平21年度全国中学生人権作文コンテスト熊本県大会
法務局と人権擁護委員連合会では、次代を担う中学生の皆さんに日常の家庭生活や学校生活の中で得た体験に基づく作文を書くことを通して、人権尊重の大切さや基本的人権についての理解を深め、豊かな人権感覚を身につけてもらうことを目的として、昭和56年度から「全国中学生人権作文コンテスト」を実施しています。
平成21年度熊本県大会には、県下154校から、26,584編の応募がありました。
2009ハートフルメッセージ
−平成21年度全国中学生人権作文コンテスト熊本県大会表彰式−
12月5日午後1時30分から、熊本市庁舎大ホールで、第61回人権週間啓発イベント「2009ハートフルメッセージ」を開催しました。
平成21年度全国中学生人権作文コンテスト熊本県大会表彰式に続き,最優秀賞及び特別賞 入賞者による作文の朗読が行われました。
作文の朗読を聞いた入場者からは,感動した,今の時代を生きる中学生たちの目線からみた現 状を知ったことはとてもよかった,作文を書いた本人による朗読には生の声,感情が入っておりとてもよかったといった感想が寄せられました。

作文の朗読に続いて,元オリンピックランナー松野明美さんの講演「人生は一番でなくてもいい〜生まれてきてくれてありがとう〜」があ りました。
障害を持って生まれたお子さんを育てていく苦労や芸能人であるが故の苦悩,そのお子さん とのふれあいの中で気づいた喜びや感動,生まれてきたこと,生きていることの素晴らしさを感情豊かに語ってくださいました。

平成22年3月、上記各入賞作品を集めた「平成21年度全国中学生人権作文コンテスト熊本県大会作文集」を発行しましたので、ぜひみなさん、ご一読ください。

平成21年度表彰式風景
入賞作品のご紹介
最優秀賞
- 「今みんなに,
一番伝えたい言葉は「ありがとう」」 - 植木町立五霊中学校 1年
- 清田 希望
- 「命の音」
- 人吉市立第一中学校 2年
- 木下 絵莉
特別賞
- 「笑顔のために」
- 天草市立本渡中学校 3年
- 齋藤 陽子
- 「小さな思いやり」
- 和水町立菊水中学校 2年
- 片岡 千知
- 「松葉杖で暮らして」
- 熊本市立北部中学校 1年
- 林田 凌汰
講評
熊本県人権擁護委員連合会 坂井眞壽子 会長
周りの人に感謝することの大切さ
このごろ人権に関するニュースを振り返ってみますと,命にかかわるような出来事があちこちで起こっています。そのような中,人権を前向きにとらえ,作者の熱い思いや志が伝わる作文が,26,584名の中学生から寄せられました。
昭和56年度から,中学生が自分の思いを作文に書くことによって,豊かな人権感覚を身に付けてほしいとの思いから始められた全国中学生人権作文コンテストですが,今年で29回目を迎えます。
寄せられた作文の内容をテーマ別に見ますと,中学生活に関するものが最も多く,昨年と同じように,いじめに関する内容が,37.1%を占めておりました。
中学生にとって,「いじめ」は,身近な人権問題であり,今なお深刻な状況にあると思われます。しかし,「差別はしない・させない・許さない」といった強い気持ちを持ち,「もし,これが自分だったら・・・」と考えてみることで,相手への思いやりの気持ちが育まれ,それが,いじめの根絶につながっていくのではないでしょうか。
最優秀賞の,熊本地方法務局長賞に選ばれた「今みんなに,一番伝えたい言葉は『ありがとう』」は,今の自分に感謝しながら,前向きに力強く生きようとしている姿に心を打たれました。また,周囲の人々の愛情をしっかりと感じ取れる,豊かな感性が印象に残りました。
県人権擁護委員連合会長賞に選ばれた「命の音」は,家族への思いを通して,命の大切さや尊さについて表現してありました。また,人権や権利が大切にされていない現実を見据え,勇気を持って生きていこうとするひたむきな姿が伝わる作文でした。
特別賞の熊本日日新聞社賞の「笑顔のために」は自分自身としっかり向き合いながら,みんなの笑顔のために自分ができることを頑張りたいという温かい思いが述べられていました。
熊本県教育委員会賞に選ばれた「小さな思いやり」は,祖母の介護をされ,その経験をもとに作文が構成されており,周りの人たちの理解と小さな思いやりが大きな支えにつながっていくことの大切さを感じる作文でした。
NHK熊本放送局賞の「松葉杖で暮らして」は,自分が体験し,感じたことから,身の周りで起きている障がい者に対する偏見に気付き,人の温かさや,思いやりについての作者の思いがつづられていました。
優秀賞,奨励賞も,日常の学校生活や家庭生活などで得られた体験をもとに,中学生らしい感性と,純粋な視点で文章が構成されておりました。特に,周りの人に感謝することの大切さを実感されたり,人の生き方について深く掘り下げられたりしてあり,素晴らしい内容の作文でした。
これらの作文を通して,どうしたら差別のない明るい社会になるのか,自分の問題としてとらえていただき,基本的人権を守ることの重要性について考えていただければと願っております。
平成22年度も中学生人権作文コンテストを実施します。
詳しくは、熊本地方法務局人権擁護課(Tel:096-364-2145)又は、最寄りの法務局へお問い合わせ下さい。
