啓発活動重点目標
平成24年度啓発活動重点目標
みんなで築こう 人権の世紀
〜 考えよう 相手の気持ち 育てよう 思いやりの心 〜
法務省の人権擁護機関では、昭和41年度以来、毎年その年度の啓発活動重点目標を掲げ、重点的な啓発活動を実施しています。
平成24年度は、「みんなで考えよう 人権の世紀 〜考えよう相手の気持ち 育てよう思いやりの心〜」と定めました。
趣旨
「人権の世紀」といわれる21世紀に入って既に10年以上が経過しました。また、昨年3月11日には、未曾有の大災害となった東日本大震災が発生し、東北地方を中心に甚大な被害がもたらされました。
この間、法務省の人権擁護機関は、人権尊重思想の普及高揚のため人権擁護活動に積極的に取り組んできたところです。しかし、いまだに、物質的な豊かさの追求に重きを置き、心の豊かさが大切にされない風潮、あるいは、他人への思いやりの心が希薄で、自己の権利のみを主張する傾向が見受けられ、このような状況が様々な人権侵害を発生させる大きな要因の一つとなっています。特に、東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故については、放射能の影響を心配するあまりか、根拠のない風評に基づく偏見や差別など、被災者への思いやりを欠く事案も発生しています。
そこで、平成24年度の啓発活動重点目標を上記のとおり定め、21世紀が「人権の世紀」であることを改めて思い起こし、国民の一人一人が人権を尊重することの重要性を正しく認識し、これを前提として他人の人権にも十分配慮した行動をとることができるよう、相手の気持ちを考え、思いやることの大切さを一人一人の心に訴え、全ての人々が個人として尊重され、相互に共存し得る平和で豊かな社会の実現に向けた啓発活動を展開します。
啓発活動年間強調事項
- 女性の人権を守ろう
- 子どもの人権を守ろう
- 高齢者を大切にする心を育てよう
- 障害のある人の完全参加と平等を実現しよう
- 部落差別をなくそう
- アイヌの人々に対する理解を深めよう
- 外国人の人権を尊重しよう
- HIV感染者やハンセン病患者等に対する偏見をなくそう
- 刑を終えて出所した人に対する偏見をなくそう
- 犯罪被害者とその家族の人権に配慮しよう
- インターネットを悪用した人権侵害はやめよう
- ホームレスに対する偏見をなくそう
- 北朝鮮当局による人権侵害問題に対する認識を深めよう
- 性同一性障害を理由とする差別をなくそう
- 性的指向を理由とする差別をなくそう
- 人身取引をなくそう
- 東日本大震災に起因する人権問題に取り組もう
趣旨
(1)女性の人権を守ろう
家庭や職場における男女差別や配偶者等からの暴力、セクシュアル・ハラスメントなどの人権問題が発生しています。女性と男性が相互の立場を尊重して協力し合えるよう、この問題についての関心と理解を深めていくことが必要です。
(2)子どもの人権を守ろう
いじめや体罰、児童虐待、児童買春などの人権問題が発生しています。子どもが一人の人間として最大限に尊重されるよう、この問題についての関心と理解を深めていくことが必要です。
(3)高齢者を大切にする心を育てよう
高齢者に対する就職差別や介護者等による身体的・心理的虐待などの人権問題が発生しています。高齢者が生き生きと暮らせる社会にするため、この問題についての関心と理解を深めていくことが必要です。
(4)障害のある人の自立と社会参加を進めよう
障害のある人が車椅子での乗車を拒否されたり、アパートやマンションへの入居を拒否されるなどの人権問題が発生しています。障害のある人が障害のない人と同じように生活し活動することのできる社会にするため、この問題についての関心と理解を深めていくことが必要です。
(5)部落差別をなくそう
同和問題に関する偏見や差別意識から、結婚における差別、差別発言、差別落書き等の事案が依然として存在しています。この問題についての関心と理解を深めていくことが必要です。
(6)アイヌの人々に対する理解を深めよう
アイヌの人々に対する理解不足から、就職や結婚などにおける偏見や差別が依然として存在しています。先住民族であるアイヌの人々の歴史、文化、伝統及び現状に関する認識と理解を深めていくことが必要です。
(7)外国人尊重しよう
国人に対する就職差別やアパートやマンションへの入居拒否、公衆浴場での入浴拒否などの人権問題が発生しています。文化等の多様性を認め、言語、宗教、生活習慣等の違いを正しく理解し、これらを尊重することが重要であるとの認識を深めていくことが必要です。
(8)HIV感染者やハンセン病患者等に対する偏見をなくそう
エイズ、ハンセン病等の感染症に対する知識や理解の不足から、日常生活、職場、医療現場など社会生活の様々な場面で差別やプライバシー侵害などの人権問題が発生しています。感染症に対する正しい知識と理解を深めていくことが必要です。
(9)刑を終えて出所した人に対する偏見をなくそう
刑を終えて出所した人やその家族に対する根強い偏見により、就職差別や住居の確保が国難であるなどの人権問題が発生しています。刑を終えて出所した人が更生するためには、本人の強い意欲とともに、周囲の人々の理解と協力が重要であることから、この間題についての関心と理解を深めていくことが必要です。
(10)犯罪被害者とその家族の人権に配慮しよう
犯罪被害者とその家族が、興味本位のうわさや心ない中傷などにより名誉を傷つけられたり、私生活の平穏を害されたりする人権問題が発生しています。家族の立場を考え、この問題についての関心と理解を深めていくことが必要です。
(11)インターネットを悪用した人権侵害はやめよう
インターネットの普及により、個人の名誉が毀損されたり、差別を助長するおそれのある表現が掲載されるなど、その匿名性、情報発信の容易さを悪用した人権問題が発生しています。この問題について、個人の名誉やプライバシーに関する正しい理解を深めていくことが必要です。
12)ホームレスに対する偏見をなくそう
「拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律」が施行され、我が国の喫緊の国民的課題である拉致問題の解決を始めとする北朝鮮当局による人権侵害問題への対処が、国際社会を挙げて取り組むべき課題とされています。この間題についての関心と認識を深めていくことが必要です。
(13)北朝鮮当局による人権侵害問題に対する認識を深めよう
ホームレスの自立を図るための様々な取組が行われている一方、ホームレスに対する嫌がらせや暴行事件等の人権問題も発生しています。この問題についての関心と理解を深めていくことが必要です。
(15)性同一性障害を理由とする差別をなくそう
「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」が施行され、一定の条件を満たす場合には、性別の取扱いの変更について審判を受けることができるようになったものの、性同一性障害者に対する偏見や差別が存在しています。この間題についての関心と理解を深めていくことが必要です。
(14)性的指向を理由とする差別をなくそう
同性愛者など性的指向に関して少数派の人々への根強い偏見があり、社会生活の様々な場面で人権問題が発生しています。この間題についての関心と理解を深めていくことが必要です。
(16)人身取引をなくそう
性的搾取、強制労働等を目的とした人身取引(トラフィッキング)は、重大な犯罪であるとともに、基本的人権を侵害する深刻な問題です。人身取引の実態に目を向け、この間題についての関心と理解を深めていくことが必要です。
(17)東日本大震災に起因する人権問題に取り組もう
福島第一原子力発電所の事故の影響により被災した人々が差別されるなど、東日本大震災に起因する人権問題が発生しています。一人一人が正しい知識と思いやりの心を持ち、問題を解決していくとともに、新たな人権問題の発生を防止していくことが必要です。
啓発活動重点目標ポスター