本文へ
文字の大きさを変更する
標準に戻す
拡大する
色変更・音声読み上げ・ルビ振りを行うアクセシビリティツールを利用するかたはこちら
トップページ
サイトマップ
業務支障情報
ENGLISH
トップページ > 広報・報道・大臣会見 > 大臣会見等 > 記者会見要旨 > 平成28年 記者会見要旨 > 法務大臣閣議後記者会見の概要

法務大臣閣議後記者会見の概要

平成28年11月11日(金)

 今朝の閣議においては,法務省案件として,平成28年版の犯罪白書の配布案件1件及び主意書に対する答弁書3件がありました。
 私の方から,閣議で配布した平成28年版犯罪白書について御報告します。本年の犯罪白書は,最近の犯罪動向と犯罪者処遇の実情を統計資料に基づいて概観するとともに,再犯防止対策の充実を図るという観点から「再犯の現状と対策のいま」と題して特集を組んでいます。
 まず,最近の犯罪情勢を見ますと,刑法犯の認知件数が大きく減少していますが,検挙人員のうち,65歳以上の高齢者の占める割合が上昇しています。また,窃盗や覚醒剤事犯において再犯者の割合が高い状況が顕著になっています。
 次に,特集においては,再犯・再非行の動向の分析とともに,再犯防止のための各種施策の進捗と法務総合研究所が実施した調査研究の成果を取りまとめており,再犯防止の現状として,再入率は長期的には低下傾向にあるものの,依然として刑務所出所者の約4割が5年以内に再び受刑していることなどを指摘し,高齢者,女性,窃盗,覚醒剤といった分野について,引き続き重点的な対策が必要であるなど今後の課題について検討しました。
 法務省においては,現在,犯罪対策閣僚会議が策定した「再犯防止に向けた総合対策」等の方針に基づいて,各種施策を実施しているところですが,今回の調査結果をこれらの施策にも活用していきたいと考えています。近時の犯罪情勢や犯罪者処遇の実情等について,理解を深める資料として,広く国民の方々にも本白書を利用していただけることを期待しています。

犯罪白書に関する質疑について

【記者】
 今回は再入率についての特集が組まれました。まず,今回の犯罪白書全般についての大臣の受け止めと,法務省として今後,どのように再犯防止に取り組んでいくかお聞かせください。

【大臣】
 犯罪白書において現時点での再犯防止の到達点と今後の検討課題について考察することは,再犯防止対策の充実・強化という観点から有意義であると考えています。また,再入率の分析結果によると,特に「高齢者」,「女性」,「窃盗」及び「覚醒剤」といった分野については,今後とも重点的な対策が必要であると認識しています。
 法務省としては,本年6月から施行された薬物事犯者を主な対象とする「刑の一部の執行猶予制度」を含む各種制度の適切な運用を図るとともに,刑事司法と福祉・医療等が連携した「息の長い」支援の確保に取り組むなど、より一層効果的な再犯防止対策を推進してまいりたいと考えています。

【記者】
 高齢者の再犯については,特に重点的に取り組むべき課題かと思います。白書のデータの中に5年以内に再犯をした人の4割が半年未満で再犯に至ってしまっているというデータがありましたが,これは出所後速やかな支援が必要だということを示しているかと思います。法務省として,現状どういった取組をしているか,またどのような対策が必要だと思われるか御見解をお聞かせください。

【大臣】
 高齢犯罪者については,既に平成21年4月から行っている,釈放後速やかに福祉,医療等のサービスの受給に向けた調整を行う「特別調整」の着実な実施はもちろんですが,今年7月の犯罪対策閣僚会議の決定にある「薬物依存者・高齢犯罪者等の再犯防止緊急対策」に従い,地域社会とつながった指導・支援を刑事司法の各段階において着実に実施していきたいと考えています。確かに,現状認識としては,御指摘のとおり,今回の犯罪白書における分析によれば,年齢層が高い者ほど,出所から短期間で再犯に至っており,高齢者層では,5年以内再入者のうち,約4割が出所から6月未満で再犯に至っています。また,高齢者の2年以内再入率は,他の年齢層よりも高く,高齢の入所受刑者の数も増加している状況にあります。
 今年の7月には,「薬物依存者・高齢犯罪者等の再犯防止緊急対策」が犯罪対策閣僚会議において決定されています。その「緊急対策」の内容は,2020年を目途に全国各地に高齢犯罪者の立ち直りを支えるネットワークを構築することを目指すこととされています。具体的には,高齢犯罪者等については,地域社会とつながった指導・支援を刑事司法の各段階において実施すること,さらに立ち直りに向けた「息の長い」支援を実現するために,民間協力者への支援を強化することとされています。法務省としては,高齢犯罪者の出所後の立ち直りを支えるための「緊急対策」における施策を着実に実施をしていきたいと考えています。

【記者】
 高齢者の再入所が比較的ほかの年代と比べて高いということですが,これはどういった世相を表していると率直にお感じでしょうか。

【大臣】
 やはり全体の人口に占める高齢者の割合も増加しているのではないかというのが基本的にはあると思います。そういう中で,例えば,高齢者としての社会生活における孤立や生活の上での御苦労,貧困など,いろいろな問題もあるのではないかと感じます。

死刑に関する質疑について

【記者】
 本日執行した死刑について,裁判員の方々から,死刑についての情報公開を求める声が上がっているかと思いますが,今の制度で行っている情報公開よりも更に超えて今後取り組んでいく考えや,その後の検討状況などを教えてもらえますか。

【大臣】
 裁判員経験者の方を含め,死刑に関する情報公開に関して様々な御意見があることは承知しています。死刑執行に関する公表の現状としては,死刑の執行が適正に行われていることについて,国民の理解を得るために,可能な範囲で情報を公開する必要があり,被害者を始めとする国民からの情報公開の要請も高まっていることを踏まえ,平成19年12月から,死刑執行後に,執行を受けた者の氏名,生年月日,犯罪事実及び執行場所を公表しています。それ以上に個々の死刑の執行に関する情報を公表することについては,死刑の執行を受けた者やその関係者に対し,不利益や精神的苦痛を与えかねないこと,他の死刑確定者の心情の安定を損なう結果を招きかねないこと等の問題があるため,慎重に検討する必要があり,現状の範囲を超える事項を公表することについては,相当でないと考えています。

【記者】
 本日の執行のあった事案の判決の確定日を教えてください。もう一点,今の安倍政権になってからの執行人数,執行回数について,もう一度整理して教えていただけますか。

【大臣】
 今回執行した田尻賢一に対する死刑判決は,平成24年9月10日に確定したものと承知しています。第二次・第三次安倍政権において,合計10回目,17人目の執行となります。

【記者】
 今後の死刑執行において,大臣御自身が執行の現場に立ち会うということについて,何かお考えはありますか。また,過去に刑場を報道陣に公開するということがありましたが,そういったことを今後実施していくお考えがありますか。

【大臣】
 現時点では,まだ考えていません。

アメリカ合衆国大統領選挙に関する質疑について

【記者】
 これまで大臣は常々公的なものへの奉仕とおっしゃっていますが,アメリカ大統領選挙で,少なくとも政治家や軍人といった形での奉仕経験のないドナルド・J・トランプ氏が大統領になることになりました。移民政策など日本と基本的な考え方が相容れないところもあるかもしれませんが,トランプ氏をどのように評価されるのか,また大統領選挙の投票結果を見ると非常にアメリカの世相が分断されているという見方もありますが,そのような同盟国と今後日本としてどのように付き合っていくべきとお考えなのか,その2点をお聞かせください。

【大臣】
 アメリカ合衆国の大統領選挙が行われ結果が出ました。ドナルド・トランプ氏が次期のアメリカ合衆国大統領に選出されたことについては,政府を代表して,安倍総理がトランプ氏に祝辞を宛てておられると思います。その祝辞の中で,所感を総理が述べられていますが,法務大臣である私も同じ思いであるということを御理解いただきたいと思います。
(以上)
ページトップへ