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法務大臣閣議後記者会見の概要

令和3年12月17日(金)

 今朝の閣議において,法務省案件として主意書に対する答弁書が1件ありました。
 続いて,「全国中学生人権作文コンテスト」について御報告します。
 このコンテストは,中学生の皆さんが人権の大切さについて考えた作文を募集するもので,今年度で第40回を迎えました。
 今年度は,全国の6千を超える中学校から,79万通もの作品が寄せられ,この度,内閣総理大臣賞を始めとする入賞作品が選ばれました。
 入賞者の皆さんには,心からお祝い申し上げます。
 入賞作品は,中学生の皆さんが,自分で選んだテーマについて,真剣に考え抜いたことが,素直に,また,丁寧に表現されており,次世代を担う若者たちの頼もしさを感じるものでした。
 入賞作品は,本日から法務省ホームページに掲載し,今後,作文集としての刊行も予定しています。
 多くの方々に入賞作品をお読みいただき,人権を尊重し合うことの大切さについて,考えるきっかけにしていただければと思います。
 報道機関の皆様におかれては,積極的な周知・広報への御協力をお願いします。

被退去強制者の送還に関する質疑について

【記者】
 入管の送還業務についてお伺いします。難民不認定処分の取消しを求める裁判を起こすか検討の時間を与えず送還した対応を違憲とした9月の東京高裁判決を受け,原告弁護団が今週,類似例の調査を法務省に求めました。同様の名古屋高裁判決を踏まえて入管庁では6月に既に運用を変更していますが,運用変更が送還の現場に及ぼしている影響についてお聞かせください。
 それと併せて,今後も送還を円滑に進めるためにはどうしたらいいのかについてのお考えもお願いします。

【大臣】
 本年1月の名古屋高裁判決を踏まえて,本年6月に通達を発出して運用を変更しているのは,御存じのとおりです。
 現在,コロナ禍で帰国便の確保が困難であるなど,特異な状況下にあり,運用変更の影響について,分析ができているわけではなく,現時点で確たることを申し上げるのは難しい状況です。いずれにしても,今後とも運用を徹底していきたいと考えています。
 今後どうするかについては,従来から申し上げているとおり,送還忌避・長期収容の問題は,解消すべき喫緊の課題だと思っており,そのための法整備をしっかり進めていきたいと考えています。

名古屋出入国在留管理局被収容者死亡事案に関する質疑について

【記者】
 名古屋入管の施設に収容されていたスリランカ人の女性が亡くなった問題の関係でお伺いします。一昨日(15日),法務委員会の野党側筆頭理事である階議員が,来週24日に委員会の理事等を対象に,収容されていた女性の当時の映像を開示するということで,与党側の筆頭理事と合意したということを会見の中で明らかにしました。
 これに対する法務大臣としての受け止めと,国会からの求めがあった場合に入管としてどのような対応を検討していくのかについて教えてください。

【大臣】
 ビデオ映像については,以前から,開示を求める申出が一部の議員から出されていました。
 ビデオ映像については,保安上の懸念,あるいは,亡くなられた方の名誉・尊厳の観点からの問題があり,情報公開法上の不開示情報と位置付けています。
 国会での対応については,国会の御判断を踏まえながら,適時適切に対応していくということを申し上げてきましたが,その方針に変わりはありません。
 今後についても,国会の御判断も踏まえつつ,適切に対応していきたいと考えています。
(以上)