法務大臣閣議後記者会見の概要

令和2年3月19日(木)

 今朝の閣議においては,法務省案件として「民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律の一部の施行に伴う法務省関係政令の整備に関する政令」が閣議決定されました。

京都コングレスの開催予定に関する質疑について

【記者】
 新型コロナウイルスの影響で,様々な大型行事が中止になっています。来月20日,刑事司法分野で世界最大級の国際会議「京都コングレス」の開催が予定されていますが,現状では開催する予定でしょうか。既に報告を受けているのであれば教えてください。

【大臣】
 京都コングレスは,国連が主催する国際会議であり,開催の可否等の判断は国連においてなされるところ,ウィーン時間本日,加盟国代表等による会合が招集され,開催可否等について検討が行われる旨,外務省から報告を受けています。
 法務省としては,引き続き,外務省と連携し,新型コロナウイルス感染症に関する情報など,必要な情報を国連に迅速に提供するなど,国連の最終判断が適切になされるよう最大限の協力をしてまいります。

【記者】
 京都コングレスの関連で伺います。主催者である国連から,日本政府に対して開催が可能かどうかの打診があり,法務省幹部が「現時点では難しいので延期が望ましい」というような意向を伝えたという一部報道がありますが,これについて事実関係をお願いします。

【大臣】
 報道がなされたことは承知しておりますが,先ほどお話ししたとおり,京都コングレスは,主催者が国連でありますので,その開催の可否については国連が決めることです。正に,ウィーン時間の本日,加盟国代表等による会合が招集されて,開催の可否等について検討が行われておりますので,法務省としては,外務省と連携して,国連の最終判断が適切になされるように様々な情報等を提供しているところです。検討結果がいつ示されるかというのも現時点では明らかではありませんが,ホスト国として適切に対応してまいりたいと思います。

【記者】
 その加盟国の代表者会合というのは日本も参加しているのですか。

【大臣】
 参加しております。

【記者】
 法務省からということですか。

【大臣】
 外務省が参加しており,法務省は協力しております。

チャーター機による集団送還に関する質疑について

【記者】
 今週火曜日の記者会見でも,スリランカへのチャーター便送還について質問させていただきました。しかしその理由等について,差し障りがあるということで,大臣からはほとんどお答えがありませんでした。
 昨年12月20日に「外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議」がございまして,大臣も出席されたと思うのですが,そこで法務省の課題として,送還忌避者の更なる送還促進に向けてチャーター便での集団送還等の体制を強化することや,特定技能やその他の在留資格について,被退去強制者を引き取らない国の国民に対して,在留資格認定証明書の交付を厳格化するといった法務省の課題が出されました。今回のスリランカやフィリピン,ベトナム等,チャーター機による集団送還があった国というのは,こういった特定技能の在留資格を有する者ですとか,技能実習生の受入れに該当する国でもありますし,退去強制を受け付けない国からは受入れもしないという法務省の意図のようにも感じられるのですが,大臣はどのようにお考えですか。

【大臣】
 昨年12月の外国人材の受入れ・共生に関する総合的対応策との関係でございますが,御指摘の総合的対応策の施策番号168の施策においては,送還忌避者の更なる送還促進に向け,チャーター便による集団送還など,事案に応じた形態での送還を一層充実させることとし,このための体制整備を図るなどとしております。今回の集団送還は,ここにいうチャーター機による集団送還であり,この施策に該当するものです。
 また,特定技能等の在留資格に関するお尋ねがございましたが,特定技能の在留資格については,被退去強制者を引き取らない国の国民に対しては,在留資格認定証明書を交付しないこととしています。また,特定技能以外の在留資格についても,被退去強制者を引き取らない国の国民に対しては,在留資格認定証明書交付申請に対する審査等に際して,厳格な審査を実施しています。
 法務省としては,被退去強制者を引き取らない国の国民に対する在留資格認定証明書に係る審査については,引き続き厳格かつ適正に実施してまいる所存です。

【記者】
 先ほどの質問に関連してです。例えば難民申請者の中で,スリランカ,フィリピン,ベトナムの人は日本の難民申請者の上位に含まれているわけですが,ほとんどの人が認定されないという状況があります。その中で,難民申請の濫用・誤用などについて更なる対策を講じるという,先ほどの関係閣僚会議ではそういう項目があるわけです。スリランカの人で難民申請した人で,今回強制送還された人もいました。難民申請手続以前の問題として,送還忌避者の送還の方を優先しているようにも思えるのですが,難民申請の抑制といった意図も今回のチャーター便の送還の中には含まれているのでしょうか。その辺りの意図についてお願いします。

【大臣】
 難民認定についてのお尋ねでございますけれども,我が国においては,難民,避難民の流入が国際問題化している欧州の状況とは異なり,シリア,コンゴ民主共和国,アフガニスタンといった大量の難民,避難民を生じさせている国の出身者からの難民申請は多くありません。また,今お示しになられました国々においても,申請が行われた場合には,適正に運用をしているところです。難民の認定については,引き続き難民認定制度を適切に運用して,真に庇護を必要とする者を確実に保護してまいりたいと思います。
 また,難民申請と退去強制処分との関係についての御質問がございましたが,退去強制処分は,在留状況や家族関係を含む諸般の事情を考慮の上,在留特別許可を行うべき事情がないと判断された者についてなされているものと承知をしております。
(以上)