同和問題
同和問題とは,日本社会の歴史的発展の過程で形づけられた身分階層構造に基づく差別により日本国民の一部の人々が長い間,経済的,社会的,文化的に低位の状態を強いられ,今なお結婚を妨げられたり,就職で不公平に扱われたり,日常生活の上でいろいろな差別をうけるなどの我が国固有の重大な人権問題です。
この問題の解決を図るため,国は,昭和44年以来,三度にわたる特別措置法に基づき,地方公共団体等と一体となって地域改善対策に係る関係諸施策を行うとともに,偏見による差別の解消を目指して,積極的に啓発活動に取り組んでいるところですが,いまだに差別事象は後を絶っていません。
昭和40年の同和対策審議会答申は,同和問題の解決は国の責務であると同時に国民的課題であると指摘しました。その精神を踏まえて,今後とも,国や地方公共団体等が同和問題の解決に向けて努力していくことはもとより,国民の方々にも,同和問題を人権問題としてとらえていただくとともに,自分自身の課題として,その解決に向けて努力していただく必要があります。
えせ同和行為の排除
同和問題解消のための啓発活動の大きな阻害要因になっているものに,いわゆるえせ同和行為の横行があります。えせ同和行為とは,「同和問題はこわい問題である」という人々の誤った意識に乗じ,例えば,同和問題に対する理解が足りないなどという理由で難癖をつけて高額の書籍を売りつけるなど,同和問題を口実として不当な利益や義務なきことを求める行為を指します。
えせ同和行為に対しては,昭和62年に全省庁参加の下,「えせ同和行為対策中央連絡協議会」が,また,地方においても,全国の法務局,地方法務局を事務局として「えせ同和行為対策関係機関連絡会」が設置され,えせ同和行為を排除するための取組を行っています。
