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愛媛県人権啓発活動ネットワーク協議会
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いじめをなくすために

大洲市立大洲南中学校 3年 新穗 健太

「もしかしたら僕は、気付かないうちに誰かを傷つけているのではないだろうか。」こう思うようになったのは、昨年の一学期頃からです。

昨年、中学二年生になった僕は、新しいクラスでそれなりに楽しく毎日を過ごしていました。しかし僕たちのクラスには、周りを思いやって行動しようとする雰囲気があまり感じられず、いつも決まったメンバーとだけ仲良くしているという状態でした。

そして一学期の途中から、何をしても一人になってしまう人が見られるようになりました。さらにしばらくすると、そうした人が周りから悪口を言われている場面にも出くわすようになりました。僕は何度も「やめよう。」と言おうとしましたが、その言葉を口から出すことはできませんでした。その人はきっと辛い思いをしていただろうし、僕たちに対してSOSを出していたと思います。そういう時に何もできなかった自分が、とても腹立たしく、自分の弱さを情けなく感じました。そして、自分も結果的に「人を傷つける側」に立っているのではないかと思うようになりました。

やがて、こうした雰囲気を改善しようと、クラス全体で話し合う機会が設けられました。その結果、もっと周りのことを考え、お互いに思いやって生活していこうということになりました。僕は二度と情けない思いをしたくなかったので、積極的に周りに声をかけていきました。また、「班ノート」というものをつくり、毎日交替で日記や絵をかいていきました。これはとても効果があり、今まであまり親しくなかった人のこともよく分かるようになりました。そしてみんながお互いの個性を認め合うようになり、クラスの雰囲気が良くなりました。一人になってしまったり、悪口を言われたりする人もいなくなりました。本当に良かったです。あのまま放っておかず、クラス全体の問題として本音で話し合ったことが、いい結果につながったのだと思います。

さて、中学三年生になった今、いじめを苦に飛び降り自殺をした中学生のことがニュースなどで報道されています。「どうやら先生もいじめの現場を見ていたのに、簡単な注意で済ませていた。」という情報もあり、それがもし本当なら強い憤りを感じます。いじめを受けている生徒にとって、先生はもっとも身近にいる大人です。当然、助けてくれるだろうと希望をもつことのできる存在です。僕はこの情報が間違いであってほしいと思います。同級生にいじめられ、先生にも力になってもらえなかったとしたら、自殺した生徒はどんな思いだったのだろうと想像するだけで悲しくなります。

このような事件が二度と起こらないよう、詳しく調べていくことが大切だと思います。同時に、僕たち一人一人が、いじめ問題を自分のこととして考えていくことも必要だと思います。僕はある新聞で、「いじめと向き合う、私が伝えたいこと」という記事を読みました。大学教授の話でしたが、その中に「死ぬことだけは絶対にやめなさい。自分で自分の人生に幕を下ろしてはいけないのです。」というメッセージがあり、心に残りました。いじめている人のせいで自分の命を縮めるなんて絶対に嫌です。だから辛くても「自殺」という選択肢だけは選ばないでほしいというこのメッセージには共感を覚えました。

また、同じ記事の中に「いじめている子たちは、いずれ自分の居場所がなくなり、必ず痛い目に遭う。自分の人生を大事にしたいなら、他の人をいじめている場合じゃないよ。」という文もありました。その通りだと思うし、重ねて僕も言いたいことがあります。今、誰かをいじめている人がいたら、すぐやめてください。いじめは相手だけでなく自分自身も傷つけてしまいます。そして相手が許してくれるまで謝ってください。それは決して恥ずかしいことではありません。自分の過ちを素直に認めて反省することは、とても立派なことです。

ここまで僕は、多くの人権問題の中から、いじめ問題を取り上げて自分の意見を書いてきました。残念ながら、道徳や社会科の授業で学んだ人権問題の多くは、中学生である僕たちの力では解決できません。しかし、いじめ問題だけは、大人の協力を得ながら僕たちの力で解決していくことも可能です。そのために僕は、まず「周りを思いやること」、そして「自分自身を大切にすること」を心掛けていきます。さらに、いじめに気付いた時は、今度こそ勇気をもって行動したいと思います。クラスの雰囲気を良くすること、学校全体のいじめをゼロにすることが、僕の願いであり目標でもあります。

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