法務大臣閣議後記者会見の概要

令和2年7月31日(金)

 今朝の閣議において,法務省案件はございませんでした。
 続いて,私から3件報告がございます。
 まず1件目は,京都コングレスの開催についてです。
 開催延期となっておりました第14回国連犯罪防止刑事司法会議,いわゆる京都コングレスについて,新たな開催日程が2021年(令和3年)3月7日から同月12日までの6日間と決定いたしました。
 また,これに先立ち,京都コングレス・ユースフォーラムを2021年(令和3年)2月27日及び同月28日の2日間で開催することといたしました。
 オンライン会議システムなどを幅広く活用し,ウィズコロナ・ポストコロナ時代における新たな国際会議のモデルを示してまいりたいと考えています。
 京都コングレスにおいて,法の支配の重要性を世界に発信するとともに,日本の安全安心をアピールできるよう,関係機関と連携しながら,しっかりと開催準備を進めてまいりたいと思います。
 次に2件目は,災害に関する対策パッケージの決定についてです。
 昨日,政府において,令和2年7月豪雨の被災者の生活と生業の再建に向けて緊急に対応すべき施策を取りまとめた「被災者の生活と生業の再建に向けた対策パッケージ」が決定されました。
 この対策パッケージには,緊急対応策として,生活再建,生業の再建,災害応急復旧についての様々な対応策が盛り込まれており,法務省関連では,先日(7月14日)もお伝え申し上げたとおり,被災者の法律問題に対する無料法律相談が含まれています。
 法務省としては,引き続き,被災者の方々に寄り添い,その生活や生業の再建等に力を注いでまいります。
 最後に3件目は,法務大臣目安箱の設置についてです。
 8月3日(月)から,法務省のネットワークシステムに「法務大臣目安箱」を設置します。この目安箱は,法務省の施策や業務改善等についての意見や提案を,各職員から私に直接寄せてもらうためのものです。
 投稿は,匿名で,また,他の職員には投稿の事実やその内容を知られずに,行えるようにしてありますので,若手の職員など,普段は私と直接話す機会のない職員も含め,幅広い職員から,忌憚のない意見や提案が寄せられることを期待しています。
 職員の様々な声に耳を傾けながら,法務行政のより良い遂行に努めてまいる所存です。

京都コングレスに関する質疑について

【記者】
 京都コングレスについてお伺いします。新型コロナウイルスの感染拡大後,国内で大規模な国際会議を開くと発表があった初めてのケースになると思いますが,どの程度の来場者を見込み,どのような感染対策を施す予定でしょうか。
 また,テレビ会議システムの使用を含め,コロナ時代の国際会議がどのようにあるべきか,大臣の御見解をお聞かせください。

【大臣】
 京都コングレスについては,我が国で50年ぶりに開かれるわけですが,おっしゃるとおり新型コロナウイルス感染症後,国連の会議としては,国内では初めてですし,国際的にも初めてに近いものではないかと思います。そういう意味で,ウィズコロナ・ポストコロナ時代の新たな国際会議の在り方を示したいと思います。
 開催方式でありますとか,来場者の規模については,今後,主催者である国連と調整していくことになるとは思いますが,いずれにせよ,オンライン会議システムなどを幅広く活用し,政府の新型コロナウイルス感染症対策本部が決定した「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」等も踏まえ,万全の対策を講じつつ法の支配の重要性を世界に発信できるよう,工夫を凝らしてまいりたいと思います。

少年法に関する質疑について

【記者】
 少年法についてお伺いします。昨日,自公の実務者協議が,適用年齢を現行の20歳未満のまま維持することで合意しました。自公の合意についての受け止めをお聞かせください。また,法制審での議論も続いていますが,法案化に向けたスケジュールについてもお聞かせください。

【大臣】
 御指摘のような報道がなされていることは承知しております。また,与党議員の皆様方におかれては,本当に熱心に御議論をしてこられたと伺っておりますが,その議論の内容について,法務大臣としてコメントすることは差し控えさせていただきます。
 いずれにしても,少年法の在り方などについては,現在,法制審議会に設けられた部会において調査審議をしていただいているところであり,諮問をしている立場でございますので,法制審議会における議論を見守りたいと思います。
 現時点において,今後のスケジュールについてもお答えすることは困難であることを御理解ください。
(以上)

「法務大臣目安箱」に関する質疑について

【記者】
 冒頭で御紹介のありました「法務大臣目安箱」の関係で,設置の経緯と,どういった意見を寄せてほしいか,大臣の期待があればお願いします。

【大臣】
 私の方で,これまでの黒川元検事長の賭けマージャンの問題や,カルロス・ゴーン被告人の国外逃亡をきっかけにした国際的な御批判などを踏まえまして,現在,検察・法務行政に関わる刷新会議を開催しているところでございますが,外部の有識者の皆様に御意見をいただくだけではなく,法務省の内部から,職員の皆様の声をいただきたいと思いまして,このたび「法務大臣目安箱」を設置しました。
 ちょうど今日の午後に開催される,法務省DX会議(法務省デジタルトランスフォーメーション総合推進会議)のメンバーである法務省CIO補佐官に工夫していただきまして,投稿については,匿名で,他の職員からは内容も知られず,投稿したという事実さえも分からないような形で直接私のところに届き,直接私が見るという形にして,新たにこの目安箱を設置しますので,職員の皆様方は安心して,批判でもいいですし,意見やアイデアを寄せてもらいたいと思います。
 また,この目安箱以外にも,職員と懇談する機会等も考えております。その場合は副大臣でありますとか,若い職員とも年齢の近い政務三役が懇談することも考えております。
 様々な機会を捉えて,内部,外部いろいろなところから意見をいただき,これからの法務・検察行政を刷新してまいりたいと思います。

【記者】
 今の目安箱ですが,例えば入管職員や刑務官など,日々の業務が非常に大変な方がたくさんいらっしゃると思いますが,そういった方の意見も聴くことになるのでしょうか。

【大臣】
 まさに,今日の午後,法務省DX会議(法務省デジタルトランスフォーメーション総合推進会議)において,詳しいシステムについて私の方から直接確認することにしております。法務省の職員がなるべくシステムを利用し,幅広い意見をいただければと思っています。

日系人の受入れに関する質疑について

【記者】
 前回の記者会見で,今までの30年間の日系外国人の受入政策は移民政策ではないと御回答されましたが,これがなぜ30年間も受け入れていて,移民政策ではないといえるのか。今,日系四世の受入れについての議論も出入国管理政策懇談会で続けられていますが,国会の方でも正式な定義ではないけれど,移民,移住者ということで国際的な定義付けがある程度了承というか,同意されているということで,国際基準もある程度あると思うのですが,大臣は,なぜこれは移民政策ではないと考えているのか,また,これまでの日系三世の30年間の受入れについてどのように考えられているのか,お願いします。
       
【大臣】
 「移民」という言葉は様々な文脈で用いられていますが,政府としては,国民の人口に比して,一定程度の規模の外国人及びその家族を,期限を設けることなく受け入れることによって国家を維持していこうとするといった,いわゆる移民政策は採っていないと承知しております。
 日系二世・三世の方々については,日本に親類の方が多いなど日本人の子孫としての特別な関係にあることから,日本人と一定の身分関係を有する者として,「日本人の配偶者等」又は「定住者」の在留資格により入国・在留を認めて,受入れを行っております。
 法務省としては,日系人も含めた在留外国人について,在留審査等において把握した情報等をもとにその実態を把握するよう努めているところですが,御質問の日系四世の受入れ等については,地方公共団体等の各方面の方々の御意見等を伺いつつ検討すべき課題であると認識しています。
       
【記者】
 出入国管理政策懇談会とか,専門家の委員会などがありますが,当事者の声を聴く場というのはあるのでしょうか。要するに地方自治体ですと定住外国人による外国籍の市民の懇談会が行われているところもありますが,国の政策として,当事者からきちんと意見を聴く,あるいは委員会のようなものを設けることは考えているのでしょうか。

【大臣】
 日系四世については,私から,これから検討すべき課題として出入国管理政策懇談会で議論をしてくださいという発言をしたところでございます。今後,お尋ねのような聴き取りについては,必要に応じて設けることを検討していくものと承知しております。
(以上)