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福島県人権啓発活動ネットワーク協議会
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福島民報社賞 「人間として」

いわき市立貝泊中学校一年 蛭田 亜矢子

人間は言葉を持ちました。

言葉は、 人を元気づけたり勇気づけたり、 喜ばせたり感動させたりすることが出来ます。 けれど時々、 人を傷つけてしまうこともあります。 つい熱くなって思ってもいないのにきついことを言ってしまったり、 相手が気にしていることを口に出して言ってしまったり。 これが 「言葉の暴力」 です。 言葉の暴力でついた傷は見えないから、 言った方には傷の深さが分からないのです。 だから、 相手がどんなに傷ついていてもまた傷つけてしまい、 そして 「いじめ」 へと発展していくのだと思います。 そこで心についた傷を治すには 「自分があの子の立場だったら」 と相手の気持ちを考える 「思いやり」 と、 謝る 「勇気」 が必要だと思います。

もう何年も前から、 中学生が 「いじめ」 が原因で自殺してしまったということをテレビや新聞で目にします。 私はその度に
「まだ中学生なのに……。」
と胸が痛みます。 普通の中学生は、 毎日勉強に部活動に一生懸命励み、 忙しいけれど友達と協力し合って楽しく生活して、 「死」 など考えてもいないことでしょう。 でも自殺した子は、 そこまで追いつめられていたのです。 たった一つしかない、 自分の命を絶つ所まで私は悲しくなりました。 いじめた子も、 いじめられた子も、 人として生まれて、 人として生きていくのに、 どうして人が人を追いつめなければならないのでしょうか。 どうして 「人は皆平等」 という人権を持っていながら、 人に傷つけられ、 死を選ばなければならないのでしょうか。

私は、 自殺した子は、 まだ生きたかったと思います。 生きて、 友達と楽しい思い出をいっぱい作ったり、 色々な人と出会ったり、 やってみたい事もたくさんあったと思います。 まだ中学生です。 これから色々なことを体験していくのにその人にはどうすることも出来ず、 「死」 という道を選ばざるをえなかったのだと思います。

しかし、 私達は、 人間としてこの世に命を授かりました。 世界中にたった一つの命なのです。 だから、 もう少し考えてほしかったです。 私も、 前までは 「いじめられてつらい日々を送っているくらいなら、 死んだ方が楽なのではないか」 と思っていましたが、 「自殺」 と聞くたびにいつも母が口にする言葉で私の考えは変わりました。

「世の中には生きたくても生きられない人がたくさんいるのにね。」

心臓病、 ガン、 白血病など、 他にもたくさんの病気がありますが、 このような病気で命を落とした人がたくさんいるのです。 生きたくても、 病気をとめることは出来ません。 でも自殺は、 少しでも 「生きたい」 という思いがあれば、 自分の意志でとめることが出来ます。 今、 いじめで悩んでいる人、 どうせ 「死ぬ」 思いなら、 どうせ 「死ぬ」 くらいなら、 勇気を出して、 両親や学校の先生に相談してみて下さい。 「いじめ」 が解決するには、 時間も必要だし、 その間につらい目に合うかもしれません。 でも、 生きている限り、 精一杯がんばってみてはどうでしょうか。

私は、 人間としてこの世に命を授かりました。 世界中にたった一つの、 大切な命です。 私はその命を絶対に自分では絶ちません。 「生きたくても生きられない人」 がいるのだから、 私は、 亡くなった人達の
「生きたい。」
という気持ちを忘れずに、 どんなにつらいことや悲しいことがあっても、 生きている限り精一杯がんばって、 強く生きていきたいと思います。

私達は言葉を持ってしまったから、 言葉で人をたくさん傷つけたことでしょう。 しかしその言葉で、 人を喜ばせたり元気づけたり、 たった一つの命を守ることだって出来るのです。 傷つけたなら一言 「ごめん」 と謝ればいいし、 落ちこんでいる人がいたら励ましてあげればいいのです。 心を込めて発した言葉は、 きっと相手に伝わるはずです。 一人一人が 「思いやり」 と 「勇気」 を持って人に接していけば、 人に傷つけられたり追いつめられたりして、 悲しい思いをする人もいなくなると思います。 そして、 いつか地球上から 「いじめ」 はなくなり、 みんなの心が、 やさしい気持ちでいっぱいになればいいなと思います。

この世に命を持ったなら、 お互いに助け合い、 協力し合って、 みんなが笑顔でいられるような、 明るい未来を作っていきませんか。

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