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トップページ > 広報・報道・大臣会見 > 大臣会見等 > 訓示・挨拶 > 平成31年 訓示・挨拶 > 山下法務大臣年頭所感

山下法務大臣年頭所感

平成31年1月7日(月)

 新年明けましておめでとうございます。
 こうして本日,皆さんと元気に新年を迎えることができ,大変嬉しく思っています。今年は,4月に天皇陛下の御譲位を控え,30年にわたる平成の時代から,いよいよ新しい時代を迎える歴史的な年です。この新しい時代を迎える重要な一年の年頭に当たり,3点ほど,私の所感を述べます。
 1点目は,新たな時代にしっかりと対応した法務行政を実現していかなければならないということです。
 今年は,G20首脳会合,ラグビーワールドカップ,来年には,東京オリンピック・パラリンピック競技大会,そして法務行政の分野では刑事司法分野における国連最大規模の会議である国連犯罪防止刑事司法会議,いわゆる京都コングレスの開催を控える重要な一年です。
 昨年末には,出入国管理及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律が成立し,本年4月1日の施行に向け,新たな外国人材を受け入れるための出入国在留管理庁の設置,その他の体制整備等を着実に進めるとともに,多文化共生社会の実現に向けて,政府を挙げて急ピッチで取り組まなければなりません。
 その他にも,所有者不明土地問題等への対応,再犯防止推進計画に基づく各種施策の実施,現下の国際的なテロ情勢を踏まえた水際対策や組織犯罪対策,インバウンドや在留外国人の増加に伴う出入国在留管理体制の強化,オリンピック・パラリンピック等に向けての様々な人権問題の解消,我が国のソフトパワーとしての司法外交の推進,国際仲裁の強化,予防司法機能を含む訟務機能の強化,次世代を担う質の高い法曹を養成するための法曹養成制度改革,司法・法務行政分野でのICTやAI等の新技術への対応課題等,法務行政は,これから先の国の在り方にも大きく関わる様々な課題に直面しています。
 このような「新しい時代」の転換点にあるからこそ,私たちは,先人が築き上げられ,国民に信頼されてきた法務行政をしっかり受け継ぎつつも,時代の変化に合わせて変革すべきは変革するという姿勢で取り組むことが重要であると考えています。
 時代の移り変わりによる国民意識や社会情勢の変化に鋭敏に対応しながら,直面する一つ一つの課題に誠実に向き合うことによって,国民の皆様の信頼に応え,また国際的な信頼をも積み重ねていくことが,これからの時代の法務行政に求められていることだと思っています。
 2点目は,国民にとって分かりやすく,国民の胸に落ちる法務行政を実現するために引き続き努力していただきたいということです。
 法務行政が取り扱っている内容は,いずれも国民の皆様の暮らしや安全,安心の基盤となるものであり,本来,国民の皆様に身近なものです。昨年の臨時国会における入管法の改正のほか,近時,約120年ぶりの債権法の全面改正や,約140年ぶりの成年年齢の引下げ,約40年ぶりの相続法の改正,約110年ぶりに性犯罪の実情等を考慮した罰則の整備,あるいは刑事訴訟法の大改正等,国民の暮らしや安全・安心に密接に関係する重要な法改正が相次いでいます。
 しかし,折りに触れて申し上げてきましたが,法務行政は,残念ながら,国民の皆様から,少し縁遠いものとして感じられているという印象があります。法務行政を国民に身近なものとして実感していただくためには,積極的な広報はもとより,若者など多くの国民に対する法教育などを充実させ,また,民間企業や地域との連携した取組の実施等を通じて,折に触れ,まずは,難しいことでも分かりやすく,皆様の胸に届く丁寧な説明に心がけることが重要です。
 その上で,できるだけ多くの国民の皆様が法務省の取組に納得し,そして積極的に御協力していただけるような,そんな国民の胸に落ちる法務行政の実現に向け,皆さんと知恵を出し合って引き続き努力をしていただきたいと思います。
 3点目として,私たちは法務省,すなわち Ministry of Justice という「正義の砦」ともいうべき法務省の一員として働いている自負を持ち,皆さんにとってかけがえのない人生の財産となるような仕事をしていただきたいということです。
 私はこの中で唯一,法務省を辞めた人間です。そして辞めるときに自分が担ってきた仕事が,どれほどかけがえのないものであるか,そして皆さんと過ごした日々がどれだけ貴重なものであるか,本当に心の底から思った次第です。そして皆さんにとっても皆さんが置かれたポストで仕事をすることは,おそらく皆さんの人生の中で今だけであり,この二度とないかけがえのないもの,そしてそこに携わっている皆さんが後から振り返って,「あのポストにいたあの頃に自分はこういうことをやり遂げたのだ。」と,そう思える,しんどいけれどもこれをやりきった,こういう仲間がいた,そう思えるような,人生の糧となるような仕事を一つでも多くしていただきたいと思います。中には既に取り組み,あるいはもう一仕事終えたと思っている方がおられるかもしれませんが,年も替わりましたので,もう一仕事,新しいことに積極的にチャレンジする,そういう貪欲な姿勢で執務に取り組んでいただきたいと思います。
 私ども政務三役,そして法務本省そして全国の法務官署で働く約5万3000人の職員の皆さんが,そういう思いで,しっかりとスクラムを組んで,それぞれが持てる力を遺憾なく発揮することによって,初めて,国民の皆様に我々の熱意が伝わり,国民の皆様の負託に応えることができると考えています。
 皆さんの多くは「平成」の時代に採用され,職員としての人生を歩んでこられたと思います。その前に採用された方においても,そのキャリアは「平成」に積まれたものだと思います。そして今年,その時代が終わり,新たな年を迎えるわけですが,この節目ともいえる重要な一年を幸先よくスタートを切り,法務行政における新しい時代を築く,私も,先頭に立って,皆さんと一緒に力を合わせて職務に精励してまいりたいと考えています。本年も一年どうぞよろしくお願いします。
(以上)
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