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トップページ > 広報・報道・大臣会見 > 大臣会見等 > 記者会見要旨 > 平成31年 記者会見要旨 > 法務大臣閣議後記者会見の概要

法務大臣閣議後記者会見の概要

平成31年3月15日(金)

 本日の閣議においては,法務省案件として「戸籍法の一部を改正する法律案」,「民法等の一部を改正する法律案」及び「情報通信技術の活用による行政手続等に係る関係者の利便性の向上並びに行政運営の簡素化及び効率化を図るための行政手続等における情報通信技術の利用に関する法律等の一部を改正する法律案」が閣議決定されました。また,主意書に対する答弁書が1件ありました。
 続いて,私から3件報告があります。1件目は,本日,新たな外国人材の受入れに関する政令及び省令が公布されました。
 これらの政省令は,本年4月1日から施行される特定技能制度に関し,外国人本人やその受入れ機関が満たすべき具体的な基準,登録支援機関の登録に関する事項等について規定するものです。
 これらの政省令については,昨年12月28日から本年1月26日までパブリックコメントを実施したところ,国民の皆様から大変多くの御意見が寄せられたと報告を受けており,改めて感謝申し上げます。
 国民の皆様から御意見を頂いた結果,政省令を更に良いものとすることができたと考えています。
 今後も引き続き,4月1日からの制度の開始に向け,万全を期してまいります。
 2件目は,一昨日,ウズベキスタン共和国司法省のイスタモフ第一副大臣が来日された機会に,門山法務大臣政務官との間で,法務省とウズベキスタン共和国司法省の協力覚書が交換されました。
 この協力覚書は,法務分野における協力活動及び知見の交換等を通じて協力並びに相互支援の増大を目指すものです。なお,この協力覚書は,法務行政全般に関し,法務省が中央アジア地域との国の間で交わした初めての協力覚書となります。
 法務省は,「司法外交」の柱の1つとして,法務分野における諸外国との戦略的連携を推進していますが,そのツールとして,相手国司法当局と包括的な協力関係についての協力覚書の交換を推進してきました。ウズベキスタンとの協力覚書の交換は,私の着任以来4か国目ですが,これらの国々との間において更なる協力関係の強化が期待できると考えています。
 3件目は,本日,平成30年における「人権侵犯事件」の状況を公表しました。
 法務省の人権擁護機関が人権侵犯事件として取り扱った件数は約1万9千件であり,依然として高い水準で推移しています。特徴としては,「インターネット上の人権侵害情報に関する事案」が,前年に次いで過去2番目に多い件数となっています。そして,「セクシュアル・ハラスメントに関する事案」が前年比35.3%増加したことが挙げられます。
 法務省の人権擁護機関としては,引き続き,その時々の人権状況を的確に捉え,人権相談,人権侵犯事件の調査救済を通じて,被害の迅速な救済に積極的に取り組んでまいります。
 特に,児童虐待については,その根絶が政府全体の重要な課題となっており,法務省の人権擁護機関としても,「子どもの人権SOSミニレター」事業など,全ての子どもたちが相談しやすい環境の整備に取り組んでいるところであって,今後も子どもの発するSOSを見逃すことがないよう早期発見,早期対応に努めてまいります。
 また,先般,関係閣僚会議において了承された「外国人材受入れの拡大・共生のための総合的対応策」を踏まえ,人権相談における外国語対応につき,本年4月1日から,これまでの6言語から10言語によって対応できるよう拡大することとしました。
 外国人に対する差別的言動や差別的取扱い等の人権侵害はあってはなりません。外国人に対する人権擁護活動もしっかりと推進してまいります。法務省の人権擁護機関は,全ての人がお互いの人権を大切にし,尊重する差別や偏見のない社会の実現に向け,しっかりと取り組んでいますが,今後もさらにこの取組に力を入れてまいりたいと思います。

新たな外国人材受入れに関する質疑について

【記者】
 外国人材受入れ拡大に関して質問ですが,今,各地で説明会が行われていますが,今なお,技能試験などについて,関係省庁からは『検討中』,『決まり次第ホームページで公表する』といった説明が少なくないようです。こうした現状について大臣の御所感をお願いします。

【大臣】
 特定技能制度に関する説明会については,2月6日の鳥取県を皮切りに,昨日(3月14日)までに39か所で実施し,いずれの会場でも多数の御参加をいただいているとの報告を受けています。今後,全国47都道府県全てにおいて順次地方説明会を実施する予定です。
 また,本日,新たな外国人材の受入れに関する政省令が公布されたところです。説明についてもう少し分かりやすくできないかという御指摘もいただいているところであり,御理解の上で活用していただきたい制度ですから,今後も利用者目線での説明に努めていきたいと思っていますし,平易なQ&A等も作成・公表することを検討していきたいと考えています。
 試験については,関係省庁の検討状況との兼ね合いはありますが,もう少し説明ができないかというところについては,私どもも真摯に受け止めて,先ほど御指摘のあったところや皆さんからの様々な意見をいただいて,しっかりと説明をしていきたいと思っています。そのような御指摘も私個人としては歓迎していますので,様々な御指摘をいただければと思います。また,各分野所管省庁が作成すべき試験の実施要領等については,可能な限り速やかに公表・説明できるよう,法務省としても,協力や働きかけを努めてまいりたいと考えています。
 新制度の施行に向けて,利用者の方々が十分な理解を得られるよう全力を尽くしてまいりたいと考えています。

【記者】
 外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策に盛り込まれているワンストップセンターの関連です。交付金の応募が13日現在で36自治体という状況かと思います。受入れ制度の4月開始に向けて,対応が遅れてしまう可能性など,そのあたりの見込みをお伺いします。

【大臣】
 御指摘のとおり,外国人受入環境整備交付金については,公募の期限が本日までということで,これまでに36団体から申請がありました。今回申請いただいた地方公共団体については早急に御対応いただいたことに感謝申し上げます。そして,まだ公募の申請をしていない地方公共団体も,実は年度を越えてやりたいという声がかなりあります。予算措置も付随するため,年度を越えて検討してもらえないかという声についても,法務省として財務当局とも御相談した上で,適切に対応していくよう努力してまいりたいと考えています。いずれにせよ,政府の方針として約100か所のワンストップセンターの設置については,しっかりと掲げた上で,年度を越えてもやりたいという声にしっかりと答えられるようにしていきたいと考えています。
 一方で,外国人受入環境整備金の交付対象となる基準に当てはまると考えられる地方公共団体111のうち,9割を超える団体において,外国人からの相談に応じるため,既に何らかの体制が執られていると承知しています。法務省としては,交付対象の地方公共団体が交付金を活用して既存の相談体制を一元化や多言語化するなど,より充実したものとしていただくため,しっかりと支援し,相談体制を有していない団体には,早期に新設していただけるように,連携を密に取りながら,相談に乗るなど必要な協力をしてまいりたいと考えています。

民法等の一部を改正する法律案(特別養子)に関する質疑について

【記者】
 特別養子制度に関する民法等の一部改正について,昨日警察庁の統計ですが,去年の虐待が過去最多の件数となっていることについて,このタイミングで改正する意義について改めてお伺いします。

【大臣】
 この法律案は,特別養子制度の利用を促進するため,民法等の一部を改正して,養子となる者の年齢の上限を引き上げるということ,そして,養親となる者の負担を軽減する観点から,特別養子縁組の審判手続の見直しを行うというものです。原則として,養子となる者の年齢を6歳未満から15歳未満に引き上げることで,実親による監護に困難な事情がある子どもが,家庭的な環境で養育される機会がより広がるものと考えています。そういったことも含めた子どもの福祉の観点から,こういった対象となる子どもの幅が拡がるということは重要な意義があると考えています。国会において御審議いただいた上で,速やかに成立させていただくよう努力してまいりたいと考えています。

入国管理局収容施設における医療アクセスに関する質疑について

【記者】
 入国管理局収容施設に収容されている被収容者の医療へのアクセスについて質問します。東京入国管理局の総務課によりますと,平日の5時以降,土日は嘱託医がおらず,准看護師がいない場合は,職員がり病した被収容者の対応に当たるということですが,それは被収容者処遇規則第30条の点から見ても問題ではないかという声がありますが,どうお考えでしょうか。

【大臣】
 被収容者処遇規則について,医師がいる限りは被収容者が傷病を訴えた場合には診察していただき,医師が不在の場合は,准看護師の方がある程度診て,医療的措置が必要であるということであれば,外部的な対応を執るようにしています。収容施設の中で医療の確保というのは極めて大事だと思っており,限られた人員の中でできる限りのことはやっていると理解しています。処遇規則に則った取扱いを現段階ではしているものと考えていますが,被収容者の健康管理は極めて大事ですので,今後も万全を期すように図っていきたいと考えています。

【記者】
 准看護師もいないケースがあり,その場合は職員がり病した被収容者の対応に当たるとのことですが,処遇規則第30条で医師の診察を受けるというふうに定められていますが,その点はどのようにお考えでしょうか。

【大臣】
 看護師,准看護師がいない場合に職員が対応するというのは,職員が治療するということではなく,まずは本人から病状を聞き取って必要な措置をするということです。外部の医療機関に見せることが必要であるということであれば,その対応をするものと考えていますので,規則に違反するとは考えていません。もとより医師,看護師,准看護師の方が常勤するような体制あるいは人員措置をとっていきたいと考えていますが,現実問題としてそういった人員措置というのができないこともありますが,そういった場合でも,傷病で,外部に見せる必要があれば直ちに対応していると承知しています。

【記者】
 一昨日に開かれた衆議院法務委員会で,共産党の藤野議員から,入国管理局の収容施設も,刑事収容施設と同じように医療管理などの体制整備を努めるといったことに関する前法務大臣の見解について,山下大臣の意見を聞かれたときに,「私も全く同じ見解です。」と答弁されていたのですが,具体的な政策案はあるでしょうか。

【大臣】
 処遇規則に基づいて被収容者の健康管理に万全を期すという思いについては全く同じです。その中で,被収容者に関する様々な施策や運用などの改善について,法務大臣として,入国管理局に限らず,万全を期すようにという指示はしていますし,運用上改善すべきところがあれば,限られた予算・人員の中で,万全を期すように指示しています。

児童虐待罪創設・厳罰化に向けての超党派若手勉強会による申入れに関する質疑について

【記者】
 昨日,石崎徹衆議院議員らの超党派の勉強会が大臣を訪れ,児童虐待厳罰化に向けた中間決議を出しました。刑法改正などを提言する内容で,大臣も「重く受け止める」とコメントしたとのことですが,改めて受け止めをお聞かせください。

【大臣】
 昨日申入れがなされた緊急中間決議は,児童虐待の根絶に対する先生方の熱心な議論の成果であり,緊急性に鑑みてこういった中間決議を私の所に持ってきてくださったのだろうと思っています。
 児童虐待はあってはならないという思いは私も同じです。子どもたちは,この国の未来そのものです。子どもに対する虐待は,あってはならないものと認識しており,政府全体として,児童虐待の予防や発見,被害に遭った児童の保護など,児童虐待防止対策に総合的に取り組んでいるところです。
 先生方からいただいた,いろいろな論点の御指摘について,真摯に受け止めたいと考えています。御指摘のあった新たな厳罰を設けることについては,刑罰法規の構成要件は明確性が必要であり,暴行罪,傷害罪や保護責任者遺棄致死罪など,これまで処罰の対象となっていた行為との外延・境界をどうするのかというような様々な問題がありますので,新たな罰則を設けることについては,そういった様々な課題についても考えなければなりません。
 いずれにせよ,法務省としては,子どもの命を守ることを最優先に,関係機関と連携しながら,引き続き,児童虐待防止対策に全力で取り組んでまいりたいと考えています。

知財司法に関する協議会に関する質疑について

【記者】
 法務省が経済界や最高裁と一緒に知財をめぐる業界紛争を解決しようとする制度づくりに乗り出すという報道がありました。今日,初会合を開くとことですが,事実関係と,もし事実であるのであれば,法務省としての意気込みや意義をお聞かせください。

【大臣】
 本日夕方,法務省を含む法曹三者と日本経済団体連合会を含む経済界の関係者との間で,「知財司法に関するダイアログ(対話協議)」と題する協議会の第1回が開催される予定と聞いています。
 この協議会では,我が国の知財司法が,今後とも適切に紛争解決機能を果たすことができるよう,経済界の問題意識を踏まえ,知財司法分野の課題や解決策等について忌憚のない意見交換を行うものであり,知財司法の改善に向けた実務的協議の場として,大変有意義なものと考えています。私自身,以前,自民党において,知財戦略調査会の事務局長を務めていましたので,そういった場が設けられることについては大変有意義だと考えています。
 本日が第1回の協議会であり,まずは知財司法に関する課題や取組についての意見交換を行うと聞いていますが,今後の議論の見通しというのは,今後決まるのであろうと思います。
 私の受け止めとしては,関係者による実務的協議の場と認識していますが,今後の司法制度の在り方の検討にもいかされるように,活発な意見交換がなされることを期待しています。
(以上)
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