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私たち一人一人が,ハンセン病についての正しい知識と理解を持つことが,これまで長く続いてきた偏見や差別を解消するための第一歩です。
ハンセン病のかつての病名は「らい」でした。しかし,長い間人々が「らい」に対して抱いてきた偏見や差別を解消し,正しい認識をもってほしいという願いから,らい菌の発見者であるノルウェーの医学者ハンセン博士の名をとってハンセン病と改められました。
治療法として,プロミンによる単剤治療が行われ,1943年画期的な成功が報告されました。現在では,リファンピシンなどの多剤併用療法を適切に用いることにより,障害を残すことなく,外来治療によって完治する病気となりました。
我が国では,平成15年10月末現在,13か所の国立ハンセン病療養所及び2か所の私立療養所において3,622人の方が入所療養しています。ほとんどの入所者がハンセン病自体は治癒していますが,高齢であること,ハンセン病による後遺症としての障害を持っていること,長期にわたる隔離政策により社会生活体験をほとんど有していないことなどのために,地域社会への復帰が困難となっています。また,わが国の社会に残っている偏見や差別は,地域社会への復帰や地域の人々との交流を妨げる原因となっています。
以上の記述は財団法人藤楓協会発行「平成15年度藤楓だより」を参考にしました)
平成13年8月22日に開催された鹿屋人権啓発活動地域ネットワーク協議会会議の席上で次のような宣言が採択されました。
宣言
去る5月11日,熊本地方裁判所においていわゆるハンセン病国家賠償請求を認容する判決が言い渡され,政府は,控訴を行わない旨の決定をするに当たり,「ハンセン病問題の早期かつ全面的解決に向けての内閣総理大臣談話」を公表し,全国のハンセン病患者・元患者を対象とする新たな補償を立法措置により講じること,名誉回復のための啓発事業などの施策の実現を図ること等を明らかにいたしました。
従来,法務省の人権擁護機関としてもハンセン病を始めとする感染症の患者等に対する偏見や差別の問題を主要な人権課題の一つと位置付けてまいりましたが,今回の内閣総理大臣談話を契機に,改めてハンセン病問題に関する人権擁護行政上の取組を強化することとし,人権相談や各種啓発活動により一層力を入れていくこととしております。
ハンセン病は,らい菌により発病する病気として特効薬が発見されるまで不治の病と認識されていたことから,洋の東西を問わず人類の歴史において最も忌み嫌われる疾病とされていました。我が国においても,らい予防法が1996年4月1日に廃止されるまでハンセン病患者及び元患者の方々やその家族には筆舌に尽くしがたい苦しみを与え続けてきたことはまぎれもない事実であります。
この問題の解決のためには,ハンセン病に対する差別や偏見を解消するための啓発活動を積極的に進めなければならないことはいうまでもなく,地域住民一人一人がハンセン病に対する正しい理解を深め,無知や風評により誤った知識が拡がることのないように努めなければなりません。
私たち人権啓発活動地域ネットワーク協議会の構成員は,地域内に国立ハンセン病療養所「星塚敬愛園」が存在することも踏まえ,ハンセン病に対しての正しい理解とハンセン病の患者・元患者の方々に対する差別や偏見をなくすために,ありとあらゆる機会を通じてこれらに関する啓発活動を積極的に取り組むことを誓います。
以上,宣言します。
平成13年8月22日
鹿屋人権啓発活動地域ネットワーク協議会
鹿屋人権擁護委員協議会では、国立療養所星塚敬愛園での啓発活動のほか、特設相談所の開設を行っています。