刑法の一部を改正する法律案要綱
第 | 一 | 支払用カード電磁的記録不正作出等 |
一 | 人の財産上の事務処理を誤らせる目的で、その事務処理の用に供する電磁的記録であって、クレジットカードその他の代金又は料金の支払用のカードを構成するものを不正に作った者は、十年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処するものとし、預貯金の引出用のカードを構成する電磁的記録を不正に作った者も、同様とすること。(第百六十三条の二第一項関係) | |
二 | 不正に作られた一の電磁的記録を、一の目的で、人の財産上の事務処理の用に供した者も、一と同様とすること。(同条第二項関係) | |
三 | 不正に作られた一の電磁的記録をその構成部分とするカードを、一の目的で、譲り渡し、貸し渡し、又は輸入した者も、一と同様とすること。(同条第三項関係) | |
四 | 一の目的で、三のカードを所持した者は、五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処するものとすること。(第百六十三条の三関係) |
第 | 二 | 支払用カード電磁的記録不正作出準備 |
一 | 第一の一の犯罪行為の用に供する目的で、第一の一の電磁的記録の情報を取得した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処するものとし、情を知って、その情報を提供した者も、同様とすること。(第百六十三条の四第一項関係) | |
二 | 不正に取得された第一の一の電磁的記録の情報を、第二の一の目的で保管した者も、第二の一と同様とすること。(同条第二項関係) | |
三 | 第二の一の目的で、器械又は原料を準備した者も、第二の一と同様とすること。(同条第三項関係) |
第 | 三 | 未遂罪 |
第一の一から三まで及び第二の一の罪の未遂は、罰するものとすること。(第百六十三条の五関係) |
第 | 四 | 国外犯処罰 |
第一から第三までの罪を、すべての者の国外犯とするものとすること。(第二条関係) |
第 | 五 | 附 則 |
一 | この法律は、公布の日から起算して二十日を経過した日から施行するものとすること。(附則第一項関係) | |
二 | 第一の三に規定するカードを、関税定率法の規定する輸入禁制品とするものとすること。(附則第二項関係) | |
三 | 第一から第三までの罪を、組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律の別表に加えるものとすること。(附則第三項関係) |