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福島県人権啓発活動ネットワーク協議会
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優秀賞 「一番大切な事」

郡山市立富田中学校三年 菊地 俊貴

「この子たちには設備のバリアフリーも大切だけど、一番大切な事は心のバリアフリーなんだよね。」

この言葉は僕が中学二年の時、職場訪問しに郡山養護学校と心身障害児総合療育センターに行った時の、養護学校の先生の言葉です。

設備のバリアフリー、それは障害者にやさしく暮らしてもらおうと考えられたものです。

例えば、段差がないこと、手すりがあること、出入口が広いこと、エレベーターがあること、スロープがあること、など、たくさんあります。

しかし心のバリアフリーと考えてみるとこの言葉を聞いたすぐには何の事かわかりませんでした。先生の話を聞いていくと、少しずつですが、心のバリアフリーというものがわかってきたような気がしました。

心のバリアフリーそれは、僕たち心にも、体にも、障害のない人たちが障害者にやさしく接し、障害者と障害のない僕たちとの間に壁を作らないこと、心の中に段差を作らないことなのではないかと思いました。

しかし、今までの自分をふり返ってみると「障害者」と聞くと、少し近よりがたい気持ちが自分の心の中にありました。障害者と自分との容姿や言葉などのほんの少しの違いで、自分の心の中に高い壁をつくってしまって障害者とふれあうことがなかなかできなかったのです。

しかし、障害者も僕たちと同じ人間です。だから養護学校の先生の話をきっかけに、自分から積極的に障害者の人たちに話しかけてみようと思いました。それで、実際に、養護学校の生徒に話しかけてみることにしました。そうするとその障害者の人は、楽しそうに笑ってくれました。その時、自分の心の中にあった高い壁が、少しずつ低くなってきたような気がしました。

その職場訪問が終わった後、僕は郡山養護学校の文化祭、四ツ葉に招待されました。

その四ツ葉祭の中で、養護学校の生徒の発表がありました。

その発表は、バリアフリーのない所の不満など、バリアフリー関係の発表でとても堂々としていて僕の心に残りました。

障害者に一番大切なこと、「心のバリアフリー」それは、心にも、体にも障害のない僕たちが、やさしく接し、障害者と自分達との壁をつくらないことです。障害者と僕たちを差別してはいけないのです。なぜなら障害者も僕たちと同じ人間だから。

彼らは、僕たち以上に強い心を持ち、毎日戦っているのです。好奇な人の目や病気と。

だから、これから僕は、障害者のことを、障害者とは言わずに、何事にも負けずに立ち向かっていく勇気のある人、と言おうと思います。

この職場訪問と四ツ葉祭で学んだことがあります。

僕が職場訪問をした日、生徒たちはつらいリハビリを、理学療法室でやっていました。中には大きな声で、
「ギャーギャー。」
と、さけんでいる生徒もいました。こんなにつらい思いをしている人もいるのに自分は何もしてあげられないということにとてもショックを受け、リハビリをしている生徒にかけてあげる言葉がひとつも見つかりませんでした。

でも、一生懸命リハビリをしたあとの生徒たちの笑顔は輝くばかりでした。

僕は、養護学校の生徒に教えられたのです。

それは、どういうことかというと、つらいリハビリを終えた障害者達は、一つのことをやりとげた心でいっぱいで、笑顔がとてもまぶしく感じられたからです。その時僕は、この養護の生徒に負けないように努力し、同じように最後には最高の笑顔になれるように努力したいと強く思いました。

「障害者」それは心や体に障害を持っている人。しかし、その障害にも負けずに、リハビリを毎日続け、努力する姿。その姿はどの姿よりもすばらしく輝き続ける姿です。だから僕は、その人たちと僕たちの間に高い壁を作ってはいけないと思いました。「心のバリアフリー」、そのことを僕は、ずっと忘れないようにしたいと思います。

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