内定者からのアドバイス(人間科学区分)
矯正局内定者

金綱 祐香(総合職(院卒)・人間科学区分)
私は専攻していた臨床心理を生かして心理の専門職員として働きたいと思っていたこと,少年院での集団療法の経験から非行臨床に興味を持っていたこともあり,法務省を志望にしていました。最後まで矯正局と保護局で迷いましたが心理アセスメントや心理臨床についてのスキルを高め,専門性を磨きたいと考え,矯正局を選びました。また処遇プログラムの開発などの研究活動にもゆくゆくは仕事の幅を広げていきたいと思っています。
(2)1次試験の受験対策
私は一般企業の就職活動や大学院の実習の合間を縫って勉強するという形だったので,かなり的を絞って取り組みました。
【教養】
判断推理と数的推理,資料解釈,時事を中心にやり,それ以外の科目は手をつけませんでした。使っていたテキストは『スーパー過去問ゼミ』や『速攻の時事』などです。テキストも出題頻度が高いものや確実に点がとれそうなものを中心にやりました。
【専門】
大学院入試のときに自分で作ったノートを読み返して用語を思い出したり,心理学検定の問題集をやったりして確認しました。一次試験は択一なので広く浅く用語を確認しながら,知らなかったところを補強していくことを心がけました。
(3)2次試験の受験対策
【専門記述】
2次試験のときには他の公務員試験も始まっていたので,特に国家総合職のためだけに準備していたことはありません。繰り返し自作のノートを見ることと『試験に出る心理学』や家裁調査官補,東京都の心理専門職の過去問をぱらぱら見て解くことをしていました。
【面接】
面接対策としては自分が提出する面接カードに一番力を入れました。志望動機やこれまで取り組んできたことについて,きちんと自分の考えをまとめておくことや,それが分かりやすく伝わる文章になるよう他の人に読んでもらったりしながら何度か推敲しました。また面接で詳しく聞かれた際,具体的に説明できるようなエピソードもいくつか考えておいたりしました。
【課題討議】
『速攻の政策論』という本に目を通してみましたが,企業の就職活動でやっていたグループディスカッションの経験や,冬から読み続けていた新聞の知識などの方が役に立ったような気がします。
(4)面接(官庁訪問)対策
【官庁訪問】
官庁訪問は合否発表のあと間もなく始まります。私は他の試験にかまけて全く準備をしておらず,よくわからないまま始まってしまいました。その時になって各省庁の情報をホームページで調べてみたり,『現職人事が書いた面接対策・官庁訪問の本』というのを読んでみるというありさまでした。
【面接】
面接では聞かれたことだけでなく,どんなお話を聞いたかも覚えている限りメモしておくようにしていました。次の面接で同じことを聞かれることもありますし,前に面接していただいた方から聞いたお話が参考になることもたくさんありました。
(5)受験期から内々定までを振り返って
1次試験はきちんと準備ができないまま臨み,2次試験では面接会場が分からず遅刻しそうになり,政策討議では周り人がとても賢くみえて萎縮したりと,焦ったり落ちこんだりしながらもよくここまで来たなと思います。特に官庁訪問は連日,緊張と脱力,早起きと満員電車の繰り返しでとても疲れましたが,同時にいろいろな省庁・部局でさまざまな職員の方のお話を聞くことができるとても貴重な経験になりました。ダメもとで受験した試験で,これほど多くの経験ができたことに改めて感謝したいです。
(6)志望者へのメッセージ
何をどう準備したらいいのかわからず不安になったり,これで大丈夫なのかなと焦ったり,やる気が出ずに悩んだりすることもあると思います。ですが,そういうときこそ自分が将来どうなっているか,どんな仕事をしているのかを想像してみて,ちょっと期待に胸を膨らませてみるのもいいかもしれません。私がこの試験を通して出会った方々は,職員の方も受験生の方もみなとても素敵でかっこよく,こんなふうになりたいなと思うような人たちばかりでした。思うような結果が出なかったときや,本当につらかったときもありましたが,試験を通して自分の人生の糧となることをたくさん得られました。みなさんもぜひあきらめずに自分の夢を探求してみてください。
矯正局内定者

長濱 有沙(総合職(大卒)・人間科学区分)
私は、非行少年と直接向き合い、家庭をはじめとする環境にも目を配りながら、少年の可能性を引き出し、少年の立ち直りの力になりたいと考え、まず法務教官としての現場業務に関心を抱きました。さらに、総合職として法務省矯正局に入れば、現場での経験を踏まえた矯正教育施設等の管理運営、矯正思潮に対応する矯正・処遇方法の調査・研究、あるいは政策の企画立案など、携わりうる業務が実に多様である点に大きな魅力を感じ、志望するに至りました。
(2)1次試験の受験対策
【専門試験】
法学部出身の私にとって、人間科学はほとんどなじみがなかったので、まず受験科目の選択から始めなければなりませんでした。そこで、この道に関心をもち始めてから大学で学童期を中心とする発達心理学や臨床心理学の講義に出て少しだけ学んでいたこともあり、心理学での受験を決意しました。読みやすそうな心理学の基本書を書店であさり、何度も読んで基本的な知識のインプットに努めました。また、心理・福祉系公務員受験対策用の問題集を解いたり、予備校の模試を受けたりしてアウトプットの機会を多くもつことで、知識の定着を図りました。
【教養試験】
専門試験対策に多くの時間を割かざるを得なかったため、配点の高い知能分野(とりわけ数的処理・判断推理)と知識分野の社会科学を、市販の過去問題集で集中的に勉強しました。
(3)2次試験の受験対策
【専門試験】
引き続き基本書は何度も読み込みました。加えて、インプットした知識を具体的にどのような場面で当てはめるのかという対応関係を自分で導き出せるよう、心理・福祉系の公務員受験対策用の問題集や予備校の模試、過去問と、それらの解答例を活用しました。
【政策論文試験】
初年度ということで何をすべきかよく分からなかったので、とりあえず新聞や各省庁発表の白書等に目を通し、世の中の動きにアンテナをはるよう心がけていました。
【人物試験】
専門試験対策に時間を割いていたので、専門記述試験が終わってからのごく限られた時間の中で、最低限面接カードの項目については自分の言葉で説明できるようにシミュレーションして臨みました。
(4)面接(官庁訪問)対策
私はすぐにあがってしまうタチなので、事前の対策として、極度の緊張状態にあってもひとまず志望動機と熱意だけは伝えられるよう備えておきたいと考えました。そこで、何度も「なぜ法務省なのか」「具体的にどんな業務に携わりたいか」など自問自答し、つきつめて考えては書き出して整理し、言葉に出して第三者に聞いてもらう、ということを繰り返し、“反射的に自分の思いが口をついて出る”という状態を目指していました。しかし、あくまで目指しただけで、実際はもちろん緊張が高まり、また、想定外の質問も当然あって、そんなにうまくいくはずもなく、私の場合、事前の備えはさほど役に立ちませんでした。むしろ、毎回の面接での反省点や職員の方々の貴重なお話から感じたことを書き留めて、改めて自分の思いを見つめ直すという作業の方が有意義だったような気がします。したがって、官庁訪問に備えて事前にできることといえば、志望動機や自己PRといった最低限のことを自分の言葉で説明できるように練習しておくことと、長期戦を闘い抜く体力と気力を身につけておくことに尽きるように思います。
(5)受験期から内々定までを振り返って
受験勉強、1次試験、2次試験、官庁訪問と長い道のりで、何度も心が折れそうになりました。そんなときに、説明会に参加して業務の魅力を再認識したり、親身な対応でじっくりと向き合ってくださる法務省職員の方々の温かい人柄に魅かれたりすることで、モチベーションを立て直していました。もちろん受験期はつらいことも多かったですが、これほど自分と真贄に向き合ったことは今までなかったし、たくさんの素晴らしい出会いにも恵まれて、大変貴重な経験だったと思います。
(6)志望者へのメッセージ
受験勉強中は、途方もない道のりのように感じられてつらくなることもあると思います。また、目指す思いが強ければ強いほど、焦りや不安が募るともいえるかもしれません。そんなときに大きな力になるのは、「絶対に入りたい」という強い気持ちとたゆまぬ努力ではないでしょうか。体調に十分気をつけて、悔いのないよう頑張ってください!皆さんの強い思いが実を結びますよう、心からお祈り申し上げます。
保護局内定者

加藤 早紀 (総合職(大卒)・人間科学区分)
大学で心理学を専攻した理由と重なりますが、中学時代に自閉症をもつ同級生が起こした傷害事件をきっかけとして、社会でなんらかの生きにくさを感じる人々の力になる仕事がしたいと思ったからです。法務省の人間科学区分は現場と施策立案の両方の仕事ができる点が魅力的でした。
(2)1次試験の受験対策
【教養試験対策】
・期間:約半年
・通信講座と過去問集を全科目一通りやる。
・数的処理を毎日3問は必ず解く。
・時事対策の参考書を買って電車の中で読む。
【専門択一対策】
・期間:教養択一の勉強終了後から、約半年
・予備校の教科書をテーマ別にノートにひたすら丸写して覚える。
・分からないところは大学図書館の心理学辞典で調べて、自分的に納得いく説明をノートに写して見返す。
(3)2次試験の受験対策
【教養記述】
・期間:教養択一試験勉強と並行して3週間に1時間程度の頻度
・講座の方針に忠実に勉強(講義を聞く→実際に書く)
・頻出テーマごとにネタ帳を作って、具体例や主張のストックを作った。
・予備校の添削に2回提出。
【専門記述】
・期間:1次試験合格後1ヶ月
・本格始動が遅すぎたので聞けなかった講座があり後悔。
・社会心理・臨床心理を中心に答案例の要点を書き写す。添削はやっておきたかった。
・専門択一の知識を組み合わせて書く論文なので、択一対策がしっかりなされていれば、リスクは高いが一応書ける。
(4)面接(官庁訪問)対策
・官庁訪問の面接は企業の面接とほとんど変わらないので、12月から大学で開かれる各種就活セミナー・模擬面接に参加。
・試験勉強の合間を縫って企業の面接も受けてみる。
・時間の許す限り、霞が関OPENゼミや省庁セミナーに参加して志望動機に具体性をもたせる。
・説明会で質問し、度胸をつける。
(5)受験期から内々定までを振り返って
通学時間が省けるという理由で予備校の通信講座を選びましたが、孤独な戦いとなってしまい情報集めに苦労したので、通信でも同じ目標をもつ友達は作ることをおすすめします。
振り返ると、1年間の勉強期間中、モチベーションの上下が激しかったです。勉強を始めた時はやる気に満ち溢れていたのですが、周りが民間就活で盛り上がるにつれて自分の中での公務員志望度が揺らぎましたし、未来が見えないことが辛くて、悩みました。それでも諦めることを躊躇する自分がいたので、悩みながらも地道に続けたことがいい結果につながったのかもしれません。
(6)志望者へのメッセージ
就職活動に「絶対」はありません。「これをやれば受かる!」なんて方法がないのと同じように、「これをやらなかったから受からない」なんてこともないです。そんな曖昧な未来と向き合う上で大切なのは、自分なりの最善の方法を考え抜き、貫くことだと思います。自分を最後まで信じてあげて、頑張ってください。
※ 本ページの情報は,平成25年1月30日現在です。