法務大臣記者会見の概要

令和2年6月16日(火)

 今朝は,まだ持ち回り閣議が終了していませんので,閣議内容について,御報告し,お答えすることが出来ないことを御承知おき下さい。
 昨日の参議院決算委員会において,警告決議を承りました。
 警告決議の内容は,「東京高等検察庁の前検事長については,令和2年1月,国家公務員法における勤務延長規定の検察官への適用について,従来の解釈を変更し,勤務延長の閣議決定がなされた。同年5月,新型コロナウイルス感染症に関する緊急事態宣言の発令中に賭けマージャンを複数回行っていたことが明らかになり,訓告処分を受けた上で辞職した。本件により,検察に対する国民の信頼が損なわれたことは,極めて遺憾である。政府は,従来の解釈変更や,検察庁法改正案の経緯の説明に努めるとともに,検察に対する国民の信頼回復に向けて徹底的に取り組むべきである。」というものです。これを受けて,私からは,「ただいまの検察に対する国民の信頼回復についての警告決議につきましては,御趣旨を踏まえ,適切に対処してまいります。」と発言をいたしました。
 現在,「法務・検察行政刷新会議(仮称)」を立ち上げるべく,鋭意準備中でございます。法務省の幹部は,ほとんどが検事であり,検事人生を懸けて,今,私とともに必死で取り組んでますが,国民から信頼していただける検察の在るべき姿,そして,この法務省の行政の在り方,こういったこと全般に対して,しっかりと国民の皆様に透明な形で刷新をするという姿勢をお見せしていきたいと思っています。

「収容・送還に関する専門部会」による提言に関する質疑について

【記者】
 国外退去命令を受けた在留資格のない外国人が施設に長期間収容されている問題を受けて設置された「収容・送還に関する専門部会」が昨日提言をまとめましたが,今後の法務省の検討方針について教えてください。

【大臣】
 昨日開催された「収容・送還に関する専門部会」第10回会合で,提言が取りまとめられ,最終的な修正を部会長に一任した上で了承されたと報告を受けております。
 今後,専門部会では,取りまとめた結果を親会である第7次出入国管理政策懇談会に報告することとしており,その後,私に提言がなされる予定であると承知しております。
 私としては,御提言をいただいた後,御提言の内容を十分に踏まえ,その他の様々な御指摘にも耳を傾けながら,収容及び送還に関する制度や運用の改善に向けて必要な検討をしっかりと行ってまいりたいと考えております。
     
【記者】
 「収容・送還に関する専門部会」に関する提言についてお伺いします。提言は出たのですが,その一方で,やはりこの4月,5月,おそらく大臣ですとか,出入国在留管理庁長官の御判断や御指示の影響も大きいと思いますが,この間たくさんの方が仮放免で入管から出てきました。おそらく以前から仮放免されている方を含めて3千人を超える方が仮放免の状態であると思います。
 長期収容の状況も変わってきていると思いますが,今も長期収容が続いている方もいますが,そういう方も含め,こういった方たちが現実に仮放免でいるという状態に対してどう対処していくのか。仮放免の出頭も始まっていますし,また提言の中でも在留特別許可のことですとか,難民認定の在り方についても基準を明確化するということも入っていますが,今後入管法の改正に向けて,これについても議論すべき事柄があるのではと思いますが,大臣はどうお考えでしょうか。出入国在留管理庁長官なりと御議論されることは考えているのでしょうか。

【大臣】
 専門部会の取りまとめの提言についての御質問ですが,今御指摘なさったような在留特別許可や難民認定手続,仮放免に関する内容が含まれているということは承知しております。もっとも,まだ私の元に提言が来ているわけではございませんので,私としては,正式に提言をいただいた後に,提言の内容を十分に踏まえて,その他の様々な御指摘にも耳を傾けながら,在留特別許可,難民認定手続,仮放免に関する制度や運用の改善に向けて必要な検討をしっかり行ってまいりたいと思います。
 このコロナ禍の状況下で,皆様の御指摘も踏まえて,私の方で仮放免を積極的に運用するように指示を出しまして,実際に今言っていただいたように仮放免の積極的な運用がなされてまいりました。今御質問の事柄についても,様々な御意見をいただいておりますので,それに耳を傾けて考えていきたいと思います。
 また,詳しいことは出入国在留管理庁にお尋ねいただければと思います。

インターネット上の人権侵害に関する質疑について

【記者】
 本日の会見から,大臣の後ろのボードが人権擁護局のものに変わったかと思うのですが,これは先日の木村花さんの事案を受けての啓発ということかと思いますが,もし意図があればお願いいたします。

【大臣】
 こちらは人権擁護局が一生懸命手作りで作ったものです。ここを見ると「その投稿,大丈夫ですか」と書かれ,ここには「書き込む前に相手の立場に立ってみよう」と書かれており,SNSで書き込むときに,皆様に,こういったことに気を付けていただきたいと思っています。
 インターネット上の誹謗中傷等の書き込みは,同様の書き込みを次々と誘発し,取り返しのつかない重大な人権侵害につながるものであって,決してあってはならないと考えております。
 しかしながら,インターネット上の人権侵害事案は増加しておりまして,近時,新型コロナウイルス感染症の影響が広がる中で,感染症に関連する誹謗中傷等の深刻な被害が社会問題化しているところです。
 様々な事件が起きている中で,インターネット上の誹謗中傷や不当な差別的言動が行われないようにするためには,インターネットを利用する一人一人がそのような言動を行わないよう,啓発を行うことが重要です。そこで,私から人権擁護局に対してなお一層の啓蒙を行うよう指示をして,その一環としてこのパネルを作成したものです。
 国民の皆様には,このバックパネルに記載しているように,書き込む前に立ち止まって,相手の立場に立って,その投稿が大丈夫かと考えていただきたいです。また,自ら書き込むのではなくてリツイートをする際も,他の人の投稿をリツイートするのはとても簡単で,ボタンひとつでできますが,そのときに立ち止まって,考えていただきたいと思います。
 また,インターネット上の誹謗中傷等による被害に遭ってしまった場合には,一人で悩まずに最寄りの法務局・地方法務局に相談していただきたいと思います。今日は自民党からこの件に関しての御要望があるようですが,法務省としても,インターネット上の人権侵害の解消に向けて,人権啓発活動や人権相談等の取組をしっかりと進めていきたいと思います。

仮放免者に対する特別定額給付金に関する質疑について

【記者】
 入管法の改正と,今現実に起こっていることを同時進行で進めていらっしゃると思うのですが,先週の国会でも,国民民主党の徳永エリ議員から,仮放免の人に対する10万円の特別給付金について質問がありました。大臣は退去強制中の人なので該当しないとお答えになったと思います。
 ただ,仮放免の状態というのは就労もできないですし,生活も不安定な状態が続くわけですが,これに対しては徳永議員の質問を受けて何か対応が必要だと大臣はお考えでしょうか。

【大臣】
 徳永エリ先生からの御質問については,参議院本会議において御答弁したとおりでございます。
(以上)