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福島県人権啓発活動ネットワーク協議会
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福島民報社賞 「中学生になって変わった私」

須賀川市立長沼中学校三年 郷 紫織

あなたは障害者と普段どおりに接することができますか。差別をしてはいませんか。

私は、中学校に入学してからやっと、障害をもつ人と同じように接することができるようになりました。以前は、障害をもつ人を見ると「あっ、この人は障害者なんだ。」などと思い、いつもと違う態度をとっていました。しかし、中学生になって初めて障害をもつ子と同じクラスになってから、少しずつ考え方を変えることができたのです。でも、私が本当に変わったのは、つい最近のことでした。そのため、入学当初はA君のことをさけていました。

ある日、席がえがありました。そして、私のとなりがA君になったのです。苦手意識があったためかA君がとなりになった瞬間、私の心は大きくゆれ動きました。はじめはだれがとなりになってもいいやと思っていたのに「えー、嫌だな。」と思っている自分がいたのです。つまり、自分でも、知らないうちに(無意識に)差別をしていたのです。私は絶対に差別をしない││そう強く思っていたのに…とても悔しくなりました。しかし、私は自分の心に勝つことができなかったのです。しょうがないと分かってはいながらも、冷たい態度をとってしまったり、ちょっとのことで怒ってしまったりしてしまったのでした。

授業中、じっと見られていると、
「こっちばっかり見てないで、ちゃんと黒板見てよ。」と怒った上に、くしゃみをすると、
「ちゃんと手でおさえてくしゃみしてよ、鼻水とかつばがとぶじゃん。汚いでしょ。」などと、自分が言われたら傷つくような言葉をたくさんぶつけていました。思いやり…そんな言葉などは、私にはほど遠いものでした。今考えてみると、私はA君のこと全く考えていなかったのです。自分がよければそれだけでよいという自己中心的な考えが自然と態度に、そして表情に出てしまったのでしょう。もし私がそんなことをされる側だったら--そう思うと胸が苦しくなりました。そして、『なんでこんなことをしたのだろう。本当にごめんね。』という気持ちでいっぱいになりました。

そんな私から、約二年がたちました。この二年間で私には大きな心境の変化があったのだと思います。だれもがみんな同じ人間である--よくこんな言葉を耳にしますが、そのとおりだと感じました。もし、私がクラスメイトA君に出会わなかったら、一生、障害者を障害としか見られない、いわば差別の目を心にもって生きていかなければならなかったでしょう。A君との出会いが、こんなにも私を変えてくれる、成長させてくれるなんて…私は正直驚いています。また、その驚き以上に「ありがとう」でいっぱいです。

しかし、A君との出会いは、私だけでなくクラスや学年にも大きなは変化をもたらしていたのでした。また、A君自身にも私たちとの出会いによっての変化があったと思います。A君と同じクラス・学年になったことにより、はじめは私のようにちがう見方をしていた人も、しだいに同じ目で見られるようになり、今ではみんなが仲良しになりました。そして、最近では地域のお祭り「長沼まつり」でねぷたとよさこいを披露するために学年がひとつになり練習に励んでいます。中学一年生の私たちであれば、ひとつになるまで難しくたくさんの時間がかかってしまったでしょう。しかし、今となってはクラスの人はもちろんのこと、どんな人にもやさしく、思いやりをもって接することができるようになりました。

私達の学校には「やまゆり学級」という障害をもつ生徒が授業を受ける教室があります。そこには、A君の他に二人が通っていますが、私達三年生は、いや長中生は、あたたかい目でやさしく接することができています。

私が中学生になって変わったこと、それは差別をせずに、以前より思いやりのある行動をすることができるようになったことです。これは、私が胸をはって自慢できることです。小学校からのままの冷たい心(目)をもっていたら、こんなことは言えなかったと思います。あと残り少ない中学校生活ですが、胸をはって自慢できることを一つでも増やし、そしてクラス・学年で仲良く、たくさんの思い出をつくっていきたいです。

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