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法務大臣閣議後記者会見の概要

平成24年4月27日(金)

 本日の閣議では法務省案件はございませんでした。

小沢民主党元代表の判決等に関する質疑について

【記者】
 小沢民主党元代表の陸山会事件をめぐり,昨日,東京地裁は無罪判決を言い渡しました。判決の中では,検察捜査の在り方について厳しく指摘されております。今回の無罪判決に対する大臣の受け止めと捜査の在り方についての御所見をお伺いいたします。
【大臣】
 まず,判決については,法務大臣としての立場から論評は差し控えさせていただきたいと思います。また,事実でないことを記載した捜査報告書の問題等でありますけれども,これについてはこれまで述べてきたとおり重大な関心を持っております。この件については,国民の理解を得られるようなきちんとした対応が必要であると考えております。ただ,具体的にどうするかについては今日の段階では差し控えさせてください。
【記者】
 無罪判決の中で検察審査会の起訴議決に基づく強制起訴は適法なものであると判断されました。現時点では強制起訴の判決は2例ありますが,いずれも無罪となっております。今後の見直しについて大臣のお考えがあればお聞かせください。
【大臣】
 今回の事件をということではなくて,強制起訴の制度を取り入れてから何年か経ちまして,いくつかの例がございます。そして,いくつかの例の中で検討すべき点があればしっかり議論していかなくてはいけないと考えております。
【記者】
 強制起訴の判決は2件あって,その判決の中で検討する点があれば議論するいうことですが,今の2件の中で大臣が検討すべきと何か考えているテーマあるのか,それともまだ今後を見る必要があるとお考えでしょうか。
【大臣】
 判決の出た2件が,2件とも無罪であったということでしたけれども,しかし,この2件をもって全てということもできません。ただ,被告人の立場におかれるということ自体も,本人にとっては大変な苦痛であるでしょうから,そこら辺を考えて,検討する点が出てくるのかなとは思いますが,今,では何を検討すべきか,あるいは改正すべきかという方向性というものは,まだ具体的には持っておりません。いくつかの例を踏まえて,また検証する時機がくると思います。
【記者】
 捜査報告書の虚偽記載に関して,調査の必要性が判決の中で指摘されました。これについて大臣が調査の必要性を指示されるということはあるのでしょうか。
【大臣】
 その点を含めて,捜査の在り方を指摘されたことは大変重大な関心を持っておりますので,国民の理解を得られるような対応を採る必要があると考えております。ただ,具体的には今は発言を差し控えさせてください。
【記者】
 事件に関与した検事や関係者への処分についてはどのように考えておりますか。
【大臣】
 それも含めて,まずは事実関係を明らかにすること自体が国民に対する責任であると思っておりますし,その事実を明らかにして,その上で国民に理解を得られる対応をしたいと思っております。
【記者】
 では,どうしてあのような捜査報告書ができたのかを明らかにする予定であるという理解でよろしいのでしょうか。
【大臣】
 この件は,告発を受けておりますので,捜査もあるでしょうし,捜査とは別に人事的なことを行う上での調査,あるいはこうしたことを繰り返さないための内部調査というものも必要でしょうから,これは当然,調査するでしょうし,告発を受けた件は捜査が進むと思いますが,具体的にどういうふうにということは今日は差し控えさせてください。
【記者】
 国民の理解を得られるような調査なりをするということですが,控訴されるかどうかはまだ分かりませんけれども,判決の確定を待って調査に入るということなのか,それとも一審判決を受けて,もうそういった調査に入るということのなのか,そこら辺はいかがでしょうか。
【大臣】
 控訴に関しては指定弁護士の判断ですので,私が意見を述べる立場にはありません。ただ,この件に関して国民の理解を得られる対応が必要であると考えております。それ以上の具体的なところについては今日は差し控えさせてください。
【記者】
 無罪判決ということとは別に,小沢元代表の政治的責任・道義的責任というのをどのようにお考えになるかということと,党員資格停止の解除の動きが出ているようですが,その妥当性については大臣はどのようにお考えでしょうか。
【大臣】
 法務大臣としての立場を考えまして,今日のところは差し控えさせてください。
【記者】
 小沢民主党元代表の政治手腕に期待する声も国民の中にあるのですけれども,党員資格停止の話とは離れて,今後小沢元代表に対して政治の中でどういったことを期待されますでしょうか。
【大臣】
 法務大臣の職務と直接関係しないことですので差し控えさせてください。

危険運転致死傷罪に関する質疑について

【記者】
 先日の京都府亀岡市の件では無免許,昨年は名古屋で飲酒・無免許・ひき逃げというものがあって,いずれも死者を出す重大事故にも関わらず,危険運転致死傷罪が適用されないということで,遺族からもかなり疑問の声が上がっておりますが,大臣御自身のこの法律についての問題点の認識と,これから具体的に法改正されていく方向になるのかお聞かせください。
【大臣】
 本来,過失犯の範ちゅうに入るものは,故意犯に近い状況の中の類型を取り出して非常に重い刑を科すということであったわけですが,この法の制定当時に議論したように,構成要件的に大変難しく,その運用も大変難しい点がございました。様々な議論があったところですが,一つの問題意識として言わせていただくと,そういった問題が提起されるのは,悪質な運転というのはいろいろな類型で数多くあると思うのですが,そのうちの4つのパターンだけを取り出して危険運転致死傷罪としているということです。ですから,いくら悪質であっても4つの類型に当てはまらないものは法が適用されない。そうすると実質的に同じような悪質な運転であるのに,刑が分かれるという状況が出てきたわけであります。これについて,法律制定時の様々な議論も踏まえて検討すべき点はあると思っておりますが,直ちに法改正ということではなくて,法制定時の議論も踏まえたしっかりとした議論はしていきたいと思います。
【記者】
 今回の京都府亀岡市の事故でも,被害者側の人権が守られていないということを遺族が言っていて,個人情報が出たというような問題があるのですが,その辺の認識というのは大臣はどのように御覧になっていますか。加害者側ばかりが守られているという言い方を被害者側はされているのですが,いかがでしょうか。
【大臣】
 交通事故そのものが,あってはならないことが起きてしまうということで,これを減らすことが一番であると思うのですが,その加害者つまり被疑者,被告人については,人権があるというのは憲法上のものでありますけれども,しかし,決して被害者をなおざりにしていいということではないので,被害者の保護の制度,あるいはそういった被害が生じないような様々な施策は講じる必要があると思っております。ただ,刑事訴訟法の分野では,被疑者,被告人の人権というものを配慮すべきという原則がございます。
【記者】
 先ほど法改正に関して,直ちにそこにつながるというふうには,とおっしゃっていましたけれども,具体的に改正に向けて何かしらの議論を開始されるということでよろしいですか。
【大臣】
 改正に向けてというよりは,法の制定時において,過失犯を一つの類型で取り出して,故意犯ではないけれども,故意犯に近い刑を科するということについて,妥当性の問題を含めて構成要件をどういうふうに捉えるかなど,様々な難しい面がございました。そういった中で4つに絞ったことから,今回のような4つの類型に当てはまらないケースについて,刑が,当てはまった場合に比べて軽いという状況が生じたわけですので,そういった状況を踏まえて議論をする必要があると思っております。
(以上)
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