法務大臣閣議後記者会見の概要(平成21年10月9日(金))
平成21年10月9日(金)
おはようございます。
【補正予算に関する質疑】
Q:補正予算の見直しについて,要請されていました執行停止額の上積みの報告の期限が今日となっています。先日の会見で,ぎりぎりまで削ったというお話でしたけれども,更に削減できたのでしょうか。今日報告される中身についてお尋ねします。
A:中身につきましては,また全体として取りまとめをするということですので,私から中身について御報告をする状況にはありませんが,ぎりぎり,先般も申し上げましたような状況でした。何とか,何かないかということで,本当に改めてぎりぎりの精査をさせていただいて提出をするという状況です。
【各省政策会議に関する質疑】
Q:来週開かれるというお話でした各省政策会議の日程とか,テーマとか,現段階で決まっていましたら教えてもらえますでしょうか。
A:今,副大臣の下で検討をしていますが,おおよそ来週の後半には開催をしたいということで調整を今,続けているという状況です。内容については,まずは初めてということになろうかと思いますので,会議の持ち方,これをきちっと決定をするということと,それから今の補正予算の御説明と言うのでしょうか,ほぼそういう内容になろうかと承知をしています。
Q:いろいろな政策課題と政策会議との関係について確認させていただきたいのですけれども,例えば夫婦別姓の問題とか,そういった法務省の抱えている課題について,政策会議でも議論していくのでしょうか。先ほどの大臣のおっしゃり方は,補正予算についての説明をするということでしたけれども,政策決定はあくまで政務三役というような形で切り分けをされるのか,その辺の政策会議の性質というものについては改めてどのようにお考えでしょうか。
A:基本的に指示をいただいているのは,政策会議が何か決定をするということではなくして,政務三役できちっと方向性を決定するということでやるようにという,そういう形態を指示されていますけれども,一定の政策,こういうものを是非これから進めていくということになれば,政策会議の場にもそれを提起をさせていただいていろいろな意見あるいは考え方,そういうものを聞かせていただくということは当然なのではないかなと思っています。
【光市母子殺害事件に関する質疑】
Q:山口県光市の母子殺害事件の被告である元少年の実名を記した単行本が7日に一部の書店に並びました。それについての大臣の受け止めと法務省として現段階で何らかの対応をとる予定があるのかどうか,それについて教えてください。
A:私も大変難しい問題であると承知をしています。少年法の規定等もあります。しかし,大変社会的に重い課題でもあります。よくそこを受け止めながら,考えていきたいと思いますが,現在は仮処分の裁判中ですので,その推移も見ながら,必要なことがあれば,対処していくという状況です。
Q:大臣は必要なことがあれば法務省として対処するとおっしゃられたのですけれども,現時点で法務省として対処すべき必要な点があるとお考えなのか,現時点ではそのようにはお考えではないのか,その点はどちらなのでしょう。
A:今裁判中ですので,その状況,そういうことも踏まえて,また必要があると判断すれば対処するということになります。今,現在何か決めているということはありません。
【死刑制度に関する質疑】
Q:大臣は,御自身が死刑制度に反対の立場をとられているとお聞きしていますが,その御自身のお考えを今後の法務大臣としての職務にどのように反映させていきたいと思っていますか。
A:これは個人的な私の,そういうことを考える皆さんと一緒に活動してきたということはあります。ただ法務大臣の職責ということも承知をしています。大変重い刑罰でもあります。人の命にかかわるということで慎重に対応していきたいと考えているということです。
Q:日本では死刑に対する国民の支持が80パーセントほどあるとお聞きしているのですが,そのことによって死刑執行の命令書にサインする,それに対する国民からのプレッシャーのようなものはお感じになっていらっしゃいますか。
A:それは,コメントする状況にはありません。
【ロースクールに関する質疑】
Q:最近新司法試験の合格者の発表もありまして,若干人数が減っているというようなこともあったのですが,従来もともと7割,8割を合格させるということが3割くらいになっているという現状で,ロースクール生にとっては,当初の予定と違うのではないかというようなことがまず1点と,ロースクール間の非常に格差が起きていて,例えば半分以上の合格率を出すところもあれば,合格率が2パーセントしかないような,いわゆる下位ローという,下位ロースクールと言われるところがあるのですが,そういうようなところがありまして,ちょうどこの前民主党の政策チームが,定員削減をすべきであるという,そういうことを取りまとめたという報道もありましたので,現状のロースクール制度について,どのようにお考えになっているのかお伺いしたいのですが。
A:今のロースクールの現状については,私もいろいろな状況を知らせていただいて承知をしています。ただこれは,法曹養成,そしてロースクール,大きく法律で制定をし,そして閣議決定などをもって,その方向性を示してきたという背景もありますので,直ちにその目標を転換をするというところに至っているものではありません。ただ大変大きな課題でもあります。少し長期な形で検討をしていかなければいけないのかなと思っています。少なくとも各ロースクールにおいて,できるだけ教育の内容を充実をしていただくということはお願いをする必要が現段階ではあるのかなと思っていますが,少し長いスパンで考えなければいけない問題だと思います。ただそうは言っても,ロースクールで学んでいる方にとっては切実な問題であるということも私も十分承知をしていますので,そういうことを念頭に置きながら,文部科学省の皆さんともいろいろと今後相談をさせていただきたいと思います。
Q:民主党が定員削減の提言をしていこうという方針のようなのですが,そのことについてはどうお考えでしょうか。
A:それは私も一つの考え方というか,御意見だと思います。ただそれを直ちに,かなり検討しなければいけないということもあろうと思いますので,それは重要な御意見ということで受け止めさせていただくということです。
【民事法律扶助制度に関する質疑】
Q:日弁連が大臣の方に要望も出されているようなのですが,今年度利用者が急増して,予算がもしかしたら足りなくなるかもしれないという状況で,今後利用制限ですとか,そういった問題も出てくるのではないかという懸念もあるようなのですが,大臣としては財政上の措置ですとか,そういったことについてのお考えというのはございますか。
A:この民事法律扶助について,申請件数が大変数値が上がっていると承知をしています。たぶんこれは社会状況等の変化というのが根底にあるのではないかなと思っていますし,それからやはりこれは大きく考えると,多くの皆さんの生活の最も根幹を支えるセーフティネットの担保措置ではないかとも思っています。なかなか大変な財政状況でもありますし,そして政府全体として新しい施策にどれだけの財源をとれるかということもあります。ただこれだけひっ迫をしている,それから来年度もかなり増加をするのではないかということを承知をしていますので,是非多くの皆さんの生活の根底を支えるというところを本当に崩すことのないように努力をしていきたいというのが私の率直な気持ちです。
【参議院補欠選挙に関する質疑】
Q:参議院の補欠選挙が,静岡と神奈川で始まりました。神奈川は大臣の御膝元でもあるのですが,両選挙区とも民主党の候補が立候補されています。勝利に向けたお気持ちと言いますか,御決意をお伺いしたいのですが。
A:鳩山政権がスタートいたしまして,大変皆さんから御支持と御期待をいただいていると,そういう中で言わば最初の選挙で,最初の皆さんからの評価をいただく機会ということになるのだろうと思っています。そういう意味で是非皆さんからきちっと期待等を込めた評価をいただければと思いますのと,それから参議院ということになりますけれども,政権をより一層力強く,そしてまた皆さんの御期待に応え得る政策実現をしていくというためにも,この議席をきちっと確保して,そして力強く前進ができるように,是非私も願って頑張っていきたいと思っています。
【国会法改正に関する質疑】
Q:法制局長官や政府参考人の国会答弁を禁止すべきだということを小沢幹事長がおっしゃっているのですが,それについて大臣のお考えはいかがでしょうか。
A:それはこれからその内容をきちっと受け止めて,どう対応していくかということをまた政務三役などとも検討していきたいと思っています。
Q:大臣は禁止すべきだというお考えですか。
A:それに伴ってのいろいろな課題もあろうかと思いますので,少し検討させていただきたいと思います。
Q:もし禁止するとなれば,国会答弁は政府参考人とかができなくなるのですけれども,それに対する支障が出てくると思うのですが,それについてはどのようにお考えですか。
A:支障が出てくるかどうかというのは,にわかには申し上げられません。それぞれの責任が大きくなると,もともと政治家がきちっと考え方をお答えをするというのが本来の筋であろうと思いますけれども,いろいろな詳細について,全てお答えをするということになれば,確かに負担等が大きくなるということは現実にはあるかも知れません。
【ウィニー裁判に関する質疑】
Q:昨日,ウィニーというインターネットで使うソフトについて,著作権侵害幇助の違反ということで起訴されていた人が大阪高裁で逆転無罪という判決が出たのですけれども,そのことについてどう思われるのかというのが1点と,より広くインターネット上における著作権保護と表現の自由及び流通の自由との兼ね合いについてどうお考えかお願いします。
A:個別の今回の判決につきましては,裁判所の御判断ということですので,コメントすべき立場にありません。御指摘の問題は,大変難しい問題だろうなと思います。表現の自由ということもあり,もう片方ではそれぞれの権利ということもありますので,また少し勉強を重ねさせていただきたいなと思います。
【夫婦別姓に関する質疑】
Q:大臣は法制審議会の答申は尊重したいという趣旨の発言をされましたけれども,別姓を選んだ夫婦の子供の姓に関して,法制審議会の方は複数の子供の場合は統一を求めて,民主党の議員立法の方は必ずしも統一は求めないというスタンスだと思うのですが,それについての調整はどのようにお考えでしょう。
A:ここは,最終的には,いろいろな御意見を改めてお聞きをするなりして,ただ基本は法制審議会の答申というのがいろいろな立場からの意見を集約をした結論であろうと思いますので,よりこういうふうにとか,あるいは更にこういう問題をということはいろいろあることも承知をいたしていますけれども,基本は法制審議会の答申ということがベースになるのではないかと私は認識をしています。
Q:政府の夫婦別姓に関する世論調査というのは,2006年の終わりころにしたのが最後ではないかと思うのですが,法制審議会の答申からも13年くらいが経ちます。それで社会状況もある程度変化していると思うのですが,改めて政府として世論調査のような形で今の現状の国民の意見を聞こうというお考えはありませんか。
A:これは,世論調査という形がよろしいかどうかはありませんけれども,直近のいろいろな皆さんの御意思はできるだけ私も聞かせていただく,何か対処していきたいとは思います。なかなか世論調査となりますと,少し時間もかかることになろうかと思います。なかなか数字で本当にうまく出てくる課題かどうかというのもあります。そういうことを踏まえながらも,できるだけ多くの皆さんがどのようなことを求めているかということはできるだけ聴取をする機会を作っていきたいとは思います。
Q:その場合は,世論調査以外の手段となると例えばどんなものを想定されているのでしょう。
A:一番分かりやすいのは国会で御議論をいただくというのが分かりやすいのかなとは思いますけれども,他の手法も私なりにまた考えていきたいとは思います。
【移民問題に関する質疑】
Q:移民と移民労働者について,日本の政府はどうやってその状態を緩和するのですか。
A:これは,政府全体の課題であろうと承知をしています。これについて,今新しい政府として明確にこういう方向だということは決定はされていません。今後議論をしなければならない問題なのだろうと思っています。
(以 上)