検索

検索

×閉じる

先輩からのメッセージ(更生保護官署)


若松 孝之
若松 孝之(Ⅱ種(行政))

○平成14年 東京保護観察所八王子支部(現立川支部)採用
○平成30年4月から青森保護観察所会計係長
 
 初めて更生保護官署に採用されると,多くの場合,地方更生保護委員会の総務課か保護観察所の企画調整課に配属され,庶務,会計の仕事を経験します。私は学生時代のアルバイトくらいしか社会経験がなかったので,このときに職員の給与,社会保険などを担当して身に付けた知識が,保護観察官となった後で対象者に対する就労支援や福祉への橋渡しをする際に役立っています。 
 保護観察官となってからは,主に地区主任官として担当地区の保護観察事件等を担当してきました。刑事施設等における施設内処遇に対して更生保護は社会内処遇と呼ばれますが,社会で生活するということは家庭や職場や地域の中で周囲と影響を及ぼし合いながら生きるということで,その相互作用のシステムを見極めることができれば,よりダイナミックな処遇を行うことができ,それが更生保護の醍醐味だと思っています。
 現在は保護観察官業務から離れて会計の仕事をしていますが,更生保護を支えるボランティアである保護司が活動のために負担した交通費などを支弁する業務があり,地区主任官時代には見えていなかった保護司の幅広い地域活動を知ることができ,保護観察官に戻ったときに役立てることができると感じています。
 私は保護観察官となってから通信制の専門学校に入学し,精神保健福祉士の資格を取得しました。現在は委託研修という制度により,研修として国費により専門学校に入学することもできますし,その他にも様々な研修が用意されており,人間科学系の知識がなくても心配はいりません。また,工夫次第でワークライフバランスも取りやすい職場で,1年間の育児休業も経験しました。育休中に子どもがきっかけで行った空手道場に通い続け,趣味が高じて今ではボランティアで地域の子ども達に空手を教える立場になりました。
 人とかかわるのが好きで,安全で安心な地域社会づくりに貢献したいという方は,ぜひ更生保護官署にいらしてください。
 


鍜治野 圭祐
鍜治野 圭祐(一般職(行政))
○平成26年 近畿地方更生保護委員会採用
○平成30年4月から神戸保護観察所保護観察官  

 私は現在,神戸保護観察所に保護観察官として勤務しており、地域のボランティアである保護司と協働して保護観察を受けている人の処遇や、薬物事犯により保護観察中の人の集団プログラムのファシリテーターなどを担当しています。
 私は平成26年に採用され、初めの4年間は、近畿地方更生保護委員会総務課で係員として、人事、庶務、共済の事務を担当しました。採用された当初は、業務に関係する法律の見方や業務の進め方が分からず悪戦苦闘しましたが、当時の職場の方々のサポートにより、次第に自身で考え、仕事に取り組むことができるようになりました。また、なかなか外部には見えにくい総務課の仕事が、地方更生保護委員会だけでなく管内の保護観察所の保護観察官など職員すべての業務遂行を支える重要なものと考えるようになり、意欲を持って取り組めるようになりました。
 私は採用後5年目で保護観察官となりました。保護観察官は人を相手とする仕事であり、時として困難な場面に直面することはありますが、保護司の方々はもちろん、関係機関と連携したり、先輩の保護観察官からアドバイスをもらったりして助けられることが多く、周囲の方々に感謝の気持ちを持って仕事をしています。また、罪を犯した人や非行のある少年の更生に携わる仕事に対して、誇りを持っています。みなさんと一緒に働ける日を楽しみに待っています。

 (執筆者の所属は,平成31年2月現在)