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トップページ > 広報・報道・大臣会見 > 大臣会見等 > 記者会見要旨 > 平成25年 記者会見要旨 > 法務大臣閣議後記者会見の概要

法務大臣閣議後記者会見の概要

平成25年8月8日(木)

 今朝の閣議で,私が本年8月16日から25日までの日程で,ルーマニア及びフランスに出張することについて,了解をいただきました。今回の訪問により,両国との相互理解が一層深まって,友好協力関係が発展することを期待しています。また,両国の法務行政の実情につきまして,政府関係者の方々との意見交換や施設等の視察を行うなどしてまいりたいと考えております。

大臣の出張に関する質疑について

【記者】
 出張先としてルーマニアとフランスを選んだ理由と,今回の出張を今後の法務行政にどのように生かしていきたいとお考えなのかお聞かせください。
【大臣】
 私が法務大臣になりましたときに,総理から,再犯防止をきちんとやって「世界一安全な国」ということに向けて努力をせよという御指示をいただきました。今回も,その両国が再犯防止等への取組をどのようにやっているのかなど,各国のいろいろな工夫を我々も参考にする必要があります。そういったことが中心ですが,再犯防止対策だけでなく,もっと幅広くそれぞれの国の法務行政のいろいろな問題についても,担当閣僚等と意見交換をすることによって知見を深めていきたいと思います。それと,なぜルーマニアとフランスなのかということですが,実はルーマニアの法務省から,司法制度や,組織犯罪,汚職,マネーローンダリングといった犯罪対策,それから再犯防止に特に関係するところとして矯正行政の発展や近代化等について,協議,協力体制を作りたいという申し出がありました。そして,私が日本・ルーマニア友好議員連盟の会長になったこともあって,ルーマニアの法務大臣からも是非来てほしいということがありましたので,同国政府と調整して今回の訪問が実現することになった次第です。フランスについては,裁判員制度,法曹養成制度,再犯防止等,我々が今までこれら制度を考えるときに,フランスの制度を参考にしてきた経緯があります。さらにそれらの運用状況について,御承知のように,今,日本ではどういうふうにしていくかを議論している最中ですので,そういったことについてもフランスの経験を私自身の目で調査してみたいという思いもありました。そういうことで,我が国の法務行政に生かすために,できる限り幅広い意見交換をしてきたいと思います。併せて,日仏の場合は非常に人の往来も多いのですが,ルーマニアとはそれほど人の往来が多いわけでもございません。そういった国との友好関係を深めてきたいと思います。
【記者】
 大臣は5月の下旬にフランスの大使ですとか,ルーマニアの大使ともお会いになられましたが,そういう場で今回の外国訪問の招請があったということでしょうか。
【大臣】
 フランスからは,特に招請があったわけではありません。フランスへの訪問は,先ほど申し上げましたとおり,フランスの制度はどうなっているか,特に裁判員制度などは相当フランスの制度を研究して参考にしてきたといったことなどがあるからです。私は,大臣の海外出張にもいろいろな考え方があると思っております。例えば,私は日本・ポルトガル友好議員連盟の会長もしておりますが,ポルトガルへはまだ日本の総理大臣が一度も行ったことがありません。それから,ルーマニアへも日本の総理大臣は一度も行ったことがありません。アメリカや,ヨーロッパの例えばドイツなどにはいろいろな方が行かれますが,やはり何年かに一度はポルトガルやルーマニアといった国々にも閣僚が訪れて,友好関係を確認してくるということも必要ではないかとかねてから考えておりました。今回のルーマニア訪問については,たまたま日本・ルーマニア友好議員連盟の会長になったということもあり,ルーマニアの法務大臣から,是非お出でいただきたいという招請もいただいたということでもあります。ルーマニアは,かつての社会主義国の体制から,今はEUのメンバーになっているわけですが,そういった中で行刑,あるいは矯正等の考え方にどういう変化があったのかということに,私は実は大変関心を持っております。社会主義国の法務行政について,今まであまり勉強したことがないものですから,そういう変化の中で何があるのかというのは,多分,フランスやドイツを見るのでは分からない面があるのではないかと思います。

その他の質疑について

【記者】
 今日の閣議で,内閣法制局長官の人事がありまして,小松フランス大使を充てる人事が決まりました。小松新長官は,第1次安倍政権での集団的自衛権の有識者懇談会に関わるなど,集団的自衛権の行使容認に前向きとされています。この今回の人事について,大臣はどう評価されておりますでしょうか。
 また,大臣は,集団的自衛権に関する憲法解釈を見直すべきだとお考えでしょうか。
【大臣】
 内閣法制局長官の人事は,従来は内閣法制局内部の方が長官になってこられた例が多かったと思います。そういう人事の流れからすると,小松氏は今までフランスの大使をなさっていたというプロの外交官でいらっしゃるわけですので,やや異例の人事といえばそのとおりだと思います。ただ,私も法務大臣になり,法務省という役所は,元々,国際法等と縁がなかったとは申しませんが,どちらかというと国内法を扱ってきた役所です。国際法に関しては,どちらかというと外務省が扱ってこられましたが,それが自然だったわけです。しかし,例えば人権の関係では,昔は国際法の教科書を見ましても,領土や主権,集団安全保障などといったことが書いてあったわけですが,最近では国際的な人権というようなページが多くなってきております。私自身もこの法務省の仕事をいろいろ考えますときに,条約を国内法化するということも今までいろいろとありました。私が就任してからはハーグ条約がそうですが,国際法的な視点が法務省の実務をさばくためにも必要になってきているなという感じがします。そういう意味で,このような法制局長官の人事,もちろん結果は,新長官がどのようにこれから仕事をされるのかによるわけですが,国際法の重要性が高まっているときにこういう人事を行うことは,今までと違う意味があるのかなと思っております。
【記者】
 集団的自衛権の行使容認に向けた取組にどのような影響があるかということについてはどうでしょうか。
【大臣】
 集団的自衛権については,過去,例えば鈴木善幸内閣時代における政府見解や,内閣法制局長官の答弁など,いろいろなものが積み重なってきているわけです。そして,徐々に集団的自衛権の解釈が変化してきていることも事実です。それは,PKO等にどう対応していくかということでも,従前の極めて原理的な解釈だけでは,なかなか実務が動かなくなってきているということがありまして,少しずつその解釈が変化してまいりました。それを更にどうしていくかについては,やはり議論を積み重ねていかなければならないだろうと思います。昭和56年の内閣法制局長官の見解は,日本国憲法は,必要最小限の防衛力しか認めていない,必要最小限イコール個別的自衛権というような論理構成だったと思います。現在の視点から見て,それでいいのかどうか,これは十分に議論していく必要があると思っております。
【記者】
 間もなく終戦記念日である8月15日を迎えるわけですが,大臣は8月15日に靖国神社に参拝されるお考えがあるかどうかお聞かせください。
【大臣】
 毎年の定例の御質問のような気がしますが,私がかねがね不思議に思っておりますのは,なぜ8月15日ばかりお聞きになるのかなということでして,大変不思議だなと思ってまいりました。もちろん8月15日は,第二次大戦が終結した日です。非常に大事な日であることは間違いありませんが,靖国神社などの問題を考えるときに,8月15日だけに焦点を当てるのは果たしてどういうものだろうという気持ちを私は正直持っています。ただ,今のところ,8月15日に靖国神社に参拝するかどうかは白紙です。
【記者】
 参院選後,自民党では派閥による新人の囲い込みですとか,参議院議員会長選挙の結果もあって,一部で派閥の復権といった話も言われています。この点について大臣はどうお感じになっていますでしょうか。
 また,大臣は有隣会という政策グループの顧問をされていますが,そういった政策グループと派閥との違いはどういう所にあるとお考えでしょうか。
【大臣】
 特に自民党は,この2回の国政選挙によって,衆議院,参議院を含めまして,ありがたいことに議員の数は野党時代に比べて増えたわけです。どちらかというと,新人の方がたくさん増えてきたわけです。総計すると400名以上になるのでしょうか。これだけ大勢の議員が集まりますと,やっぱり自ずから,どういう所でいろいろな情報を得ていこうかですとか,どういう人に相談しようかといった動きが出てくるのは,私は自然な流れだと思います。党で全てをさばくというわけにはなかなかいかない面も出てくるでしょうし,新しい方々の教育といいますか,訓練といいますか,そういうものも幹事長を中心に党で一生懸命やっていただいているわけですが,なかなかそれだけでは手の及ばない,目の届かないところが出てくるだろうと思います。囲い込みというと言葉は良くないですけれども,そういうものとして考えれば良いのではないかと思います。要するに,「派閥あって党なきがごとき状況を呈する」ということが問題なのではないかと思います。それと,派閥と政策グループがどう違うのかというのも,別に定義があるわけではございません。政策勉強を積み重ねていくというのは,自然発生的に今までもいろいろなものがありました。強いまとまりのものもあれば,臨時的なもの,突発的なものもあったわけです。何か形を決めて,定義をしてというものでもないのではないかなと私は思っております。
【記者】
 国会改革についてお伺いします。現在,自民党や一部の野党の間でも,閣僚が国会答弁にしばられ過ぎており,必要な海外出張ができないなどの支障を来しているということで,国会の在り方について改革していこうという気運が出てきています。閣僚の立場から,大臣はこうした動きをどのようにお考えでしょうか。
【大臣】
 確かに日本の閣僚はなかなか海外に行けない状況にあります。海外の閣僚からは,「そんなに国会答弁にしばられているのですか。」と驚かれたことが私自身の経験としてあります。また,私が以前,他の閣僚でありましたときにも,日本にも来てもらわなければならないけれども,日本の国会日程を考えるとすごくタイトなスケジュールにならざるを得ないといったこともありましたが,国際的には日本の閣僚はかなり窮屈だなと思われていると思います。ですから,そういう工夫を国会でしていただけることは非常にありがたいと思います。
(以上)
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