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法務大臣閣議後記者会見の概要-令和2年10月16日(金)

令和2年10月16日(金)

 今朝の閣議において,法務省案件はありませんでした。
 続いて,私から2件御報告がございます。
 まず1件目は,帰国困難な留学生に就労を認める取扱いの対象を拡大することについてです。
 新型コロナウイルス感染症の影響により,教育機関を卒業後に帰国が困難な元留学生については,これまで,帰国できる環境が整うまでの間,アルバイトが可能な「特定活動(6か月)」の在留資格を許可してまいりました。
 また,教育機関を退学するなどした元留学生については,新型コロナウイルス感染症の影響で学費が支払えないなど,配慮すべき事情がある場合には,個々の事情に応じて対応をしてまいりました。
 現在,帰国が困難な状況が継続していることに鑑み,新型コロナウイルス感染症の影響により帰国が困難な元留学生については,基本的に,卒業の有無や時期を問わず,「特定活動(6か月)」の対象とすることとしました。
 法務省としては,引き続き,個々の外国人の置かれた状況に十分配慮しながら,柔軟に対応してまいります。
 詳しい内容につきましては,この会見の後,出入国在留管理庁から説明いたします。
 続きまして,2件目ですが,法務省関連の新型コロナウイルス感染症の感染状況について申し上げます。
 10月9日(金)から昨日までの1週間に,大阪刑務所1名,法務本省1名,千葉地方法務局1名,名古屋刑務所1名,計4名の職員の感染が判明いたしました。
 また,名古屋刑務所の被収容者1名の感染も判明しております。
 詳細は既に公表させていただいているとおりです。

矯正施設視察の所感と今後の感染症対策方針に関する質疑について

【記者】
 大臣は昨日,大阪医療刑務所や大阪刑務所などを視察されましたが,その所感と,矯正施設や矯正医療施設での今後の新型コロナウイルス感染症への対策方針についてお願いいたします。
 
【大臣】
 昨日,「一筆書きキャラバン」といたしまして,大阪医療刑務所及び大阪刑務所を視察いたしました。
 大阪医療刑務所は,医療専門施設であり,他の矯正施設において新型コロナウイルス感染症に罹患した被収容者を受け入れる可能性のある施設でございます。
 昨日の視察におきましては,そういった被収容者を受け入れた場合にどのような体制を取り得るのかといった観点について,説明を聴くとともに,視察をいたしました。
 大阪医療刑務所は,新型コロナウイルス感染症への対応の中で要となる施設です。新型コロナウイルス感染症に罹患した受刑者等を受け入れた場合には,確実に対処ができるようにする必要があると考えております。
 国の責務として刑事施設の被収容者に対する医療が適切かつ確実に行われるように体制を構築し,万全の準備をしてまいりたいと考えております。
 さらに,大阪刑務所におきましては,医療用ガウンを生産する作業を視察いたしました。
 医療用ガウンの生産作業に従事している受刑者が真剣に取り組んでいる様子を確認し,また,実際に指導に当たっている職員からは,社会で役立っているという実感を受刑者が得られるように配慮して指導しているとの話を聞いたところでございます。
 このような社会貢献作業については,再犯防止を推進する上でも大変有意義であると感じた次第であり,また,地域貢献の観点からの重要性にも鑑み,今後も積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
 また,刑務官等との意見交換の機会を設けさせていただきました。各職員が高い緊張感を持って,ガイドラインに基づいて,徹底した感染対策を講じている様子を聞くことできました。職員から感染者を出さないという,そういう中で日々の業務に当たっているという現場の様子を,直接にヒアリングすることができました。
 今回の視察の結果を踏まえまして,今後の新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの同時流行を視野に入れながら,感染拡大状況に応じた医療体制等のシミュレーションをしっかりと行い,更にギアアップして取り組んでまいりたいと考えております。

靖国神社秋季例大祭に関する質疑について

【記者】
 靖国神社の秋の例大祭が17,18日とありますが,大臣は参拝される予定はございますでしょうか。参拝される場合は予定日と,参拝されない場合は真榊を奉納する予定があるかについても,併せて教えてください。

【大臣】
 現時点におきまして,参拝をする予定はございません。
 また,今御指摘の真榊の件についても,そのようなことをする予定はございません。

名古屋出入国在留管理局における被収容者死亡事案に関する質疑について

【記者】
 10月13日に名古屋入管でインドネシア人男性の被収容者が死亡したという地方版の新聞記事が,14日にあったようなのですが,その詳細について教えていただけないでしょうか。それに対して,今どのような対策を講じておられるのか,もし分かることがあれば教えてください。

【大臣】
 10月13日朝,名古屋出入国在留管理局において収容中でありました男性の被収容者1名が死亡したとの報告を受けているところでございます。
 亡くなられた方には,心からお悔やみを申し上げたいと思っております。
 出入国在留管理庁には,本件につきまして,迅速かつ正確な事実関係の確認を行った上で,適切な対応を行うよう指示したところでございます。
 亡くなられた方は,5日前の10月8日に収容が開始されたばかりでありまして,今回のような急変をうかがわせるような既往症等はなかったとの報告を受けているところであります。
 詳細につきましては,出入国在留管理庁にお問い合わせいただきたいと思います。

【記者】
 被収容者の男性が亡くなられたという名古屋入管の件ですが,新聞によると40代のインドネシア人男性という報道もありますが,今,大臣がお答えになっていたこと以上のことは大臣のところにはまだ情報が入ってきていないということなのでしょうか。
 それと,「一筆書きキャラバン」のことなのですけれども,入管収容施設,今質問した名古屋入管もそうですし,大村収容所の件ですとか,この間国連の人権理事会からも恣意的拘禁である,国際法違反だと,そういった勧告も出たわけですが,入管施設をまた回って詳細について把握するということは,考えていらっしゃるのでしょうか。この2点をお願いします。

【大臣】
 まず1点目ですが,先ほど申し上げたとおり,詳細につきましては,今,私の方からということではなく,出入国在留管理庁にお尋ねいただきたいと思います。全体の中できめ細かく説明をしたいと思っておりますので,よろしくお願いしたいと思います。
 「一筆書きキャラバン」は,法務省が所管をしております官署,そして関連する施設全てを回りたいという思いで活動しておりますので,もちろん入管施設も対象とさせていただいております。
       
【記者】
 入管施設も回るというお話でしたが,これは日にちは決まっているのでしょうか。入管法の改正とかも控えていると思うのですが,大体いつごろ入管施設は回るという御予定があるのでしょうか。

【大臣】
 いつ,どのような形でどの先を回るかということについては,日程管理の中の話でございまして,いつ回るということを今確定しているわけではございません。私の活動する範囲の中でできること,また,副大臣,政務官ができること,情報を集めて,一つのチームとして活動しているところであります。また,行ってきましたという情報だけではなく,これから行きますという情報については,これまでも記者会見などの折に発表させていただいておりますが,できるだけ丁寧に手続を踏んで,できるだけ先を見据えて対応していきたいと,こういう趣旨で動いておりますので,またそのときにはしっかりと事前に報告をさせていただきます。

菅内閣発足から1か月の所感に関する質疑について

【記者】
 今日で菅内閣発足から1か月になりますけれども,この1か月振り返られての御所感がございましたらお願いします。

【大臣】
 私は,今回3回目の法務大臣の就任ということでございまして,スタートするときに,その3回目ということは,その間のこれまでのことを踏まえてしっかり対応するようにという期待があったものと認識しており,その期待に応えるように頑張ると同時に,これまでの延長線上に物事を考えるのではなく,絶えず現状をしっかりと見据えながら,フレッシュな気持ちで対応すると申し上げてきました。1か月経ったところでございますが,「一筆書きキャラバン」等も含めまして,現場の課題や問題について,改めて聴取をしたり,また確認をしながら,一つずつ法務行政を前に進めてまいりたいと,その一心で活動してきました。田所副大臣,また小野田政務官とともに,チームワーク良くそれぞれの職務を果たしていこうと,こういうことを絶えず確認しながら進めているところでございます。1か月,大変密度の濃い,いろいろな活動をしてきたところでございまして,課題や問題がございましたならば,直ちに対応すべきところは指示をし,そして中長期に取り組むべき課題につきましても,しっかりと問題意識を整理した上で,それぞれの部署が力を合わせて対応することができるように,今,動かしている状況でございます。そうした姿勢はこれからも貫いてまいりたいと思っております。
(以上)