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法務大臣閣議後記者会見の概要

令和4年11月8日(火)

 今朝の閣議において、法務省案件はありませんでした。
 続いて、私から「旧統一教会」問題関係省庁連絡会議等について申し上げます。
 本月10日(木)、第3回連絡会議を開催します。この会議においては、「合同電話相談窓口」におけるこれまでの相談状況を踏まえ、被害者の救済に向けた総合的な相談体制を充実・強化するための方策について取りまとめることを予定しています。
 次に、この方策の一環として法テラスに開設する対応窓口について申し上げます。
 来週14日(月)、法テラスに、「合同電話相談窓口」の機能等を継承した対応窓口として、「霊感商法等対応ダイヤル」を開設することとしました。「霊感商法等対応ダイヤル」は、フリーダイヤルであり、電話番号は「0120-005931」です。このダイヤルでは、「旧統一教会」問題に限らず、これと同種の問題について、幅広く相談を受け付けます。
 そして、各相談機関等とのネットワークを強化しつつ、心理相談を行う法務少年支援センターの協力等により、問題の総合的解決に向けた道筋をサポートします。また、これらの取組を推進するため、法テラスに、弁護士・心理専門職等を配置した対応部署を新設し、人的・物的体制を強化します。
 この点に関して、令和4年度第二次補正予算案における法テラス関連予算として、総合法律支援の利便性向上に向けた法テラスの体制強化のための経費、約20億円を計上することとしています。
 現在の「合同電話相談窓口」は、本月11日(金)をもって終了することとなりますが、その後は、法テラスの対応窓口において、「旧統一教会」問題やこれと同種の問題でお困りの方々の相談に対応し、幅広く救済につなげてまいります。
 報道関係者の皆様も、この取組の周知・広報に御協力をお願い申し上げます。

「旧統一教会」問題に関する質疑について

【記者】
 大臣の冒頭発言の件で伺います。第3回関係省庁連絡会議で取りまとめる内容は、もう少し具体的にはどのようなことになるのでしょうか。

【大臣】
 まず一つは、今までの相談の内容を分析したものということになります。そして、文書としては、今関係省庁と諮っていますけれども、「被害者の救済に向けた総合的な相談体制の充実強化のための方策」という成果文書を取りまとめて公表することにしたいと思っています。

【記者】
 冒頭、大臣から御発言のあった法テラスに関することですけれども、法テラスに移行する理由と効果を期待することについて改めて教えてください。
 法務少年支援センターの心理職も活用するということですけれども、実際それを活用してどういった救済につなげたいか、教えてください。

【大臣】
 まず、「なぜ法テラスに。」ということですが、金銭トラブルによる相談が非常に多く、色々な相談を各相談窓口につないでいますが、その約7割が法テラスであるということが、今までの知見から分かってまいりました。そこで、まずは一番つなぐことが多い法テラスを窓口とすることが適当であろうと。ただ、それ以外の3割、法テラス以外につなぐ相談もあるわけですが、これについては9月、10月と、2か月半の間に各相談機関のネットワークがほぼ構築されまして、「こういうような案件だったら確実にこちらにつないでいったらいい。」というノウハウも蓄積されてまいりましたので、法テラスに来た相談を各相談機関につなぐということが可能となりました。ですから、そういう形で、各省庁の職員を一堂に集めるということではなく、法テラスを窓口としたほうが、より合理的で効率的な相談ができると判断しました。
 当然、相談の中には金銭だけではなく、心理的なケアも必要で、また、相談をそれぞれの専門の相談機関につなぐ判断をするためには、心理専門職は非常に大切だと思います。少年鑑別所には心理職がたくさんいますし、また、実際少年の相談にも今まで対応してきた経験もあり、公務員でもありますので、相談をする方に安心感を持っていただくこともできようかと思います。そういった意味で、非常に有用な取組ではないかと私は考えています。

【記者】
 法テラスの窓口に関連してですが、何人体制で実施するといった規模感はありますでしょうか。

【大臣】
 私が聞いているところでは、最初に合同電話相談窓口を開設したときは10人程度でしたが、その後相談も大体1日50件というオーダーになってきていますので、相談を受けること自体は数名の体制でもよいのかなと。ただ、その時々で、相談件数が多いときは増強したりもしますので、非常にフレキシブルな形だと思います。平日の9時30分から午後5時まで対応を行っていくことになります。

【記者】
 法テラスの対応部署を新設するということですが、その部署の名前や人員、設置は(本月)14日でよいのかという点と、法テラス関連予算を約20億円計上ということで、かなり異例の大きな額だと思いますけれど、20億円をどういうものに使っていくかを具体的に教えていただければと思います。

【大臣】
 対応部署の新設は、(本月)14日には間に合わない部分があります。窓口自体は、(本月)14日に設置しますけれども、対応部署用のスペースは確保していますので、そこでは窓口で受け付けたものを分析してフォローアップしていくことになるかと思います。20億円の使い道ですけれども、予算の使い道を具体的にお示しするというのは今までもあまりやっていないところですが、体制の強化、広報、それから、もし今後何らかの形で委託するような事業が生じましたらそういったもの、色々と考えられようかと思います。

国際刑事裁判所(ICC)に関する質疑について

【記者】
 ICC(国際刑事裁判所)には地域事務所を日本に設置する構想がありますが、現在の法務省としての調整状況についてお伺いします。

【大臣】
 先日来日したホフマンスキ所長との面会でも、先方から言及のあったところですけれども、今現在、ICCとの協力関係を更に強化するための方策について、私どもとしても、外務省とともに引き続き議論している段階です。
(以上)