法務省

文字の大きさを変更する

拡大する

標準に戻す

色変更・音声読み上げ・ルビ振りを行うアクセシビリティツールを利用するかたはこちら

トップページ > 広報・報道・大臣会見 > 大臣会見等 > 記者会見要旨 > 平成24年 > 法務大臣閣議後記者会見の概要

法務大臣閣議後記者会見の概要

平成24年11月16日(金)

 本日の閣議ですが,法務省関係としては,犯罪白書と質問主意書に対する答弁書2件を閣議決定しております。

犯罪白書に関する質疑について

【記者】
 本日,犯罪白書が閣議決定されて,再犯率であるとか,高齢者の検挙人員が増加している中で,新たに再犯者や高齢者の犯罪に対して,今やっていることとは別に何か新たに対策を講じるお考えはありますか。
【大臣】
 今回の犯罪白書では出所者等の対策に重点を置いています。実際に出所した人たちや保護司の方たちにアンケート調査をして,どういうことをしていったらいいだろうかということを調査した上で,白書をまとめています。その保護司の方へのアンケートの中で,加害者が被害者に対して償いや謝罪をする,そういうようなことを取り次ぐ機関が必要だということが相当高い割合で回答されているという調査結果が犯罪白書に載せてあります。少しでも被害者が癒され,また,加害者がそういうことを通じて社会性を強く意識するということは,再犯防止という観点からも大事なことではないだろうかと思います。そういうこともこれからの課題の一つだろうと思います。この調査結果を受けて,日本弁護士連合会等と相談をしながら,日本司法支援センターを仲介して加害者と被害者が意思疎通できるような仕組みを作ることを検討しています。また,ずっと前から言われていますが,矯正施設の中でいかに受刑者に技術を身に付けてもらうかということが喫緊の課題です。時代に応じたそういう面をどれだけ身に付けてもらえるか。そのためには,民間の方々の応援も必要です。例えば,私の地元の奈良少年刑務所などでは,電気溶接の国家資格を取得するために,民間の人が熱心に少年刑務所に通って,技術指導をして,国家試験に合格するまで,激励しながらやっているということです。ただ単に刑務官が教えるだけではなくて,やはりそういう民間の専門家の協力を仰がないとうまくいかない。そういうことだと思います。

衆議院解散等に関する質疑について

【記者】
 今日の閣議で,解散について,総理からどのような発言があったでしょうか。
【大臣】
 今までも解散に関連しての閣議がいろいろあったと思いますけれども,閣議でどういう扱いをしたかということは原則として公表しないことになっています。解散という事実が現実に行われるまでは,どういう取扱をしたかということは公表しない。これがこれまでの慣例ですので,私の方からそういうことについて発言するということはありませんので,御了解いただきたいと思います。
【記者】
 それは総理の発言についてもということでしょうか。
【大臣】
 そうです。
【記者】
 解散に当たっての,率直な今の思いというのはいかがでしょうか。
【大臣】
 総理も含めて各閣僚とも,解散があれば,その後いろいろなことが聞かれるでしょうから,そこで話をさせてもらうことになると思います。今の段階で私の方からコメントというわけにはまいりませんけれども,仮に解散があればということのお尋ねでしょうから,少し申し上げれば,国家基本政策委員会における総理の発言は,大変見事な発言だったなと私は受け止めさせていただきました。
【記者】
 この時期に解散という流れになっていること自体に対しての大臣のお考えはいかがでしょうか。
【大臣】
 こんなに早くというようなことは誰も想像できなかっただろうと思いますし,私もそう思います。けれども,もう1週間遅くなれば,その後の特別国会をどうするかという余裕も全くないままの解散だろうと思うのです。総理があの段階で16日と明示されたのが,年内解散のぎりぎりの日にちを特定したのではないかと,後からすればそう思います。
【記者】
 そういった総理の判断について,どのようにお考えになりますか。
【大臣】
 総理は,「近いうち」と言ってきたわけですから,これまでに積み重ねた判断の上に立っての発言だったと思います。
【記者】
 まだ少し早いかもしれませんが,これまでの民主党政権を振り返ってみて,どのようにお感じになりますか。
【大臣】
 自分自身の実感として,やはり民主党政権になって良かったなということが一つ二つございます。それは,小泉内閣以来,病院,特に中小規模の病院が,いつ閉鎖をするかというように追い込まれていたのです。私の身内がやっている病院でも,「長年勤めてきた職員に退職金を払えるうちに病院を閉鎖しなければいけない。このまま行ったら赤字がかさんでしまって,職員の給料も払えない。長年勤めた人に対する退職金も払えない。まさしく万歳してしまう段階で病院を閉鎖するということは,職員に対しても申し訳ない。患者さんに対しても申し訳ない。したがって,いつ病院を閉じるか。」,こういうことを私も相談にあずかってまいりました。そんなことを考えると,小泉内閣から自民党内閣が3代,その後に続いたわけですけれども,そのような問題の回復は全くできずに,ようやく民主党政権になって,そういうことを心配しなくてもよさそうだという雰囲気になってきた。それはものすごく大きいと思います。それから,いろいろな事件があったからということもあるのですが,救急患者のたらい回しの問題もそうです。その改善のために,医療費に,そんなに大きな投入をしたわけではありませんけれども,ほんの少しの投入でも何とか救急医療が持ち直してきたというのが,私の実感です。そういうところは,私は民主党内閣の良い点だったと思います。
【記者】
 解散となったときには,総選挙ということになりますが,大臣は次の選挙には出馬しないと明言されています。法務大臣としてやり遂げた部分,思いが残る部分などあれば教えてください。
【大臣】
 いろいろなことが進行中ですけれども,私が平成16年当時,南野大臣の下で副大臣をやってきたころからをずっと振り返ってみますと,自民党内閣,民主党内閣を通じて,この10年足らずの間に,大きな改革が少しずつ進んできたと思います。出所者対策も,この8年間,自民党内閣時代の副大臣としてやってきたことからすれば,少しずつ前進してきたのではないかと思います。ただ,やり残した点は,そのときからの宿題であったのですけれども,人権委員会設置法案の成立とハーグ条約関連法案の成立などを実現できずにいることは大変残念なことだと思っております。
【記者】
 今期で御引退を決断されていると思いますが,率直に大臣としてだけでなく議員生活も含めた御引退の感想をお願いします。
【大臣】
 私は,一般職の公務員を長く続けてきましたが,一般職の公務員としてはできることに限界がある。いざというときには,やはり政治の流れを作ってもらわないと公務員というのは目標を達成できない立場にあります。そういう意味で,一般職の公務員から続いて衆議院議員にさせてもらい,自分が一般職の事務方として長年やってきたことを,政治の場で更にプッシュする立場をいただいたということについては,感謝をしております。例えば,私が自治省の課長時代,住民基本台帳の番号制度を長年掛かって事務的にやってきました。その法案の成立を見たのは,私が衆議院議員になった直後です。初めての通常国会でこの住民基本台帳の番号制度の法案を衆議院の地方行政委員会で可決したと。そういうところに立ち会ったというこもありますけれども,そういう長い自分の公務員としての仕事の最後の仕上げを,国会議員としてサポートすることができたということについて,改めて感謝をしているということです。それから,衆議院議員としてどうだったかというと,消防庁長官のときからの引継ぎですけれども,阪神淡路大震災の後,自然災害で被災した住宅の再建のサポートを当時の財政当局の反対を押し切って,何とか少しずつ,国が被災者支援をお金という格好でできるようなシステムができ上がってきた。これも役人時代ではできなかったことと考えると,国会議員として,自分の思ってきたことのいくつかは,形にでき上がってきたなという感想を持っています。
【記者】
 野田総理が衆議院を解散をするということを言ってから,民主党で離党者が出ていることについての大臣の受け止めと,離党のきっかけの一つに,野田総理がTPPを争点に解散をしようとしているということがあるのですが,TPPについて大臣のお考えをお聞かせください。
【大臣】
 TPPは,党内でもいろいろな意見がありますし,まとまっているわけではありません。野田総理がTPPに関心があって,民主党がそれを選挙のテーマにするのではないかということを言われましたけれども,私はそんなことはないと思っています。民主党内でも,まだ議論が結論を得るところまでいっていないわけですから,選挙を目指してTPPを争点にするということは,まずはないと思っております。まだまだ議論が必要であるし,それからTPPをめぐる関係国が,どのように受け止めるかいうことも大事ですから,今の段階では,なかなかそこまでいかないというふうに理解しております。
【記者】
 離党者が結構出ていることについてはどうでしょうか。
【大臣】
 選挙になったからといって,政治家というのは,その出処進退を自分自身の問題によってこだわってはいけないと思います。一般職公務員というのは,例えば退職金も懸かっているし,年金も懸かっている,公務員になってから,いろいろな人生設計を考えているわけですから,簡単に辞めたり,また再就職したりということは,日本の職業生活の中では,なかなか難しい面がある。ただ,政治家というのは,落選,当選はそのときの話ですから,それを度外視して,出処進退の判断は,自分が今までやってきたことをどうやって貫くかということによるべきであって,仮に,当選が難しいから離党してみるんだというようなことは,避けるべき話だと思っています。私も自民党を離れましたが,これは離党したのではなく除名されたのであって,私からは離党するつもりはありませんでした。そういう自分の経験からすると,やはり,ただいまの政策の違いやずれをもって,党を離党するというようなことはできるだけ避けて,自分の歩いてきた道をきちんと貫いてもらいたいというのが,政治家としての一つの考え方としてあるのではないかと思っています。
【記者】
 大臣は,今期で議員を引退されるということですが,今後の国会に期待されることを改めてお聞きかせください。
【大臣】
 国会というのは政治家の集団ですから,朝昼晩,いろいろな動きが変わってきます。二人以上集まれば,流れとしていろいろな動きが出てくるわけです。そういう世界ですから,朝昼晩と政治の流れが変わってきます。しかし,その中でも,やはり自分の置かれた立場だけでなくて,何が地元の抱えている問題に利益になるか,あるいは何が国としての利益になるか,あるいは何が国際的な意味を持っているか,そういう観点から物事を冷静に謙虚に受け止めた行動を目指して,この改選後の国会の中ではやってもらいたい。このような感じがあります。
【記者】
 前回の衆議院議員選挙を振り返ると,政権交代が争点になり,前々回は,郵政の民営化が争点になりました。大臣は,今回の選挙は何を争点に戦うものだとお考えでしょうか。
【大臣】
 今回の争点は,やはり,日本をこのまま放っておいていいのかということが最大の争点だと思います。一つは,財政規律の問題であるし,もう一つは,これからも続くのか続かないのかは,選挙結果を見なければ分かりませんけれども,ねじれ国会という状態に対して,どのように対応していくかということを訴える選挙でもあろうかと思っております。ただ,ねじれを解消することだけが目的ではないように思います。アメリカの大統領選挙も,結局はどちらが勝ったってねじれ状況は変わっていないのですから,その中でどうやって大統領が示した政策を実現させていくかということが争われた大統領選挙でもあると思います。そこからも分かりますように,日本の場合も単純にねじれを解消するだけが目的ではなくて,ねじれ状態の中で,どうやってそれぞれ当選してきた議員一人一人が考えていくかということが問われるといった,そんな選挙であってほしいと思います。
【記者】
 今日の閣議が少し長引きましたが,どのような雰囲気であったのかということと,解散について大臣はサインされたのかということをお聞かせください。
【大臣】
 解散に関しては,一切発言をしないことになってますからよろしくお願いします。閣議の雰囲気は,特段のことはございません。それぞれ自分の所掌事務に対して発言するということにずっと終始一貫した閣議でした。
(以上)
ページトップへ