法務大臣閣議後記者会見の概要(平成21年11月10日(火))
平成21年11月10日(火)
おはようございます。
【国会に関する質疑】
Q:今週金曜日から,法務委員会が始まりまして,大臣所信も行われるということですが,どのように臨まれるのか,意気込みをお聞かせください。
A:いよいよ本格的な国会の議論が始まろうかと思っています。是非,良い意味でそれぞれ政策をお互い出し合いながら実りある議論になりますように,私も臨んでまいりたいと思っています。
Q:法案は今3つ,給与法を出されていますけれども,そのほかに何か考えていらっしゃるものはありますか。
A:この国会はありません。
Q:予算委員会で答弁に立たれたのですけれども,それまでは質問される側でやっていらっしゃったのですが,大臣として答弁された率直な御感想をお伺いしたいのですが。
A:答弁に立った回数もほとんどありませんでしたし,あまり政策の中身ということではありませんでしたので,ちょっと残念な気持ちもしています。これから委員会がありますので,是非政策の議論を活発にできればと思っています。
【在留特別許可に関する質疑】
Q:先週,フィリピン人の小学生親子に在留特別許可が下りました。ガイドラインの改定もありまして,改めて今後このような問題にどのように対応していく考えなのかお聞かせください。
A:ガイドラインの見直しがありまして,そしてできるだけお子さんにかかわるところは,小学校や中学校に通っている,そして一定の地域の中でも周りの皆さんとの住民としての関係ができている,こういうことなど,その他の諸条件も考え合わせて特別在留を認めるような方向になっています。子供たちについては,できるだけ子供の権利を尊重できるような,そういうことにできるだけ今後も念頭に置きながら,対応を進めてまいりたいと思っています。
Q:ガイドラインの見直しの趣旨というのは分かっているつもりですが,今回の件も含めて,従来よりも基準の緩和といったニュアンスも若干感じるのですが,緩和ということではないのでしょうか。
A:先ほど申し上げましたように,ガイドライン,それから様々な諸条件,こういうものを総合的に勘案して,法務大臣として結論を出すということになっていますので,個別について云々ということは差し控えたいと思いますけれども,必ずしも緩和したということではなく,ガイドラインの見直しによって,できるだけ透明化と言いますか,基準をできるだけ明確にしたということです。
Q:今までも入国管理局の統計上は,不法入国とか,不法上陸事案に対しても年間1000件から2000件程度は在留特別許可は認められていたとは思います。そのほとんどが結婚在特だろうとは思うのですが,この間,特に今年のカルデロンさんの家族のケースが,不法入国とか不法上陸の件も非常に厳しくなっているのではないかという意見も一部にあって,実際に収容されている人もいます。そういったことも含めて,ガイドラインの今の運用の在り方とか,収容されている人などは緊急なケースもいろいろあると思うのですけれども,そういうケース,難民在特も含めて,全般的にもう一回運用の在り方を見直すというようなことはお考えでしょうか,あるいは検討するとか,精査するということはお考えでしょうか。
A:今,いろいろな御意見を頂戴しています。そういう中で実態としてどういう状況にあるのかということを,検証などさせていただいています。そういうことも踏まえながらまた必要であれば考えていきたいと思いますし,今,実情を調査,検証させていただいているというところです。
Q:毎年,この2年ほどビルマ難民を中心に300件近い難民の在留特別許可が出ています。ただ,ビルマ難民に偏りがちであるということと,日本にやはり20年近くいて,いまだに収容されるようなケースも難民申請者の間で増えてきています。そういったことを含めて,インデックスの2009でも,難民制度の見直しといったことを掲げていらっしゃるわけですが,現状について,検討されるという御予定は近いうちにおありでしょうか。
A:やはり,多くの難民申請が出されており,それに対する結論もなかなか出し切れていないというところがあります。先般,難民の参与員を増やして,できるだけスピーディーに,そして的確な判断を出させていただくと,今そういうところになってまいりました。こういうことを通じて,できるだけ難民性をきちっと判断をして,そして結論が出せるようにしていきたいと思います。そういう状況をみながら,大きな形で難民認定の制度の在り方,そういうこともいずれ検討する必要があればやらせていただくということになろうかと思いますが,これはよく私も一つの課題に挙げてあります人権侵害救済システム,こういうものとも関わってくるだろうと思いますので,少し大きな視点でまた考えていきたいと思います。
Q:在留特別許可のガイドラインとの兼ね合いなども考えるということですね。
A:そういう中で大きくは考える必要が出てくるかも知れません。
Q:参与員を増やしてという御予定とのことですが,具体的には,いつからどのくらいというのは,今の段階でお示しいただけるのならお願いしたいのですが。
A:年明けに増やせるように,今,参与員の人選を調整しているということです。
Q:規模はどのくらいですか。
A:十数人です。
【事業仕分けに関する質疑】
Q:事業仕分けで,法務省もいくつか項目が挙がっていたかと思うのですが,裁判員制度の啓発推進とか,もう制度が始まっているので,そう啓発する必要がないのではないかという趣旨ではないかなと,我々は見ているのですけれども,これについて,登記の特別会計のこととか,ほかの件も含めて,事業仕分けの対象となった事業について,今のところのお考えはどうでしょうか。
A:基本的に必要性があるという形で,しかしできるだけ無駄のないように,効率的に,効果的にということで,この間,啓発についても,登記にかかわる問題についても行ってきたと私も理解はしています。ただ,こういう形で御指摘というか事業仕分けの項目に挙がっているということですので,是非そこでの議論,あるいは指摘等々もまた今後出てくるだろうと思いますので,それに対応してより一層の適正を図っていきたいとは思っています。ただ,裁判員制度なども,一応スタートをして,軌道に乗っているとはいえ,そこからいろいろな御指摘も出てきたり,あるいはまだまだよく内容について理解をいただけていないという,そういう部分もあろうかと思いますので,決して必要性がないということではないとは思っています。また,登記についても,登記特別会計も終了いたしますので,そういうことも念頭に置きながら,最後,できるだけきちっとした形で締めくくることができるようにしていきたいとは思っています。
【成年年齢に関する質疑】
Q:答申から2週間経って,一つは大臣のお耳に入っているような何か反響があるのかどうかということと,国民にとっては,答申が出て今後どうなっていくのかという戸惑いのようなものもあると思うのですが,現段階で国民が成人年齢の引下げについてどのように考えていく心構えと言いますか,どういったものを持てば良いのか,その辺のアドバイスをちょっとお伺いしたいのですが。
A:答申が出たということで,逆に関心を持っていただけるということは大変ありがたいことだと思っています。ただそういう中で,やはり大丈夫かなと,いろいろと問題が多いのではないだろうかというような意見も随分いただいています。それだけに,この問題は多岐にいろいろな法律にも関わりますし,法令にも関わりますし,それから社会生活上の様々なプラスマイナスがあります。そういうこともやはり併せて議論していかなければいけないな,これは常々申し上げているところですけれども,そういうことを考えると逆に18歳ということで本当に良いのかどうかというのをいろいろな皆さんに考えていただく機会にもなればと思っています。ただ,一つ公職選挙法については,それは先行しても良いのではないかという総理大臣の御発言もありますので,政治にかかわる,参加をするという面では逆に積極的に考えていくということもあるのかなと受け止めています。
Q:部会報告書では近い将来という表現もあったと思うのですけれども,近いかどうかは分かりませんが,将来的には下がるという受け止めでよろしいのでしょうか。
A:これはいずれいろいろな関係省庁や関係閣僚の皆さんともどこかで議論しなければいけないことだと思います。そういう意味では,今の段階で近い将来どの辺で下がるということは確たることは私からまだ申し上げられるような状況ではありませんけれども,世界の流れとすればそういう方向にはあるかなとは思います。ただこれから逆に言えばいろいろな多方面の議論もスタートするという段階ではないかなと思っています。
(以 上)