに該当するということで上陸拒否しないという形で入国を認めたということです。
【記者】
 政府として判断したと,政府としての考え方に基づいて入国を認めたということですけれど,大臣御自身として今回の来日が拉致問題の進展に寄与するとお考えですか。
【大臣】
 そうですね。私もこれが一つの拉致問題の進展に寄与できることを強く期待しています。
【記者】
 具体的にどのような進展があると思いますか。
【大臣】
 これは,これからのことですから,私から推測でものを言える状況ではありません。
【記者】
 上陸特別許可については,大臣の権限として,特別に上陸を許可すべき事情があると認めるときということがあるのですけれど,第5条の2というのは大臣の権限としてあるものなのでしょうか。
【大臣】
 そうですね。入国管理局と私の判断で,結果,入国を認めるということになるわけです。
【記者】
 特赦が出ているとはいえ元死刑囚でテロに関与した人物の入国について,今回の場合,元テロリストの入国と拉致問題の進展を比較衡量して,入国させた方が国益があると判断されたのでしょうけれど,大臣としてもそのようにお考えなのでしょうか。
【大臣】
 これは国,政府としての方向性ですので,私もそれを理解させていただいた上で,手続を取らせていただいたということです。
【記者】
 上陸拒否をしないという判断について,単に拉致問題の解決に寄与するというだけではなかなか我々にとっては分かりにくくて,大臣は政府方針として理解されたとおっしゃっていますが,単純に役に立つから入国したというのはなかなか我々にとっても国民にとっても分かりにくいかなと思うのですけれど,もうちょっと具体的に,どういうところで彼女の入国が国益に寄与するのかということを説明いただけますか。単純に拉致問題解決ということではなく,例えば今の時期に彼女を入国させたことがどういうふうに役に立つのかということを説明願えればありがたいのですけれども。
【大臣】
 これは先ほど申し上げましたように,被害者の強い要請,あるいは国民に改めてことの重要性を念頭に置いていただく,それから韓国と一体となって拉致問題の解決に何とか前進をしていくということなどを判断し,政府として招へいするという決定をしたということですので,私はそれを政府の一員として,当然,拉致問題の解決への期待を持たせていただいて,上陸拒否をしないで,入国をしていただくということが今適切だと判断したということです。
【記者】
 金賢姫元工作員の関係で,政府の方針としてということで,内閣の一員である大臣としても同様の方向でということなのですけれど,千葉大臣としては入国させるべきだと思ったのか,させない方が良いと思ったのか。例えば,大臣を今後もお続けになるときの説明で,自分としてはちょっとこう違和感があるのだけれど,菅総理から言われたからというような本音を吐露されることもあるので,同様にお願いしたいと思うのですけれども。
【大臣】
 これは政府の一員としても,それから判断としても今上陸を拒否しないで,入国を認めるということが妥当だと考えたからです。
【記者】
 千葉大臣としてもそのようにお考えだったということですか。
【大臣】
 はい。
【記者】
 金賢姫元工作員の入国に関しては,政府が招へいしているので,それを入国拒否したら矛盾することですから,招へいしている以上は入国を拒否しないというのは,そういう筋なのかなと思うのですけれども,そもそもそこまでして金賢姫元工作員を招へいする意義があるのかどうか,被害者家族と話をするのであれば,被害者家族が韓国へ行って,面会すれば済むことであって,これだけの特別なことをして,安全も確保しながら招へいするというのはそもそも政治的なパフォーマンスだけではないかなというような見方もあると思うのですが,その点についてはいかがかでしょうか。
【大臣】
 これは単なるパフォーマンスということではなくして,政府として様々なことを総合的に判断をして,対応を決定したということですので,単なるパフォーマンスではないというふうに私も認識しています。

検察庁の取調べに関する質疑

【記者】
 取調べの可視化の関連で伺いたいことがあるのですが,可視化をするとなるといろいろ法律的なこともあると思うのですけれど,任意の取調べを受ける被疑者,参考人が自分で録音機を持ち込むということについてのお考えを伺いたいのです。例えば出頭要請があったときに,そういうものを持ち込ませてくれるのだったら,ちゃんと応じますよというふうに言ってきた場合には,これは出頭拒否に当たらず,それを認めるというお考えでしょうか。それともそうではないとお考えか,御意見を伺いたいのですが。
【大臣】
 私は基本的に任意の出頭に応ずるということは,あくまでも任意ということですので,例えばいつでも帰らせてもらうとか,あるいは一定の録音などをさせてもらうというか,それを認めて任意に応ずるというようなことはこれまでも事例としてもありますし,それは任意の調べに対する一つの対応の仕方だというふうに思います。
【記者】
 しかし実際は,東京地検でも,検事正が交代したときに伺ったのですが,そういうことに関してはさせたくないと,やらせたくないと,すごい消極的なのが実態なのですが,それについて本来は任意なんだからということで,むしろそれをやらせるようにというか,禁止してはいけないというようなことをおっしゃる意向はありますか。
【大臣】
 今,私も念頭には十分にそれを考えています。
【記者】
 任意の取調べについて,録音機の持込を制限してはいけないということを,念頭に置いていらっしゃるということですけれども,特に法律改正が必要だとは思わないので,任期中に検察のほうに指示なり指導なりされるという,そういうふうに受け取ってよろしいでしょうか。
【大臣】
 任意の取調べは警察がかなり多いと思いますので,中井大臣等々と何らかでお話をさせていただくということもあり得るだろうと思います。
【記者】
 検察の方はどうでしょうか。
【大臣】
 検察の方も併せて,こういう考え方を私は持っているということはきちっと何らかの形で伝えることは可能だというふうに思っています。
【記者】
 大阪地方裁判所で今審理を終えて判決を待っている郵便不正事件の村木さんのケースでは,取調べをした検事が全員,捜査のときのメモを捨てているということが明らかになりました。最高裁判所の判例では,警察に対してはメモは公文書だから捨ててはならないと,公文書として扱わなければならないということが出ていると思うのですけれど,検察に対してメモの保管について,どのように指導あるいは指示されるか,そういうおつもりがあるかどうかお聞きしたいのですが。
【大臣】
 今,最終的な判決を待っているというところですので,個別申し上げることはありませんけれど,やはりいろいろと検証しなければいけないことはあるだろうというふうに思っています。そういう意味で,少しどういう問題点があったのか,それから今お話があったメモの問題等も含めて,あるいはまさに可視化という問題にもつながっていく,そもそも検察の捜査そのものの在り方といいますか,そういうかなり大きな問題にもなるのかとも思いますが,少し整理をさせていただいて,私なりの考え方をまとめることができたらというふうには思っています。
【記者】
 メモのことについては,判決が出ないと全体のことが検証できないのは分かるのですが,6人の検事が証人に立って,全員が全員メモを捨てていると,こういう事実は既に明らかになっているのです。それについて,最高裁判所の判例に照らして,どういうふうに指導なり指示なりされるかということについてはいかがでしょうか。
【大臣】
 それは,今まだここでこのようにするというように申し上げる段階ではありません。
【記者】
 いつならよいのでしょうか。
【大臣】
 ただ,問題の意識というか,問題点としては私も頭に置いている課題ではあります。
【記者】
 可視化は現在は警察,検察がやっていますけれども,裁判員裁判対象事件に限定しています。これを検察の任意捜査の段階で,相手側の録音も認められるようなことになりますと,特捜部が捜査している対象の事件も録音・録画の対象になっていくというような議論につながると思うのですが,大臣もこのようなことを念頭において話をされているのかということの確認をさせていただきたいと思います。
【大臣】
 どういう場合に,例えば録音なりを認めるかということも少し個別に考えていかなければならないというふうに思いますけれども,当然任意という範ちゅうで考えれば,論理的には,特捜部だけ例外ということにはならないと思います。ただ,そこを具体的にどう進めていくか,あるいは私がどういうまとめをしていくかということは,まだ私の頭の中にあるという段階です。

検察庁における記者会見に関する質疑

【記者】
 東京地検では6月10日から従来の司法記者クラブしか参加できなかった記者会見に,フリーの記者も参加して記者会見が行われるようになったのですけれども,この会見というのが,撮影・録音ができないと,会見と呼んでいいのかどうかわからないのですけれども,そういった懇談の場というか,そういった機会がつくられています。会見に参加するにあたっても5月11日で東京地検への登録が締め切られていて,追加の参加も認められないという状況で,なおかつ地検のほうで会見の要旨を公表することもしないと,録音も撮影もできなくて,要旨も公開されないと,こういったものが記者会見と呼べるのかどうかということを,地検のことを検証できる立場にいらっしゃる法務大臣に伺いたいと思いますけれども,これは記者会見といえるのでしょうか。
【大臣】
 検察の記者会見についてはこれまでの間,本当に閉じられてきたと私も認識しています。いろいろな状況を踏まえて,この間よい一歩といいますか,少し自ら公開をしていく,情報をきちっと伝えていくという姿勢をとられるようになってきたということは私も一歩前進だというふうに認識をしています。ただ,それで100パーセント十分な状況かどうかというのは,それぞれの地検等で対応をされているというふうに私も思いますので,少しその状況をいろいろと知らせていただいて,更なる公開,あるいは対応の仕方,こういうことが必要なのかどうかということについて,それを地検なりにお返しをすると,そういうことは考えていきたいというふうに思っています。
【記者】
 地検に提案をするということは考えていますか。
【大臣】
 提案というか,状況や皆さんからの御意見等,こういうこともあるよということをきちっと伝えていくということはまずやらなければならないと思います。
【記者】
 それは大臣の任期中にやられるということでよろしいのでしょうか。
【大臣】
 私のやれる状況であれば,今日いただいたもの,あるいはいろいろな他からもいただいたものをこういう状況にあるよということはお伝えができると思います。

水俣病認定申請に係る訴訟に関する質疑

【記者】
 16日に大阪地方裁判所で水俣病に関する判決がありました。二重基準についての判決だったかと思うのですけれども,先ほど熊本県が控訴するというような発表をしたようなのですけれども,国としての対応をどのようにお考えかというのをお聞かせいただければと思うのですけれども。
【大臣】
 訴訟については,熊本県からも委任を受けているという立場になりますが,熊本県,それから環境省等との協議をさせていただき,法的に裁判所の一定の上級審の判断をいただくことが,これからの解決にも決してマイナスになるわけではないという判断のもとに,控訴をさせていただくという判断をさせていただきました。
【記者】
 控訴の方針を決定されたということですか。
【大臣】
 はい。

法務大臣続投に関する質疑

【記者】
 大臣は先日の選挙で落選をされて,民間人になっても大臣としての職をお続けになるおつもりだと伺っておりますけれども,大臣の在任中に大臣御自身として是非ともこれだけはやっておきたい。もしくはこれだけは結果を出しておきたいということが何なのかということを改めて伺えますか。
【大臣】
 これまで申し上げてきたのは,最初に可視化と人権救済機関の設立,それから個人通報制度,大きくはこの3点が当初の就任にあたって,それからこの間の取組としてもマニフェストに掲げた大きな課題として取組をさせていただきました。そういう意味では,それを少しでも道を前進をさせると,こういうことに私は尽きると思います。
【記者】
 結果を出したいということについて,3つ進めたいということでしたけれども,大臣でなければできないことというのは,その中にあるとお考えでしょうか。他の方でもできるのではないかというお考えはありませんでしょうか。
【大臣】
 これは,民主党のマニフェストで掲げたことですので,決して私でなければできないということはないと思います。ただ,どれほどそこに熱意というか,そういうものを持って取り組ませていただいたかということはありますが,私でなければできないということではなく,党として決めたことですから,だれがやろうともそれはやらなければならない課題だというふうには思います。
【記者】
 死刑執行の命令書に大臣は今まで一度もサインをされていないのですけれども,これは退任されるまで変わらないのでしょうか。大臣御自身はサインをしないとは言っていないとおっしゃっていますけれども,この姿勢というのは変わらないのでしょうか。
【大臣】
 これは,これまで申し上げているとおりの,私なりの姿勢です。しないというふうには申し上げていません。

新年度予算編成方針に関する質疑

【記者】
 予算の関係で今日シーリングが示されまして,政策的予算の一律10パーセントカットということで閣僚懇談会などでも問題となっていると思うのですけれども,そのことについて大臣は,今後の新年度予算についてどのように考えていらっしゃいますでしょうか。
【大臣】
 今日はまだ,そこまで至っていません。意見交換というかそういう段階ですので。
【記者】
 今,財務省なんかが示されている一律10パーセント削減というのは。
【大臣】
 全く,それが方針になったとかいうことはありません。
【記者】
 閣僚懇談会で,新年度予算のことが話題にならなかったということでしたけれども。
【大臣】
 話題にではなくて,決定がということです。
【記者】
 この記者会見が始まらなくてすごく待っていたので,何がもめたのかなと思ったのですけれども。
【大臣】
 大きな方向性についていろいろな意見交換があったということです。

(以上)
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