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平成21年 > 法務大臣閣議後記者会見の概要(平成21年10月23日(金))

法務大臣閣議後記者会見の概要(平成21年10月23日(金))

平成21年10月23日(金)

 

おはようございます。

私の方から2点御報告をさせていただきたいと思います。法制審議会への諮問事項について2件です。10月28日の法制審議会において,民法の債権関係の規定の見直しについて諮問することにいたしました。債権関係の規定の中心となるのは,さまざまな契約に関するルールということになりますが,これは明治29年の制定以来,全般的な見直しが行われていません。社会・経済の変化に対応するための見直しが必要になってきているということで,諮問をさせていただくということになりました。また,民法制定以来110年あまりの間では,膨大な数の判例法理が形成されていますので,国民の日常生活にも密接にかかわる契約に関するルールを国民に分かりやすいものとする判例法理等を踏まえた規定の明確化を進める必要もあると考えています。そこで,民法のうち債権関係の規定の全般的な見直しを行うために,来る28日の法制審議会において諮問させていただくことにしたものです。

もう1点は,同じく28日の法制審議会で,凶悪重大犯罪の公訴時効の在り方等に関して諮問をさせていただきます。近時,公訴時効制度については,被害者の御遺族の方々を中心といたしまして,殺人等の凶悪重大な犯罪について見直しを求める声が大変高まっています。この種事犯においては,公訴時効制度の趣旨が当てはまらなくなっているのではないかとの指摘もされています。法務省においても,国民の皆様からの御意見募集や被害者団体等からの意見聴取を行うなどして検討してまいりましたが,凶悪重大犯罪の公訴時効制度の在り方等を見直す必要があるのではないかと考えられますので,公訴時効の見直しの具体的在り方について,御審議をいただくために,来る28日の法制審議会において諮問することにさせていただきました。

【公訴時効に関する質疑】

Q:法務省の勉強会が今年7月にまとめた報告書では,人の命を奪った生命侵害犯のうち,法定刑の重い者については廃止と,より軽い者については延長という一定の方向性を示されたわけですが,今回の諮問はそういった方向性に踏み込まない形になっていますけれども,その理由をお聞かせください。

A:これは一つの方向性をお示しして諮問をするということではなくて,非常に幅広いいろいろな御意見があります。そういう意味では,これまでの検討に加えまして,種々の意見なども聴取をいただき,あるいは多角的な検討を加えていただいて,法制審議会の場では自由闊達に御議論をいただこうということです。そういう意味で特段の内容を示すことなく諮問をさせていただいたということです。

Q:民主党の政策集で,検察官の請求によって裁判所が公訴時効の中断を認めることを検討すると明記されていますけれども,この方針があるために,法務省の最終報告書の方向性に乗ることができなかったのかなとも思われたのですが,その点についていかがでしょうか。

A:特にそういうことではありません。ただ,この間も,法務省で検討してきた重大犯罪について時効を廃止するという一つの考え方もあり,それから時効を中断するというやり方はどうかという意見もあり,あるいは見直さなくても良いのではないかという意見もあったり,まだ多様な意見がありますので,そういうことも十分一つの材料にしていただきながら,忌憚のない議論をいただこうということです。どれがあったので,こういう形になったということではありません。

Q:そうしますと法務省が7月に示された方針と,それから民主党が示している方針,これは法制審議会の議論の中でどんな位置付けとしてとらえられているのかというのが1点と,見直すこと自体,諮問に見直す必要があると明記されているので,大臣御自身も見直しの必要は感じていらっしゃると思うのですが,廃止ということについては,まだ白紙だという理解でよろしいのでしょうか。

A:法務省で検討を続けてきた,これも考え方の一つとして参考いただけるものだと思いますし,それから時効の中断ということもまたこれも一つの考え方の参考にしていただけるものだと思いますが,必ずしもそれにこだわることなく,自由にいろいろな闊達な議論をしていただいた方がよろしいのではないかと,こういうことです。

Q:廃止についても白紙ということになるのですか。

A:基本的には,廃止というか見直すということが諮問の方向ですので,これだけいろいろな御議論がある中で,見直しということについては,一定の方向を私も持っているところです。

Q:白紙と理解してよろしいのですね。廃止するかどうかを決めていないということです。

A:廃止ということについては決めていないということです。

Q:被害者遺族に関係する方たちは非常に固唾を飲んで見守っていると思うのですが,審議の目途と言いますか,いつごろまでというお考え等ございますか。

A:本当にこれは被害者遺族の皆さんなども何とか早い解決をという思いを持たれていらっしゃると思いますし,それからそのほかにも非常に関心も持っていただいているということでもありますので,諮問して十分に御議論いただこうという今これからの段階ですので,いつまでという確たることは申し上げられませんけれども,私の気持ちとしてはできる限り早く,しかも十分な御議論をいただいて御答申をいただければと思っています。

Q:民主党の案があって,法務省の前の案があって,大臣御自身が政治的な判断をしてから諮問をするというやり方もないではないと思うのですが,この時点でそういう判断をせず,専門家に議論を委ねるという形だと思うのですが,そういう判断をされた理由は何かということと,法制審議会,当然その人選によって,議論の方向性も変わってくることもあるかと思うのですが,大臣御自身は人選について何か御注文をなされたりする気持ちはあるのでしょうか。

A:いろいろな法制審議会への諮問のやり方があると思っていますが,この問題については,これまでにない問題について御議論いただくということになります。そういう意味ではいくつかのこれまで真剣に議論いただいた,そういうものも御提供したり,あるいは参考にしていただきながらも,むしろ改めてというかそれぞれの自由な思いも御議論をしていただく方がよろしいのではないかということで,特段私なりの一定の判断や方向性を示すことなく諮問させていただくということにいたしました。人選については,何かに偏ることなく適切な幅広い御議論をいただける,そういう人選をということで私も承知をしております。

Q:特に大臣からは注文とかはされる御予定はないということですか。

A:今申し上げたことに尽きると思います。

【債権法に関する質疑】

Q:先ほど110年ぶりとおっしゃっていましたとおり,企業活動も変わり,消費者関係の活動も変わってくるわけですけれども,今回の改正の諮問で期待されること,ありますでしょうか。

A:これだけ社会の経済情勢も大きく変わり,あるいは今お話があったように消費者に対する保護と言いましょうか,そういうことにも大変注目が,関心が高まっていると,それから契約関係も国際的な状況もありますし,非常に複雑多岐に渡るようないろいろな取引関係があるという状況ですので,やはり時代に即応した,それから国際的な関係にも十分対応し得る,そしてきちっと保護されるべき者もきちっと保護されるというやはり国民の経済活動の基本に立った見直しが御答申をいただけるように期待をさせていただいています。

【資産公開に関する質疑】

Q:今日,閣僚の資産公開ということですけれども,大臣自身が発表された資産について,どう感じていらっしゃいますでしょうか。それと,現行の資産公開制度についてどう思われているのか,2点お聞かせ下さい。

A:自分のを見てたいしたことではないな,ごく普通の資産状況かなというのが率直な感想です。資産公開についてはやはり地位を利用していろいろな蓄財をするなどということがあってはならないわけですし,あるいは職務の透明性ということも考えるとすれば,資産公開という制度が一つのそれを担保するやり方になっているのかな,こう考えています。

Q:資産の内訳について簡単で結構ですので説明をいただけますでしょうか。

A:内訳は皆さんに見ていただいているとおりですので,特段何か私から事細かに申し上げることもないのかなと思います。何か御疑念でもあれば,むしろ言っていただければと思いますが,普通に自分で住まいをしている家とですね,あとは生活をしていることですから,多少の預貯金等々があるというくらいなことが資産ですね。

Q:静岡県の西伊豆の土地というのはこれは何でしょうか。

A:これは,だいぶ古い話なのですけれども,大変親しくしている方が,遺言で土地を譲ってくださったと,そういうものです。

Q:現行の資産公開制度について何か改善すべき点があるとお考えでしょうか。

A:私もこれまで自分が資産公開をするという立場にはありませんでしたので,確たるこうすべしというものを今持ちあわせているわけではありません。これが職務のきちっとした公平さ,公正さ,そういうものを担保するものであれば,一つのやり方だと先ほど申し上げましたけれども,更にこれでは足らないという見方があるのであれば,あるいはこんなことをする必要がないではないかという意見があれば,それはそれぞれだと思います。私も改めてこういう資産公開させていただくということになったことを踏まえて考えてみたいと思っています。

Q:冒頭で自分の資産を見てたいしたことではないなという御発言でしたが,少ないという御認識で受け止められているということでよろしいのでしょうか。

A:私は逆に決して少ないとも思わないです。普通に生活をして,多少少し先の生活を考え,そういう意味でごく普通の資産状況かなということです。

(以 上)

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