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小川法務大臣初登庁後記者会見の概要

平成24年1月13日(金)

 今回,法務大臣を拝命いたしました,小川敏夫でございます。よろしくお願いいたします。法務省は,国民生活の様々な分野における法的基盤を整備して国民生活を支える安心な社会を作るということが使命であると思っておりますが,私はその職責をしっかりと果たすべく頑張ってまいりたいと思っております。
 本日総理から重要課題についての指示事項を6項目いただきましたので,その6項目をここで説明させていただきます。順番は特に重要性の順番ではなくて便宜の順番でございます。一番目が司法制度改革の推進について,それから,二番目が検察改革,被疑者取調べの可視化など新たな刑事司法制度の構築,三番目が新たな人権救済機関の設置,四番目がハーグ条約加盟に向けた関連法案の早期提出,五番目が行政事件訴訟法についての検討,六番目が会社法制の整備についての検討というものであります。いずれも,これまで法務省が取り組んでいる課題でありますが,引き続きこれに取り組んでいくわけでございます。この6点だけではなくて,法務省は様々な役割・職責も担っているわけでございますので,それについても頑張ってまいりたいと思っておりますので,よろしくお願い申し上げます。

死刑に関する質疑について

【記者】
 先ほど官邸での記者会見で,死刑の執行についてこちらから質問させていただいた際に,つらい職務ではあるが職責をしっかり果たしたいとおっしゃられましたが,これはつまり執行を行う意思があるという認識でよろしいのかお聞かせください。
【大臣】
 法務大臣の職責であるということをしっかりと認識しておりますので,その職責は果たすという考えであります。
【記者】
 前の大臣は就任1か月後に刑場の視察をされていますけれども,大臣も視察されるような御意向はありますでしょうか。
【大臣】
 私自身,刑場の視察は,国会議員の立場でしたことがあります。二度ほど見ておりますので,特に行く必要がなければ,行かなくても良いとは思っております。
【記者】
 死刑執行に臨む姿勢等はお聞きしたのですけれども,例えば情報公開の在り方ですとか,それから,執行方法ですとか,これまでの死刑制度について大臣が問題意識等,お考えになる部分があれば,そのお考えをお聞きしたいと思います。
【大臣】
 死刑の具体的な執行方法などについて特に具体的な問題意識というものは特に感じておりません。ただ,それよりも死刑制度そのものについて,これは死刑制度がそもそもあってはならないという意見もありますし,一方で国民の8割以上が死刑制度を支持しているという現実もありますので,死刑制度そのものを議論する必要があるのではないかと思っております。
【記者】
 去年1年,死刑が執行されませんでした。法律として死刑というものがありながら,死刑が執行されないという現状というのは大臣としてはどのような認識をもっていらっしゃいますか。
【大臣】
 それは,それぞれのそのときの法務大臣がいろいろ考えて判断しておられたことでしょうから。私からはどういう考えだったか,直接伝え聞いておりませんので。
【記者】
 昨年死刑が執行されなかった結果,130人近く死刑が執行されていない方がいるという現状について,多すぎるとか,大臣としては今どのようにお考えでしょうか。
【大臣】
 私が裁判官,検事をやっていたころ,もう30年くらい前なのですけれども,あのころは年に数人の死刑確定者しか出なかったのが,去年だけで20人,あるいはそれ以上ですか,死刑が確定する数が大変に増えていますよね。そういう状況もあります。,しかし,執行すべき死刑確定者が執行されないままどんどん増えていくというのはあまり法律の趣旨には合っていないのではないかと思っております。

検察改革等に関する質疑について

【記者】
 大臣は,民主党の捜査情報漏えい問題対策チームの取りまとめ役をなさっていたと思うのですけれども,どういう姿勢で検察改革に臨まれるのかということについてお聞かせください。
【大臣】
 確か平成22年1月くらいに党の御指示をいただいて,捜査情報漏えい問題対策チームの責任者をやったことがございます。確かにあの頃は,捜査情報が漏えいしているのではないかということがありましたので,そのことについて党として調査をしたということでございます。検察改革に臨む姿勢については,これは大変重要なことで,いわゆる郵便不正事件ですか,村木さんの事件をはじめ,虚構の構造を検察が作り上げるということはあってはならないことでありますので,なぜそうしたことが起きたのか,単なる個人の資質の問題ではなくて,そういうことが二度と起きないように,検察の組織体制の在り方というものをしっかり確立していきたいと思っております。
【記者】
 検察出身の新大臣にこういうことをお話しするのは恐縮なのですが,昨日,市民団体が東京地検特捜部を偽計業務妨害と公文書偽造で刑事告発しております。石川議員の公判で動かぬ証拠が出ているわけで,検察が腐敗したら日本の司法国家としてのものが根底から揺らぐのではないかと非常に危惧されるのですが,大臣はそれについてどう取り組まれますでしょうか。
【大臣】
 御指摘のとおり大変重要なことだと思います。最初にお話があったのは捜査報告書のことであると思います。私は率直に申し上げまして,報道されている範囲でしか事実関係をまだ承知しておりません。ですから,捜査報告書の中身も承知しておりませんので,ここでかなり具体的な説明はしにくいのでありますが,ただ内容が虚偽の,あるいは誤った捜査報告書が出ているということは,これは大変重要なことですので,具体的な事実関係をしっかりと確認して対応したいと思います。
【記者】
 大臣が報道されている範囲でしか分からないというのは困るのですよ。
【大臣】
 そのことは非常に重要性を持ってこれから事実を確認いたしますけれども,今日の時点では報道されている範囲でしか,ある意味では知りようがないわけですので,ですから,この後ずっと知らないというのではなくて,もちろん具体的な事実関係をよく調査把握して厳正なる対応をしたいと思います。
【記者】
 いつまでに把握して,そして,いつまでに厳正な対応をしていただけますか。
【大臣】
 いつまでとは言えませんが,早期に行います。
【記者】
 先ほど,検察改革の一つとして新たな捜査手法について言及があったと思うのですが,例えば司法取引とかおとり捜査,又はDNA鑑定の更なる捜査の発展とか,そういう論点があるかと思うのですが,それについて,導入すべきかなど,現時点での大臣のお考えをお伺いできますでしょうか。
【大臣】
 新たな捜査手法についてですが,一つは取調べの可視化を実施するに当たって,特に警察の方の要望で可視化を導入するのであれば,捜査の責任を果たすために様々な捜査方法を認めてほしいという意見があることは承知しております。また,これからの社会において,今の捜査の在り方では犯罪が検挙できないということがあれば,それは考えなければいけないと思いますが,ただ単に新たな捜査手法をどんどん認めれば良いかといったら,それだけの議論ではないと思っております。やはり人権をしっかりと守って,その上での捜査手法の在り方であると思っております。

小沢元民主党代表の裁判に関する質疑について

【記者】
 大臣は,小沢一郎さんの公判についてどういうふうに御覧になっているのかということについてお聞かせください。
【大臣】
 小沢元民主党代表の公判については,個別の事件に関することでございますので,意見は差し控えさせていただきたいと思います。

指揮権に関する質疑について

【記者】
 指揮権の在り方についてお考えを伺えればと思います。
【大臣】
 指揮権の発動ですが,これは制度的にあるということは,一つの事実でありますが,やはり,政治が厳正な捜査に干渉するということはあってはならないということでありますので,制度としてあるということはあるのでありますが,その行使は極めて慎重にしたいと思っております。

法曹養成制度に関する質疑について

【記者】
 法曹養成制度に関してなのですが,政府の方でもフォーラムで検討を続けていらっしゃると思いますし,党の方でもPTで議論が続いておりますが,この法曹養成制度についての見直し,これについて大臣どのようにお考えかお聞かせいただけますでしょうか。
【大臣】
 非常に緊急性を要する,また重要な課題だと思っております。司法制度改革の中には裁判員制度のように定着して非常にうまくいっている分野もありますが,この法曹養成制度は失敗したとまでは断定できないかもしれませんが,当初の制度設計とは随分かけ離れた現実が起きております。制度の導入そのものは過去の司法試験一発でという点での選択よりも,面といいますか長さ,ロースクールの長期間にわたる訓練ということでの選択に変えたという,私はその精神はしっかりと守っていきたいと思っておりますが,ただ,現実問題においては制度設計とは違う結果が出ている。制度設計では合格者が7割,8割としていましたが,それに満たないとか,合格者3000人と想定したところが2000人,実際にはそれでも多いという状況があります。あるいは3000人という目指したその中には法曹を,いわゆる弁護士という司法の分野だけではなくて,企業とか自治体とか,様々な分野にも活躍の場を設けていただいて3000人にするという,そうした制度だったと思いますが,それがまだできていないということであります。しかし,できていないままの状態で良いということではありませんし,今現在の在り方が問題ですので,法曹の養成に関するフォーラムでしっかりと取り組んでいただいておりますが,それも踏まえて,またそれと合わせてしっかりと取り組んでいかなくてはいけないという決意を持っております。

広島刑務所の受刑者逃走事故に関する質疑について

【記者】
 広島刑務所からの脱走事件について,改めてお伺いするのですが,法務省は現在検討チームを設けて,再発防止に取り組んでいると思うのですけれども,この問題について,大臣はどのようなリーダーシップを取って再発防止に取り組むか教えていただきたいと思います。
【大臣】
 まず,この事件に関してましては,あってはならないことが起きてしまったことで,地域の方に不安を与え,大変申し訳ないと思っておりますし,このようなことが再びあってはならないという強い決意で臨んでいきたいと思っております。刑務所は,なかなか普通に見るとそう簡単に逃走できないと思っていたのですが,しかし,できないと思っていて安心していると,やはりこういうことが起きるのだということをしっかりと肝に銘じて,今回,なぜこのような事態になったのかということを検証して,こういうことが二度と起きないような体制をしっかり構築していきたいと思っております。本当に地域の方に不安を与えてしまったことは申し訳なく思っております。

法務省提出法案に関する質疑について

【記者】
 先の臨時国会で法案が継続中になったものが二つあって,更に前の平岡大臣は新たな人権救済機関に関する法律について通常国会の早い段階でという意向は示されていましたが,それら重要法案と位置付けられているものについて,小川大臣としてどのように臨まれるか,また,提出時期についてお伺いできますか。
【大臣】
 提出時期については法務省の都合だけではなくて,党の国対や国会の都合もございますでしょうから,今ここで具体的に私の方で一方的にということは少し言いにくいのでございますが,基本的に提出予定のものは提出すると考えております。
【記者】
 司法修習生に対する修習資金の貸与制の裁判所法や刑の一部執行猶予,または新たな人権救済機関に関する法律の内容の見直しとかは特に考えていないのでしょうか。
【大臣】
 司法修習生に対する修習資金を給費制を貸与制にするということに関しましては,やはり給費制であればいいのかもしれませんけれども,現在の財政状況というもの,あるいは他の職種の方のバランスというのを考えると,貸与制も給費制も司法修習中に生活を支えるということでは同じでありますから,ただ,その後に返還できる状況になったときには返還していただくということです。なお,貸与制であっても司法修習中の生活を支えるという効用はありますので,そうした点を御理解いただいて,貸与制というものでいきたいと思っております。それと,人権擁護法案については,過去の人権擁護法案と違ってマスコミに関する条項も外しましたし,今,素案を固めておるところでございます。また,刑の一部の執行猶予は,既に国会に提出し審議して参議院で可決したものでございますので,特にこれを今変更するということは考えていません。

初閣議後の岡田副総理からの話に関する質疑について

【記者】
 初閣議で岡田副総理が閣僚の皆さんと乾杯されたという話があるのですけれども,そのときどのようなお話をされたのかということと,その乾杯は何でされたのかというのを教えていただきたいのですが
【大臣】
 閣議ではなくて,閣議が終わったあと,控えの部屋でみんなで乾杯しました。しっかりと頑張っていこうくらいのことで,そんな長い話ではなかったと思っております。乾杯は日本酒でした。

税と社会保障の一体改革に関する質疑について

【記者】
 税と社会保障の一体改革について,特に消費増税についての大臣のお考えをお聞かせ願います。
【大臣】
 やはり,財政をしっかり立て直して,将来の世代につけを回さないという意味で,財政の再建のための消費増税はこれはやむを得ないと思っておりますが,ただ消費増税をすればいい,消費税を上げればいいということではなくて,それを国民の生活を支える社会保障というものと一体としてしっかりと改革しなくてはならないし,そもそも増税する前に無駄な歳出の削減をしっかりと身を切って行うことが大事だと思っております。ただ,身を切ってからまたその後にということでは,やはり財政が更に悪くなってしまいますので,これは同時に,特に身を切ってする方は緊急に最大限努力して実施するということで,消費税を上げていきたいと思っております。
(以上)
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