法務大臣閣議後記者会見の概要(平成21年10月20日(火))
平成21年10月20日(火)
おはようございます。
平成19年11月から全国の空海港において,個人識別情報を活用した入国審査,いわゆるバイオ審査を実施しているところですけれども,これと同時に出入国審査の簡素化・迅速化を目的に,成田空港に自動化ゲートを設置しています。自動化ゲートは,東京入国管理局,成田空港支局等において事前に登録をしていただくと,出国・入帰国時に専用レーンを使用することができるものですから,審査のための待ち時間が短縮をされるということになります。出張・旅行等で頻繁に海外に行かれる方にとっては,便利であろうかと思いますし,空港における利便性が高まるものと承知をしています。そこで,法務省としては,自動化ゲートをこれまで以上に利用していただきたいと考えまして,利用のための登録を希望される企業等に入国管理局の職員が出向きまして事前に登録手続を行うということにしたいと思います。希望される企業等におかれては,是非,入国管理局あてに御連絡をいただければと,こう考えていますのでよろしくお願いします。なお,この登録におきましては,20人以上の希望者がおられる企業等を対象としています。また,当面の間は,関東1都7県からの希望ということに限らせていただきます。できれば更に広く拡大をしていくことができればと思いますが,当面,この範囲でやらせていただくということになりますのでよろしくお願いいたします。
【自動化ゲートに関する質疑】
Q:希望される企業等ということは,企業以外にも団体とかいろいろなところを含むということなのでしょうか。
A:そうですね,そういうことです。
Q:ホームページでも募集されるということなのでしょうか。
A:はい。
Q:これが平成19年に導入されるときに,生体情報を一生涯保存するということで,非常に問題になった件が多々あったと思います。自己情報のコントロール権の問題もあったと思うのですが,そのことはクリアした上で,今回のような働きかけになったのか,それから,こういう働きかけを今しなくてはいけない理由というのを伺いたいのですけれども。
A:問題点は,全て何も問題はないかということになれば,常に生体情報についての管理とか,あるいは個人情報の保護とか,そういうことは今後とも,やはり常に念頭に置いていかなければいけないと思っています。今,大きな問題ということではありませんけれども,そこが基本であろうということは,私も変わらず認識をしています。今ということですけれども,これは,必ずしもできるだけ自動化ゲートを活用をいただくように,非常に待ち時間とかがありますので,そういう意味では,こういう形でできるだけ登録をしていただいて,そして,待ち時間をスピーディに,そしてまた,利便を図っていくことができたらということで,こういう体制ができたものですから,是非,皆さんに活用いただこうということです。
Q:それは自動化ゲートに登録される方が少なかったからという理由ではないのですか。
A:必ずしもそういうことではありません。
【提出法案に関する質疑】
Q:臨時国会がまもなく始まりますけれども,法務省から,裁判官とか検察官とかの給与法以外で,国会に提出されることが決まっている,あるいは提出を目指している法案があれば教えてください。
A:給与法ということに御指摘をいただいていますが,もう一つ裁判官の育児休暇の法案があります。これも一般職の法案に併せまして,一方の配偶者が育児休暇をとっているときでも,もう一方の配偶者が育児休暇をとることができると,こういう内容のものですが,これ以外には予定はしていません。
【取調べの可視化に関する質疑】
Q:前政権時代の政府は可視化という言葉をほとんど使われてこなかったように思うのですけれども,千葉大臣になられてから可視化という言葉が頻繁に使われるようになっています。日弁連は,可視化ということは「全過程の録画」と定義していますけれども,大臣が可視化という言葉を使われるときも,「全過程」という意味で使われているのか,単に「録音・録画」という意味で使われているのか,その点教えていただけますでしょうか。
A:私が申し上げているのは「全過程の録音・録画」ということが基本です。
Q:全面可視化という表現をされるときもありますけれども。
A:使い方を今後明確にさせていただくように努力をしたいと思いますが,「全過程の録音・録画」と,「全面可視化」と申し上げているときはそういう趣旨で私は申し上げているということです。
Q:単に「可視化」とおっしゃるときも,「全過程」という意味で使われているということでしょうか。
A:それが今回のマニフェスト等でも基本ですので,そういう趣旨で使わせていただいていると御理解いただければと思います。
【就任1か月を過ぎての質疑】
Q:大臣就任して1か月が過ぎましたが,この間,マニフェストを実行するということをおっしゃってきているわけですけれども,就任1か月を振り返って,自民党政権から民主党政権に政権交代が起きたのですが,その1か月間,御自身の大臣としての仕事をやってみて,率直にどのような御感想があるでしょうか。
A:1か月ですので,本当にあっという間に経過をしたというのが実情かと思っています。ただ,この間に補正予算あるいは概算要求という形で,かなりこれからの予算編成の在り方,あるいはどこに重点を置いて,そしてできる限り,法務省はあまり無駄とかいうところがないものですから,ただ優先順位をどうつけていくか,そして効率的に予算を使っていくかというようなことに私たちも改めてその方向性をつけられたのではないかと思っています。これからマニフェストで掲げて実行しなければいけないこと,勉強会,検討会等も,立ち上げるところまでまいりましたので,是非着実に,いよいよこれからいろいろな検討を進めていきたいと思っています。
【参議院の補欠選挙に関する質疑】
Q:今日,鳩山総理大臣が神奈川と静岡に応援に入られる予定だと思うのですけれども,大臣も週末,神奈川の方で応援なされたと伺っているのですが,神奈川について現在の選挙戦の状況と,応援に立たれて実際にどういう手応えであったか,そういうことをお聞かせください。
A:なかなかどこまで手応えというまでには,私だけの感覚では申し上げられませんけれども,かなり期待とそして頑張ってほしい,こういう声が私も非常にいただいていますので,良い結果を出すことができるのではないかと期待をしているところです。
【ハーグ条約に関する質疑】
Q:先週の金曜日に,アメリカのルース大使以下8人の大使の表敬訪問で,まだ日本がハーグ条約に未加盟であること,子供の親権問題とか,国によって文化が違いますし,いろいろ難しい問題だと思うのですけれども,国際結婚後,離婚した子供の親権を巡るこの問題について,大臣のスタンスとしては,積極的に前向きにこれは外務省のことですが批准も含めて,また,国内法の整備を含めてということでお考えなのか,それとも慎重に対応されるというお考えなのか,その辺りはどうなのでしょうか。
A:今お話がありましたこのハーグ条約,親権そのものの問題ではないと私は理解をしていますけれども,非常に関心とそれから重要な課題であるということは認識をしています。外務大臣等も重く受け止めておられると聞いていますので,是非,外務省等とも緊密な連絡をとりながら,日本の国内の法制度や,あるいは家族の関係,在り方,そういうことも考え,念頭に置かなければなりませんので,いろいろな角度から検討をしていきたいと思っています。
【オウム真理教に関する質疑】
Q:昨日,オウム真理教の関係で,各自治体の代表の方が改めて団体規制法の存続並びに評価ということで要望があったかと思うのですが,期限が今年の末に迫っているということで,当初法案自体に表現の自由をかなり制約するのではないかとか,問題点を指摘されていたかと思うのですが,大臣御自身の法律についての考え方,見直しについて,どんな姿勢で臨まれるかということを教えていただきたいのですが。
A:今,団体規制法が一つの効果をもたらしているということを私も理解をしています。そういう観点に立ちまして,いただいた御要請なども受け止めつつ,今,公安庁の方で,この見直し,あるいは延長とか,これについて最終的な詰めをしていただいていますので,それをきちっと見守ってまいりたいと思っています。
【郵政見直しに関する質疑】
Q:今日の閣議で,郵政改革の基本見直しについて了承されたと思うのですけれども,西川社長が辞任するということを伝えているということを報道されていますが,政府の一員として,郵政改革についての御見解をお聞かせ願えますでしょうか。
A:これについては,私もあくまでもこれは国民の暮らし最優先ということから考えたときに,これだけのユニバーサルサービス,そして多くの地域の皆さんの利便,こういうものをやはり大切にしながら郵政の在り方というのは考えていくことが良いのではないかと思っていますので,この今日閣議決定された内容をこれからきちっと着実に進めていくことができたら私は何よりだと思っています。
Q:政府の中から西川社長が辞めるべきだという声もありますけれども。
A:私が言うべきことではないかと思います。多分それは,社長御自身がいろいろとお考えになられることではないでしょうか。
【政策会議に関する質疑】
Q:先週,第1回目の政策会議が行われたと思うのですけれども,加藤副大臣からいろいろ報告を受けていると思うのですが,その1回目を受けての所感と,また,明日も予定されていますけれども,明日の議題などもあれば教えていただけますでしょうか。
A:政策会議,それぞれにとって,スタートしたということなので,まだ,どうしていくのかとか,あるいはどんな運びでいくのだろうかという,それぞれいろいろな考え方をお持ちであるということも分かりました。それからどんな政策にそれぞれ議員の皆さんが関心をお持ちかということも垣間見えたという感じがいたします。是非,この政策会議を通じまして,それぞれの議員の皆さんとも十分な意見,意思疎通をして,そして法務行政,しっかりと進めてまいりたいと思っています。また,明日は,提案する予定の法案などについての御説明とか,あるいは概算要求の内容についての御報告をし,御意見をいただくというようなことになろうかと承知しています。
【在留特別許可に関する質疑】
Q:10月6日の記者会見で,在留特別許可のガイドラインと長期非正規滞在者の難民申請者の収容の問題について質問したのですが,その後検討されるというお話だったのですけれども,今,実際,収容が長期化して,非常にひどく体調を壊している方もいらっしゃいますし,これから在留特別許可の在り方を見直すという,そういう流れもあったと思うのですけれども,この今の状況について,再度御検討されたり,政策会議等で,検討したり,今後の入管制度を見越した上で,在留特別許可のガイドラインの運用の在り方を見直すといったような,そういうお考えというのはお持ちでしょうか。
A:今,いろいろな御意見をいただいていますので,実情と言いますか,そういうものを,今,いろいろな形で把握をさせていただいているという状況です。それに基づいて,何か対処すべきことがあれば,当然のことながら検討してまいりますし,まだ実情を,私もいろいろな角度で把握をさせていただいている段階です。
Q:では,2週間前に同じ質問をさせていただいたのですけれども,前にお伺いしたとき以上に進展したということはないということでしょうか。
A:そんな簡単に進展はしていません。調査を進めているということは,進んでいるという意味です。
(以 上)