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法務大臣閣議後記者会見の概要

平成30年8月31日(金)

 今朝の閣議では,法務省案件はありませんでした。

平成31年度予算概算要求に関する質疑について

【記者】
 2019年度予算の概算要求がまとまりました。「入国在留管理庁」などの新たな在留資格創設に向けた対策が盛り込まれていますが,今回の概算要求のポイントと狙いを改めてお伺いします。

【大臣】
 まず,最も大きなポイントとして,入国管理局の組織体制について抜本的な見直しを行い,法務省の外局として,「入国在留管理庁」(仮称)を新設するための要求を行うこととしている点があげられます。
 これは,今後も我が国に在留する外国人が増加していくと考えられる中にあって,法務省においては,新たな外国人材の受入れに加え,外国人の受入れ環境の整備に関する企画及び立案並びに総合調整といった新しい業務・役割を果たすことが求められていることに対応するものです。
 具体的な要求内容としては,長官,次長,審議官2名のほかに,「出入国管理部」と「在留管理支援部」の2つの部を設置し,課長相当職を10名程度設置することとしています。
 また,こうした新たな外国人材の受入れに伴う「入国在留管理庁」(仮称)の設置に伴い,本庁と地方支分部局に計319人の増員要求を行うこととしています。
 これだけではなく,全体として申し上げると,平成31年度予算の概算要求における主要施策の大きな柱が5本あります。まず,2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会等に向けた安全・安心の基盤整備に係る予算,2点目として,犯罪をした者等の再犯防止対策の推進にかかる予算,3点目として,経済再生加速化のための経済・社会基盤の整備にかかる予算,4点目として,グローバル化した国際環境における「司法外交」の展開に係る予算,5点目として,法の支配を実現するその他の諸施策の推進にかかる予算を掲げています。
 これらを実現するため,再犯防止のための諸施策,また,所有者不明土地問題への対応等に要する経費を含め,一般会計の総額8,019億円及び東日本大震災復興特別会計の総額32億円を要求することとしています。
 これらの施策は,全て,法務省の使命である国民生活の安全・安心の基盤を支えることにとって喫緊の重要施策であり,関係省庁,政府及び関係各方面の理解を得て,必要な予算の確保に努めてまいりたいと考えています。

辺野古埋立て承認撤回に関する質疑について

【記者】
 米軍普天間飛行場の辺野古への移設を巡り,本日午後,沖縄県が埋め立て承認撤回の意向を表明する見込みとなっています。訟務局を所管する法務局としてどのように対応されるのか,また,大臣の御所感をお聞かせください。

【大臣】
 ただいまの御質問ですが,沖縄県の対応に関することですので,コメントすることについては,差し控えさせていただきたいと思います。

退去強制令書発付後の仮放免に関する質疑について

【記者】
 今年の上半期に退去強制令書の発付を受けて収容された後に仮放免された者のうち,仮放免される前に日本国内で刑事罰を受けていた人はどれくらいいるのかと,退去強制令書の発付を受けて収容された後に仮放免された者のうち,去年1年間に日本国内で罪を犯した者はどれくらいいるのかを教えてください。

【大臣】
 本年1月から6月までの間に新たに退去強制令書発付後の仮放免を受けた者は258人ですが,このうち,退去強制手続までに有罪判決を受けていることが確認された者は69人です。
 その犯罪事実は,薬物事犯,傷害・暴行,窃盗・詐欺などです。
 2点目ですが,退去強制令書発付後の仮放免を受けていた者について,平成29年中に逮捕された旨の通報が入国管理局にあったのは110人です。これらの者の逮捕事実については,殺人や強盗致傷といった凶悪犯に分類されるものが3件あるほか,薬物事犯が39件,傷害・暴行・恐喝等の粗暴犯が32件,また窃盗・詐欺等の財産犯が28件などとなっています。
 なお,平成29年中に新たに退去強制令書発付後の仮放免を受けた者822名のうち,その後,本年5月末までに警察に逮捕された旨の通報が入国管理局にあったのは21人でした。

【記者】
 8月28日に,東京地方裁判所でイラン人男性について仮放免許可処分の取消しを求めた訴えが認められましたが,そのイラン人は日本国内で執行猶予判決を受けた上,その執行猶予期間中に薬物犯罪により,重い実刑判決を受けていたと思いますが,イラン政府は退去強制になった自国民に対して,パスポートを発給しないことから,送還業務に支障を来していると聞いています。今後,日本が更に外国人を広く受け入れようとする中で,こうした状況を放置すると,治安に対して悪影響があるのではないでしょうか。

【大臣】
 お尋ねの事案については,現在,判決内容を精査しており,今後の対応については,判決内容を検討の上,適切に対応してまいりたいと思います。また,詳細について言及することは,個別案件ですので,差し控えさせていただきたいと思いますが判決の中では,仮放免の判断に当たり,過去に重い刑事罰を受けた事実が不利な情状として考慮されることはやむを得ないという旨の指摘があったものと承知をしています。
 なお,一般論として申し上げると,入国管理局の収容施設内に収容されている者は,在留資格を有しないなど法律上の在留要件を満たしていない,あるいは刑法上の罪を犯したことにより,我が国での在留が好ましくないと判断された者です。加えて,入国管理局の収容施設については,刑事施設と異なり,被収容者が退去強制令書に従って出国することで,すぐさま,この収容状態が解かれるという性質の施設です。
 こうした中にあって,送還を忌避している者について収容が長期化しているということを理由として安易に放免するということになると,不法就労問題の悪化や犯罪の発生など我が国の安全・安心社会の維持にとりって由々しき問題に発展しかねず,また,今後の新たな外国人の受入れにあたり,国民の幅広い理解を得ていく上でも支障となるものと考えています。
 したがいまして,仮放免の是非にあたって慎重に判断すべきという考え方については,変更はありません。
 一部の出身国政府において,自国の法令を根拠に渡航文書の発行や送還時の身柄引受けに難色を示すところがあると承知をしていすが,国際法上の原則について申し上げれば,現に滞在する国からの退去を求められた者をその国籍国が引き取るということとされています。したがいまして,出身国政府の一連の消極的な対応により,収容期間が長期化し被収容者の適切な処遇に困難を来すなど,送還忌避問題が結果的に助長されているということについては誠に遺憾であり,速やかに解決することが望まれるところです。
 この解決がなされないことには,国際間移動が今日ほど活性化している時代において,そうした国の国民の送還忌避者が収容施設にあふれるという状態となり,その中で,特別な理由で仮放免された者が社会の中に多数存在するという事態が生じてしまうということになる訳です。
 そこで,法務省としては,被収容者本人に対する説得に加え,外務省のサポートを得ながら,その速やかな送還に向けて出身国政府の理解と協力が得られるよう引き続き粘り強く交渉を進め,送還忌避問題の解決に全力で取り組んでまいりたいと考えています。

【記者】
 長期収容の関係で,実際に仮放免の運用が厳格化し,収容が長期化しているということで,収容者の中からは,不満であったり,自殺者が出ていると思いますが,収容の長期化に対して具体的にどのような対策を考えられているか教えてください。

【大臣】
 長期収容の問題については,しっかりと対応していかなければならない問題であると考えています。本人に説得を尽くし,自分の意思で退去していただくべく更に働きかけをしてまいりたいと思っています。同時に,先ほど申し上げたとおり,その方の出身国の様々な理由により受入れがなかなか難航しているという事態も生じているところです。ここは,政府間の交渉によって相手の国の理解と協力を求めるということが大変重要であると思っており,その点については,外務省と連携を取りながら,迅速に対応することができるように交渉に取り組んでまいりたいと思っています。
(以上)
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