法務省

文字の大きさを変更する

拡大する

標準に戻す

色変更・音声読み上げ・ルビ振りを行うアクセシビリティツールを利用するかたはこちら

平成21年 > 法務大臣閣議後記者会見の概要(平成21年1月23日(金))

法務大臣閣議後記者会見の概要(平成21年1月23日(金))

平成21年1月23日(金)  

 

おはようございます。

昨日,留学生等の受け入れに関しまして,法務大臣の私的懇談会である「出入国管理政策懇談会」,これは,座長が木村孟大学評価・学位授与機構長ですけれども,この懇談会から報告書「留学生及び就学生の受入れに関する提言」を受け取りましたので,御報告を申し上げます。

報告書は,「留学生30万人計画」の実現に向けた出入国管理行政の在り方について,出入国管理政策懇談会で累次にわたる会合を経て,とりまとめられたものです。

報告書では,留学生の適正・円滑な受入れのため,教育機関は適切な入学選抜や在籍管理を行い,一方,これを前提に入国・在留審査においては,提出書類の大幅な簡素化と審査期間の大幅な短縮を図ること,また,留学生の卒業後の就職支援について,在留資格変更申請に関して柔軟に対応すること,提出書類の見直しにより企業側の負担軽減を図ること,卒業後の就職活動期間を1年程度に延長すること,また,教育を受ける活動について,在留資格の区分をなくし,在留資格すなわち「留学」と「就学」の一本化を図ること,などが報告をされています。

今後,法務省としましては,御提出いただいた報告書の内容を踏まえまして,留学生等の適正・円滑な受入れについて検討を進めてまいります。

【出入国管理政策懇談会からの提言に関する質疑】

Q:今回の提言内容というのは,留学生の在留期間の延長とか,審査の迅速化とか,留学生にとって少しでも魅力ある国になるようなそういう提言がいろいろと行われていると思うのですが,今回の提言を御覧になった感想と,政府の「留学生30万人計画」にどう結び付けていきますか。

A:まず感想ですけれども,留学生の受入れは,科学技術産業等の国際協力の維持あるいは向上や,人材育成を通じた国際貢献,人的ネットワークの形成による相互理解,友好関係の進化,また,国際的な視野を持った日本人の育成にも寄与するもので,積極的に推進していきたいと考えているところです。御提言は,まさにこういったことについて,「その方向でどんどん進めよ。」という激励を込めた意味の御提言と承っています。法務省としては,今回の提言に含まれている内容を実現することによって貢献したいと考えていますが,いくつか挙げますと,留学生の入国在留審査の際に適切な在籍管理を行っている教育機関からの申請については,提出書類の大幅な簡素化と審査期間の短縮を図ることで,留学生の負担を軽減したいと考えています。また,留学生の卒業後の就職支援として,卒業後の就職活動の期間を現行の180日から1年程度に延長することによって,留学生を我が国へ迎え入れるための一助となるようにしたいと考えています。更に,在留資格「留学」と「就学」と分かれていますけれども,これを一本化することで,日本語教育機関から大学に進学する場合の在留資格「就学」から「留学」への在留資格変更許可申請を不要としまして,在留資格「留学」の在留期間を伸ばすなどして,留学生を安定的に勉強できるようにしたいと考えています。こういった施策を進めまして,御提言の趣旨を生かしてまいりたいと考えています。

Q:就学生に関しては,以前,だいぶ前のことですけれども,不法就労の温床になるというような指摘もあったかと思うのですが,そういう懸念もまだ一部にあると思うのですけれども,その中で一本化するということで,それについてもう少し伺いたいのですが。

A:まず一つは,確かに在留資格の「就学」に係る不法残留というのは,かつて随分多かったと思います。しかしながら,近年,そういった在留管理の徹底などから随分減少傾向にあって,そしてまた,それ以上に先ほど申し上げたように,やはり良質な留学生をたくさん受け入れるという意味において,「就学」から「留学」という,要するに高等学校,専門学校と大学を区分することによって,こちらでの学業が若干やりにくい状況を改善するということの方が意義があるという判断によりまして,この一本化の方向を目指しているところです。

Q:これまでの政策の中で,日本に留学する,特にアジアからの留学生がかなり減っていて,入国とかが厳しいということの背景があって,日本以外の国を目指す動きが強まっていて,日本の魅力が薄れているという指摘が出ているのですが,今後,留学生を受け入れるに当たって,大臣としては,どんなふうに留学生を受け入れていくべきかという考え方があったら教えてください。

A:私は,去年,4人の日本人がノーベル賞を同時受賞したということもありますし,また私自身,そういった科学技術分野にいましたけれども,日本の,特に歴史文化とかそういったことも,いろいろな他にない面があると思いますけれども,特にそういった科学技術分野では,世界の中で,今なお隆々たる地位を占めていると思っています。一番大きな障害は,やはり言葉だと思うのです。世界の中で,日本語をしゃべる人は,せいぜい2億人もいないでしょうから,やはりそういう意味において,言葉というのがすごく日本で勉強する場合の一つのマイナス面になっていると思うのです。ですから,そういう意味において,最近,だいぶ普及してきたようですけれども,例えば,大学で英語を第一言語として教育をするとか,そういったことが,非常に意義のあることではないかと思っています。

【消費税増税に関する質疑】

Q:政府の財政改正法案が,今日,閣議決定の見通しとなりました。焦点だった消費税増税については,準備と実施について2段階に分けるような形での決着となったのですが,今回の決着をどう評価されますか。

A:2段階に分けるかどうかはともかくとしまして,総理が一貫して言ってますことは,結局,機が熟せば2011年以降いつでも税制改正ができるように法律的準備を進めておくと,こういうことであると思うのです。いずれにしても,社会保障費の少子高齢化に伴う伸びなどを考えますと,安定的な財源というのは消費税しかありませんので,これは,やはりいずれかの時点で,きちんと実現することが,責任政党あるいは政府としての責務だと思いますので,それが1つの道しるべが示されたということは極めて意義深いことであると思っています。

Q:今回の内容というのは,いつ引き上げるかという,引き上げの時期の明記はされていませんが,それは反対派の造反予備軍の方々に配慮して,玉虫色の決着というような評価もされていますがいかがですか。

A:それは機が熟せばと先ほど申し上げましたけれども,やはりその前提として,全治3年の今の不況から脱出して諸条件が整った段階でということですから,別に2段階ということではなくて,もう2011年からいつでも税制改正というのはできるということが1番のポイントだと思いますから,そういう意味において,2段階かどうか分かりませんけれど,私は趣旨が十分生かされた附則であると思っています。

Q:特に総理の意向から後退したというような印象はお持ちではないですか。

A:ずっと一貫して主張されていることに沿った決着であると思っています。いろいろとそれに対する御批判などもあったようですけれども,そういった方々も,これをもって了解していただいたということで,さすが責任政党であるなと思いを強くしたところです。

【公訴時効制度の検討会に関する質疑】

Q:昨日,公訴時効についての勉強会が開かれたと聞いていますが,これについて,どういうことが行われたのでしょうか。

A:省内の勉強会ですので,その詳細は差し控えさせていただきたいと思いますが,昨日の勉強会は,初回でしたので,まずは基本的な制度の趣旨の理解や諸外国の状況などについて確認をしまして,認識の共有を図ることをまず第一としました。以前も申し上げましたけれども,あまり予断をもって臨むのではなくて,このテーマについての論点の洗い出しということを,まずは第一目標にして検討を進めてまいりたいと思います。

Q:この間も少し質問が出ていたのですけれども,メドみたいなものはありますか。

A:メドは,その結論をもってどうこうということも,まだ今後の課題ですけれども,一応のメドは,今年度末ということをメドにして検討したいと思っています。つまり3月末です。

Q:これに関連しまして,いわゆる現在ある時効の制度について,特に重要事件についてですけれども,大臣御自身は,どういうふうにお考えですか。

A:以前も申し上げましたけれども,私も今,被害者の心情とか,一般的に言うと,時効によって全て終わってしまうという状況に,一人の人間としては,いささか疑問を感じています。それと,やはり科学技術の進歩なども考えますと,やはりこの時点で,この問題について,客観的,科学的,合理的に見直してみるということも,極めて意義があることではないかと思って,指示をし始めたわけですけれども,そうは言っても,法律の全体の整合性とか,いろいろなことから一朝一夕にいく問題ではありませんので,そこのところは,あまり予断を持たずに,虚心坦懐に,理性的に検討を進めていきたいと思っています。

Q:殺人犯の時効による件数が,年々,増加傾向にあるということも,理由のうちにあるということですか。

A:いろいろな総合的な理由のうちには,含まれているかもしれません。

【生体認証審査をくぐり抜け入国した事案に関する質疑】

Q:先日,韓国から来ていた女性が,8月に摘発されて国外退去され,韓国で逮捕されたのですが,日本側と韓国側との連携という点について,この何ヶ月,もうちょっと早く,例えば,情報交換なりをしていたら,ひょっとして,女性の周辺のブローカーなどの解明ももうちょっと早く進んでいた可能性もあるかと思うのですが,その辺りはどのようにお考えでしょうか。

A:韓国における逮捕容疑は,我が国への入国に使った韓国旅券を偽造した公文書偽装であると承知をしていますけれども,この韓国人については,所定の手続きに従って韓国政府に情報提供はしていますが,個別案件の詳細は,差し控えたいと思います。

Q:最近は,もちろん情報提供をされていると思うのですが,8月以降,いつされたというのは,お答えしていただくのは可能ですか。

A:私は知りませんが,報道されてからではなくて,所定の手続きによる情報提供はしていると報告は受けています。

 

(以 上)

ページトップへ