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法務大臣記者会見の概要

平成23年12月14日(水) 【山口地方検察庁内】

 今日は,法務大臣としての公務で初めて山口県にまいりまして,最初に美祢社会復帰促進センターを視察いたしました。その後,山口に所在している法務省所管の各出先機関の長から業務状況についての話をしていただいて,各施設を視察したということでございます。
 先週末,私としては2回目の臨時国会が終わりましたが,法案審議をした部分としては初めての臨時国会でございました。全体的にいうと震災関連の法案についてはそれなりに大きな進展があったと思いますが,それ以外の法案審議については,なかなか進展がみられなかったと思います。特に,法務委員会関係では,政府提出で二つの法案を出させていただいたわけでありますけれども,既に継続審議になっているものも含めて成立したものが全然なかったという状況であります。特に,本臨時国会に出した法案として,一つは,刑の一部執行猶予に関する制度を導入するという刑法等の一部改正法案と薬物関係の法案があったのですけれども,これについては参議院で全会一致で通過しているにもかかわらず,衆議院では全然手が着けられなかったという状況でした。もう一つは,司法修習生の修習資金の取扱いを給費制にするか貸与制にするかという問題ですけれども,これについては,昨年の衆議院の法務委員会で今年10月末までに措置を講じなさいと自ら言っておられたのだけれども,1回の法案審議をしただけで終わってしまったということで,雰囲気としていえば,国会が国民のためにあるということを国会でも再確認してもらって,国会がそれなりの役割を果たしていかなければ,結局は国民の皆さんから,国会あるいは既存政党が見放されていくのではないかと思いました。それはそれとして,来年の通常国会に向けて法務省でもこれまで継続審議になっている法案の成立を期していくつもりです。また,野田総理から私が就任するに当たって取り組むように言われている大きな課題のいくつかを今検討させていただいております。例えば,子の奪取に関する条約ということで,ハーグ条約の批准というのがあるのですが,批准するための国内法整備というのが大臣就任に当たって課せられた課題であり,これについても鋭意準備中でありますし,更にいえば人権救済機関の設置に関しても,平成13年以来ずっと議論になっている話ですが,これについても是非作業を進めてほしいということが野田総理からの指示事項でございます。これについての法案作成の準備というのも今進めているところでございます。かなりいろいろな議論がある法案でございますので,通常国会において我々としてもどこまでできるかわかりませんけれども最大限の努力をしていきたいと考えているところでございます。
 それと,長期的な問題としては,取調べの可視化なども含む検察改革についてですが,法制審議会の新時代の刑事司法制度特別部会で議論していただいておりますけれども,これについてもできるだけ早期に結論を得られるように頑張っていかなくてはいけないと思っております。更にはオリンパスとか大王製紙の問題にみられるように企業統治の問題を含んだ会社法の改正というのも法制審議会での議論を受けるところでございまして,いずれの問題もすぐに結論が出るというようなものではありませんけれども,中期的な課題として取り組んでいかなければならない課題であるというふうに思っておりますので,鋭意取り組んでいきたいと考えております。

日米地位協定に関する質疑について

【記者】
 日米地位協定の関連なのですが,米軍属の公務中の事故で,今年1月の沖縄の事故と,昨年9月の岩国の事故でかなり違った取扱いがされていて,岩国の被害者の方がそれに対して不満があるということですが,なぜこのように公平性を欠くような取扱いになるのか,あるいはこれは恣意的な運用ではないのかという意見もありますが,大臣は検察当局から説明を受けていると思いますので,地元岩国の被害者の方がわかるように説明していただけますか。
【大臣】
 基本的には個別の問題について,私が具体的に説明するということは,従来から法務大臣という立場にある者はしておりません。ただ,今御質問があった件の経緯については,これも先日の日米の合意ができたときに記者会見でも申し上げておりますけれども,法務当局から検察当局に確認したところ,岩国の事案については証拠関係に照らすと裁判権行使の要請には及ばないというふうに回答があったということで,そういう意味で今回の合意の適用対象事件というような取扱いにならなかったと理解をしております。
【記者】
 検察当局からの説明が地元岩国の人たちからみると納得できるものになっていないと思うのですけれども,大臣御自身は,それ以上の説明を検察当局から受けられてはいないのですか。
【大臣】
 その点については,私からコメントすることは適当ではないと思いますので,発言は差し控えさせていただきます。ただ一般論としていえば,国内で日本人同士で類似の死亡事件が起こったときの取扱いとしていえば,私が確認させていただいたところによれば,起訴が3分の1,罰金が3分の1,不起訴が3分の1というように大まかにいえば事件の処理が分布していると承知しています。
【記者】
 日米地位協定の抜本的な見直しを今後行うべきというお気持ちはございますか。
【大臣】
 日米地位協定一般にということは,私の立場ではいえる立場ではないと思いますけれども,今問題にされているのは,地位協定の17条に関係するところだろうというふうに思います。今回の日米の新たな合意を目指す中で地位協定の問題についても勉強させていただきました。今回,運用が改善された点について,過去の事例に適用するためには,地位協定の改定という形ではできない。できないというか過去の地位協定の事例に適用できないという技術的な問題もあるかとは思います。内容的にいってもまずはこの運用の改善ということで,私は大きく問題にされるようなものについては対応ができるのではないかと思います。そういう意味では,まずは日米合意に基づいた運用というものが,国民に納得できるものかどうかという点において,しっかりとした運用が必要であると考えております。抜本的な地位協定の改定という点については,その必要性がどれだけあるのかということは,その運用をみた上で判断していくことで対応してよいのではないかと思います。

死刑執行に関する質疑について

【記者】
 死刑の執行についてお伺いします。今年はまだ死刑が執行されていないのですけれども,今年中に死刑を執行するお考えはあるのかということと,死刑制度に対する大臣のお考えをお聞かせください。
【大臣】
 今年中に死刑を執行するのかということは,これは個別の問題でありますので,従来からその問題については発言は差し控えさせていただいておりますので,ここで聞かれても同じように答えざるを得ません。死刑制度そのものについての私の考え方ということでございますけれども,これも大臣就任以来,記者会見であるとか,あるいは国会など,いろいろなところで聞かれておりますけれども,死刑制度については従来から私自身も悩んできた問題であるということで,現在は法務省の中に死刑の在り方についての勉強会というものがあって,そこで勉強をしているところであります。これについていうと,今月19日に勉強会を開催する予定になっておりまして,イギリスとフランスの死刑廃止の経緯について,外部の方である,中央大学の教授と,法政大学の教授からお話を伺う予定です。これは,マスコミの皆さんにも公開した上で行うということでございます。そういう勉強会を続けていくということです。ただよく聞かれるのは,その勉強会をしている間は,死刑の個別の問題について何も考えないのかということですが,その点についていえば,個別の問題は個別の問題として,現行法が現に存在しているという状況を踏まえて慎重に判断してまいりたいということであります。

山口県内の法務省所管施設視察に関する質疑について

【記者】
 今回の公務で山口県を訪れることについて,どのようなお気持ちで臨まれていらっしゃいますか。
【大臣】
 最初に公務で行ったのは,宮城県仙台市でございまして,法務行政の中でも被災者の方々に対して法務行政の中でどういうことができるのかということと,あるいは,法務行政に関係している方々にどういう被害があったのかということを確認するということを一番の目的で行ってまいりました。本日は山口県,明日は広島県にまいりますけれども,私が身近に接しているところで,法務行政というものが,どういった役割を果たしているのかということをしっかりと見極めるということが,私にとっていえば,これからの法務大臣としての役割を果たす中で,いろいろなところに自分なりの経験とか考え方というものを活かしていけるのではないかという思いで,今回,山口の方に,あるいは明日の広島も含めて中国地方に来させていただいたということです。

愛宕山売却問題に関する質疑について

【記者】
 愛宕山の売却問題について,二井知事が年内にも岩国での先行移駐を認めないという基本スタンスを担保する確認文書を国と取り交わすという意向を示しているのですが,閣僚としてこの確認文書についてどのようにお考えでしょうか。
【大臣】
 確認文書というのは,多分防衛大臣と知事との間で結ばれるのだろうと思いますけれども,そういう意味では私が,閣内の一員といえども閣僚の立場で,それに対してどうこうということを申し上げる立場にはないというふうに思います。いずれにしても知事も地元の自治体,住民の皆さんの声も踏まえて,確認文書を取り交わすことをするのか,しないのか,あるいは確認文書の中身をどうするのかということは考えていかれるだろうと思いますので,そういう中で,しっかりと地元の自治体,あるいは地元の住民の声をしっかりと踏まえた行動をとっていただきたいというふうに思います。

山口県上関町長選挙に関する質疑について

【記者】
 今年9月に原発の建設計画がある山口県上関町で町長選挙がありまして,原発推進派の候補が大勝したのですけれども,地元出身の政治家として,また閣僚としてどのように受け止めていますか。
【大臣】
 これについても,この前別件で山口に来た際,質問を受けておりますけれども,当選された柏原町長を原発推進派と呼ぶべきなのかどうなのかというところには,現時点においては,ちょっと私も若干の疑問があると思います。柏原町長が当選されたのは,原発を推進する立場だからということではなくて,そういう経緯もありましたけれども,これからの上関町をどうしていくのかについては,将来をいろいろ検討していく中において,将来を託すことができる人であるということで選ばれたのだろうと私自身は思っております。そういう意味で,立ち話ではありましたけれども,町長には何かいろいろな問題でお困りのことがあればいつでも御相談には乗りたいということを申し上げておりますので,この原発の問題,どういうような推移をたどるのかわからない点がありますけれども,いろいろ御相談にも乗っていきたいと思っております。ちなみに,野田政権の原発を含むエネルギー政策をどうするのかということは,従来から言われているように来年の夏ごろには,大体のことが決まるであろうと今は言われておりますので,その中で原発の新設の問題について野田政権がどう対応するのかということは見えてくるだろうというふうに思います。
(以上)
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