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トップページ > 広報・報道・大臣会見 > 大臣会見等 > 記者会見要旨 > 平成30年 記者会見要旨 > 法務大臣閣議後記者会見の概要

法務大臣閣議後記者会見の概要

平成30年12月21日(金)

 私から4点あります。まず1点目は,平成30年度補正予算案及び平成31年度予算案の閣議決定について,2点目は,外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策案の取りまとめについて,3点目は,再犯防止推進白書及び犯罪白書について,そして4点目は,松山刑務所大井造船作業場「友愛寮」の使用再開についてです。
 第1に,平成30年度補正予算(第2号)案及び平成31年度予算案について,本日の閣議で政府案が決定されました。
 この政府案のうち,法務省所管の平成30年度補正予算案は291億円,平成31年度予算案の一般会計については,法務省所管分の8,129億円に加え,国際観光旅客税を財源として観光庁で一括計上している71億円を併せた総額約8,200億円となっています。
 また,定員の査定では,514人の純増が認められました。そして組織関係としては,法務省の外局として出入国在留管理庁の設置が認められました。
 新しく設置される出入国在留管理庁においては,外国人の受入れ環境整備に関する企画及び立案並びに総合調整を行うこととされており,我が国に在留する全ての外国人の在留管理及び外国人の受入れ環境整備に係る関係府省の総合調整を的確に行い,外国人との多文化共生社会の実現に努めてまいります。
 第2に,外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策について,昨日開催された第6回「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策検討会」において,「総合的対応策」の案が取りまとめられました。
 この検討会においては,本年9月13日の第1回会議を皮切りに,約3か月の間に合計6回の会議を開催し,非常に濃密な議論を行っていただきました。
 この総合的対応策の案には,例えば,地方公共団体による「多文化共生総合相談ワンストップセンター(仮)」の設置に対する支援のほか,日本語教育機関の質の向上や,留学生の就職等の支援,社会保険への加入促進,悪質ブローカーの排除や留学制度を悪用した偽装滞在事案への厳格な対応など,120を超える施策が盛り込まれており,外国人の受入れ環境整備を図る上で非常に充実したものとなっています。
 今後,この案を「外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議」に諮った上で,各施策を実行する段階に移ります。
 法務省としてはこの総合的対応策案が,多文化共生社会の実現に向けた大きな一歩となるよう,総合調整機能を果たしつつ,関係府省庁とも十分に連携して,外国人の受入れ環境の整備を全力で推進していきたいと考えています。
 第3に,本日,「平成29年度再犯の防止等に関する施策」,いわゆる「平成30年版再犯防止推進白書」を閣議で決定しました。また,「平成30年版犯罪白書」についても閣議において配布したので,御報告します。
 再犯防止推進白書については,平成28年12月に成立・施行された「再犯の防止等の推進に関する法律」に基づく国会報告として,初めて作成したものです。本白書は,昨年12月に策定した「再犯防止推進計画」に盛り込まれた115の施策に関し,政府が講じた取組を掲載しています。
 数値目標としては,平成33年までに刑務所出所後2年以内に再び刑務所に入る割合を20%から16%にするとの目標を掲げているところ,直近では17.3%ということで,順調に減少していますが,目標達成まで道半ばの状況です。
 ちなみに,再犯防止推進白書に関しては,来年1月に発売予定の市販版の表紙を,パラパラ漫画で有名な,吉本興業所属の芸人の鉄拳さんに描いていただきました。非行に走ってしまった少年が地域の方々に支えられて立ち直っていく様子が描かれています。
 国が発行する白書は,やや堅いイメージがあると思いますが,こうした温かみのある表紙をきっかけとして,多くの国民の皆様に手に取っていただきたいと考えています。
 また,犯罪白書については,最近の犯罪情勢について記載しており,平成28年に100万件を下回った刑法犯の認知件数が29年も減少して,戦後最少を更新しています。
 しかし,個別にみると,詐欺,児童虐待,児童買春・児童ポルノ事犯,大麻事犯等が増加し,傷害・暴行・脅迫も高止まりの状況にあります。
 特に,高齢者の刑法犯検挙人員は平成20年以降高止まりの状態にあり,入所受刑者人員は増加している状況にあります。
 そこで,特集においては,「進む高齢化と犯罪」をテーマとして,高齢者犯罪の動向,高齢犯罪者処遇や再犯の状況等を概観・分析したところです。
 法務省としては,犯罪者の改善更生・再犯防止を図るとともに,先ほど述べた再犯防止に関する数値目標の達成に向け,2つの白書の内容を活用しながら,引き続き,関係府省庁とも連携しつつ,再犯防止推進計画に盛り込んだ一つ一つの施策に着実かつスピード感をもって,取り組んでまいりたいと考えています。
 最後に,大井造船作業場「友愛寮」の使用再開についてです。本年4月,松山刑務所大井造船作業場「友愛寮」からの逃走事件に際して,地域住民の皆様,全国の皆様に多大な御心配と御迷惑をお掛けしましたことを改めてお詫び申し上げます。
 この寮については,年内に警備システム等を整備した上で,その使用を再開することとしていたところ,今般,その準備が整い,12月26日から,同寮の使用を再開することとしました。
 受刑者の改善更生及び円滑な社会復帰を目指す上で,開放的施設の果たす役割は大きいと考えています。大井造船作業場の適切な運営には,関係企業や地域住民の皆様の御理解や御支援が不可欠です。
 今後も,企業の方々や住民の皆様からの御意見・御要望に耳を傾け,矯正局はもとより法務省一丸となって,開放的施設を含めた刑事施設の適切な運営に全力で取り組んでまいる所存です。

再犯防止推進白書及び犯罪白書に関する質疑について

【記者】
 再犯防止推進白書が今年初めて作成されました。この中で言及されている,地方公共団体との連携強化は昨年策定された再犯防止推進計画でも重点課題として取り上げられていますが,その意義と具体的な今年の取組状況についてお聞かせください。

【大臣】
 犯罪をした者等の中には,安定した仕事や住居がない者,あるいは薬物やアルコール等の依存のある者,あるいは高齢で身寄りがないなど地域で生活する上で様々な課題を抱えている者が多く存在しています。
 国は,こうした課題を解決するため,地方公共団体と連携して,刑事司法手続を離れた後も含めて,息の長い支援を実施していく必要があります。
 こうしたことも踏まえ,再犯防止推進法では,国のみならず,地方公共団体も再犯防止施策の実施主体と位置付けており,これを受けて再犯防止推進計画においても,重点課題の一つとして,地方公共団体との連携強化等のための取組を掲げています。
 そのための具体的な取組の1つが平成30年度から実施している地域再犯防止推進モデル事業であり,この事業においては,国と地方公共団体の協働による地域における効果的な再犯防止対策の在り方について検討し,今後その成果を広く普及することとしています。
 具体的な取組の2つ目としては,説明会等の開催でして,地方公共団体による地方再犯防止推進計画の策定の促進や国と地方公共団体との連携強化等のため,平成30年に,地方公共団体の首長の皆様や担当者等を対象とし,再犯防止対策に関する説明会や協議会等を開催しているところです。
 犯罪をした者等は,様々な課題を抱えており,「息の長い」支援の実施には,地方公共団体の役割は非常に重要です。
 法務省としては,地方公共団体との連携を強化し,再犯防止をより一層推進してまいりたいと考えています。

明石市更生支援及び再犯防止等に関する条例に関する質疑について

【記者】
 昨日,兵庫県明石市議会で明石市の更生支援及び再犯防止等に関する条例が可決しました。それについて大臣の所感をお聞かせください。

【大臣】
 兵庫県明石市において,昨日,全国で初となる再犯防止に関する条例が成立しました。
 本条例の制定に当たっては,その検討会議に法務省職員が参加するなど,法務省としても支援をさせていただいたところです。
 この条例の成立により,泉市長のリーダーシップの下,これまで明石市が積極的に取り組まれてきた再犯防止施策が,更に強力に推進されることを期待しています。
 全国に先駆けた条例として他の地方公共団体のモデルケースにもなるものとも考えています。
 法務省としては,こうしたモデルケースが全国に展開されるよう,必要な情報提供を行うなどして,地方公共団体の取組をバックアップして,地域における再犯防止をより一層推進してまいりたいと考えています。

出入国在留管理庁に関する質疑について

【記者】
 出入国在留管理庁についてお伺いします。今回内局から外局に組織改編する意義や,「出入国管理部」,「在留管理支援部」の2つの部を置く狙いについてお教えください。

【大臣】
 近年,訪日外国人旅行者数が増加の一途を辿っており,今年訪日外国人旅行者数は過去最高を更新する3,000万人を突破しました。一方で,国際テロ情勢は依然として厳しく,厳格な出入国管理と円滑な入国審査を高度な次元で両立させていく必要性がますます高まっているところです。
 また,我が国に中長期に在留する外国人は,本年6月末で260万人を超え,増加を続ける状況にあります。こうした中で,新たな在留資格の創設に伴い,外国人の在留管理のみならず,受入れ機関による支援状況等の把握や多岐にわたる関係行政機関との連携を行う必要があり,業務の質,量いずれも大きく変化することとなります。
 こうした中にあって,本年7月24日付け閣議決定された「外国人の受入れ環境の整備に関する業務の基本方針について」では,法務省において,外国人の受入れ環境整備に関する企画及び立案並びに総合調整を行うこととされ,その機能を強力に果たすため,司令塔的機能を果たすことを明確に位置付ける必要があり,これらの業務を一体的に行う組織の設立が必要不可欠であるため,法務省の外局として,出入国在留管理庁を新設することとしたものです。
 新設する庁には,出入国管理部と在留管理支援部を置きます。出入国管理部は主に,出入国審査業務や退去強制業務を担当します。在留管理支援部は主に,外国人の在留の管理や外国人の受入れ環境整備に関する施策の実施に関する業務を担当することとしています。
 庁設置後は,それぞれの部において業務が統一的に行われるようになるため,出入国在留管理行政をより一層効果的かつ強力に推進できるものと考えています。
 

カルロス・ゴーン氏の再逮捕に関する質疑について

【記者】
 先ほど,日産自動車のカルロス・ゴーン前会長が,東京地検特捜部に特別背任の疑いで再逮捕されました。また,昨日,東京地裁でゴーン前会長らの勾留延長を認めない決定がなされています。これについて御所感を可能な範囲でお願いします。

【大臣】
 検察当局において現に捜査中の個別事件についてですので,その捜査,あるいはその捜査に対する裁判所の個別判断について,法務大臣として所感を述べることは差し控えさせていただきたいと考えています。

【記者】
 今回の逮捕を巡って国際的な批判というのもあると思います。これに対して所感をお願いします。

【大臣】
 大前提として,個別の事件について法務大臣として所感を述べるということについては差し控えさせていただきたいと思います。一般論として,我が国の刑事訴訟法についての見解ということであれば,例えば,被疑者勾留は,一つずつの事件を単位として厳格な司法審査を経て,法定の期間に限って勾留が許されるということで,我が国の刑事訴訟法においては,個人の基本的人権を保障しつつ,事案の真相を明らかにするために適正な手続が定められていると考えています。そして,一般論ですが,被疑者の逮捕,勾留等については,刑事訴訟法の規定に従って,司法判断を経ているわけですから,適正に行われているものと承知しており,批判は当たらないと考えています。
 
(以上)
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