法務大臣閣議後記者会見の概要
平成23年3月18日(金)
東北地方太平洋沖地震に関する法務省の対応について
【記者】
地震から1週間経ち,福島原発の問題が起こっていますけれども,その間,この法務省の行政の中で特にこれはという変化というか追加されたものとかあったら教えてください。
【大臣】
いくつかの対応がありまして,地震の被害の関係,これは申し上げたかと思いますが,法務局の出張所4カ所ほど事務が行えないところがありまして,これは事務の一時停止をしました。今後,事務の移転を考えなければならないと思っております。それから,救援で法務局の施設に被災者の皆さんを受け入れている部分が若干ございます。それから,刑務所に服役している皆さんのための毛布がございますが,これ新しい毛布がありますので,近隣の刑務所,宮城と福島でしたかね,刑務所から各1000枚,さらに関西の方の矯正施設から,これはいろんな物品を運んでおります。神戸の刑務所,大阪の刑務所から毛布1500枚とかマスク5000枚とか簡易トイレとか,そういうものを矯正施設側で運搬も全部いたしました。あと入管関係でいろいろ便宜を図る,これは外国から来る海外の救援・救助隊の皆さんの入国の関係とか,それから入管局が持っています外国人の資料がありまして,それを身元の確認であるとかのために提供するとかといったことがございます。今準備中のものは,罹災都市の特別処理法というものがありまして,借地借家の関係を今後整理をすると。それから被災のマンションの建て替えなどのこともございまして,こういうことの準備を今しているところでございます。一部報道で身元の確認が戸籍簿の流出によってできないというような報道がございまして,これはちょっと誤解があるといけないので,戸籍は住民票と違いますので,戸籍でここだと分かってもそこに住んでいるということとは関係がないので,戸籍はおそらく身元確認という意味では役に立たない。しかしいずれにしても戸籍を復元するというような作業が出てきたり,それから,状況が状況ですので,おそらく不動産関係のいろんな整理をしていかなければならないと,そういうことがあったり,そうしたことをこれから考えていかなければならないと思います。幸いなことに矯正施設は,若干の被害はありますが概ね大丈夫で,一部受刑者の人の移送をした部分がございます。
今後の政府の対応について
【記者】
震災から一週間ですが,政府全体を見渡したときに菅総理をはじめとして政府の一週間の対応がどうだったかということと,これからまた違った対応が求められると思います。一週間過ぎて,今後政府にとって求められているものについてどのように思いますか。
【大臣】
総じて,本当に未曾有の大災害,巨大津波,原子力災害もこれも経験したことがない,こういうことでございましたが,私もその中の一員ですから,あまり自分で言うのも変ですが,いろいろ苦労はしました。大臣室に泊まり込んだりしましたが,最善を尽くしてきているという自負は持っております。被災された皆さんからの悲痛な声というのを報道で聞きまして,本当に胸が痛む思いでいますが,人の力でできない部分がありまして,確かにそれはこの寒さの中で救援物資が届かない,一日も早く政府が何とかしてくれという,しかし政府といえども人の知恵と力でやっていることでして,本当に申し訳ないけれど,もうちょっと我慢して待ってくださいとしか言えない部分がありますが,精一杯のことはしていると。事態が起きてから対応するという面があって,早手回しにということができればいいのですが,ガソリンの供給体制を作るとかですね,それから被災者の生活支援を,昨日特別の対策本部を立ち上げて,人も張り付けてやってきていまして,これも状況が起きてそれに対応するということで,もっと早くと言われれば,もっと早くできたら良かったかもしれませんが,精一杯やっていることだと思います。もう一つ,原子力ですが,これは何しろ物が物だけに精一杯やっているのですが,まだまだ山を越えたとは到底言い難い状況で,全力を尽くすとしか言いようがありません。私が見ていて,例えば原子力施設は放っておくとどんどん事態が悪くなるものですから,ですから,撤退するというのはあり得ないので,これは本当に現場に行く皆さんには本当に全くの無理をお願いしているわけですが,それでもやっぱり命がけで現場に行って放水などをやってもらわないといけないというので,ここは菅総理大臣が大変悲痛な思いのリーダーシップで防衛大臣,それと関係の皆さんに無理をお願いしてやっていることでございまして,一発必中をすぱっといけばとそういう思いが私もしますが,なかなか,しかしそうはいかないので,精一杯やっていることだと御理解いただきたいと思います。ただ国民の皆さんにも御理解いただきたいのは,精一杯やっていますから,何か日本中が放射性物質に覆われて,カタストロフィになるということは,これはないので,ぜひそこは落ち着いて行動して欲しいと思います。まだまだこのことは進行中というところで,まだ今感慨にふけっている暇はないと思っています。
官房副長官の人事について
前の官房長官でありました仙谷由人代表代行を官房副長官に任命する人事が発表されました,この人事に対して何かあればいただきたいと思います。
【大臣】
仙谷さんは大変優秀な方で,法律にも通じて,また官房長官の経験も持っていますから,今の被災者の生活支援の副本部長でしたかね,加えて副長官として仕事をしてもらうことになったので,これは生活支援の関係は,体制がより一層制御されてきたということだと思います。活躍をお願いします。
災害対策担当相について
【記者】
野党の中には,選任の災害対策担当相を置けとか,そういった声がありますけれど,より一層の体制整備,充実というのは必要あるとお考えですか。
【大臣】
これは,事態の進行を見ながらということになると思いますけれども,今は防災対策は,松本龍さん,環境省との兼任ではあるけれども,目下のところ,防災対策選任のような形で,現に対策本部にも,松本さんの他に環境省は環境副大臣がちゃんと出てますから,環境省の仕事はそれでこなしていって,松本さんが事実上防災専門の担当大臣としてやっていて,その体制も,今度対策本部に副本部長に北澤防衛大臣も片山総務大臣とも加わったりですね,今の生活支援等,体制は十分だと,少なくとも今のこの状況に取り組むには必要十分な体制になっていると思います。
原子力発電所について
原発の対応をめぐって,米軍のですね,発生当初の消火剤の支援を日本政府が断っていたということですけれども,その辺の妥当性と,この原発の事故は世界中で注目していますけれども,世界各国とどういった協調体制を築いていくべきかということについてお願いします。
【大臣】
これは,私も必ずしも全て知らないので,それこそ経産大臣とか,官房長官とかに聞いていただかなければ,私が適切な答えはできないかと思いますけども,知ってる限りで言えば,国際社会の協力は必要な限度で受けていると思います。昨日もメールが来て,あれはCNNで報道されてるのをぜひ見てくれということで,実際の映像は見てないんですが,テキストは見たんですけども,アンチャーティッドウォーター,つまり海図なき海域ですよね。そこを進んでおるというような言い方で,世界中で注目されています。ですから,世界に,そして国際社会にある知見が,こういう事態にはこういう知見があるのに使わないということはないと,もうどこの国も皆本当に経験したことのない状況を進んでいるということなので,世界のいろんな皆さんの知恵も借りながらやっているということだと思っています。